ロスから再びニューヨークを訪ねて


師走になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
ロスアンジェルス(以下LA)では11月の最後の週まで半袖でも汗ばむほど暑い日と風が冷たい日が交互で季節不明でしたが、ニューヨークは間違いなく冬です。余りに寒いので、急いでないのに思わず駆け足になってしまいます。中々いい運動です。
ハドソン川のむこうにマンハッタンを望む高級アパートの一室から、お便りしています。 
家具や内装も細かい所まで趣味良く手がかけられていて、そういうことに無頓着を決め込んでいる私には、まるで御伽噺の世界のようです。ここに住んでいる私の友達は、70年代にジュリアードを卒業し、その後しばらく教えた後に方向転換して薬品会社に勤め始め、今ではやり手のキャリア・ウーマンです。でも、週末や休暇を利用して彼女と同じような経歴の人たちと室内楽を積極的に楽しみ、私のような若手(!?)の応援にも積極的で、演奏会には友達を沢山連れて来てくれるし、ホームコンサートを開いてくれたりします。アメリカではこういう愛好家たちを対象にした「室内楽合宿」と言うのが数多く存在しているようで、彼女も仕事と出張の多忙の合間を縫って、感心するほど積極的に一年に何回も参加しています。室内楽のレパートリーは私より多いのかもしれない。初見だって、大したものです。
さて、私がここに今お邪魔しているのは、彼女が5泊6日の出張中に猫のお世話をする代わり、彼女のアパートに住まわせて貰うという、ベビーシッティングならぬ、キャットシッティングの為です。私は今月20日にここでホームコンサートをさせていただくので、ここのピアノで練習して慣れることができるのが嬉しいし、美しいアパートに住めるし、マンハッタンへの行き来も便利だし、いいことヅクシでホクホクです。朝、寝室の窓一杯、マンハッタンの向こうからゆっくりと日が昇るのが見えます。思わず拝みたくなってしまいます。日本の初日の出を思い出します。それに、自分の日常と無関係の空間で一人静かに過ごす時間が嬉しいです。今学期は本当に良く遊んで、良く学びました。楽しかった事、学んだ事をきちんと振り返って言葉にして、又前に向かうための時間が欲しかった。
これから順次私の体験や考えたことをエッセイにまとめて、お届けします。読んでください。