正しい集中

『集中』と言うことについて考えながら超絶技巧の練習をしているうちに 何にどう、集中するかと言う選択の重要性も分かって来た。 ただ単に集中すれば良い、と言う訳では無い。 非生産的な集中、と言うのもある。 例えば、極論だが「間違えるかもしれない」と言う気持ちに集中するのは、 勿論、逆効果だ。 さらに過剰に細微に集中するのも、全体像が全く見えなくなり、逆効果。 バロメーターはミスタッチの数。 細微に集中~例えば指の一々の動きや筋肉の感覚、一つ一つの音~は ミスタッチ減少に役立ちそうで、逆効果なのである。 むしろ音楽に集中して(もう何十年と弾いているピアノ、指は鍵盤がどこにあるか知っているはず)と 大きく構えた方が、ミスタッチは減る。 『音楽に集中する』と言うのは、要するに 1.良く聞き、 2.タイミング、音色、歌いまわしなどに於いてできるだけ音楽性に富んだ選択をし 3.自分の肉体的能力を盲目的に信じ込むこと、だ。 3.に至るまでは勿論、 何年もの基礎訓練とか、 盲目的に自分の指を信じて音楽的に弾いてみる前の ゆっくりと音や、跳躍などの確認練習をする事や 色々条件が勿論ある。 しかし、そう言うステップを踏まえた後は、そう言うことを全て肉体に任せ、 意識は音楽へ集中! 切り替える、のである。 父が大好きな『スターウォーズ』(勿論、古いほう)で、 ルーク・スカイウォーカーがジェダイになるべき最初の訓練をオービーワン・ケノービーに受けている時 目隠しされたら、今まで出来なかったことが出来るようになる、と言う場面がある。 ほら、あの光の剣で、飛び回る機械からムヤミヤタラと出るレーザー攻撃をかわす、と言う訓練! あれを思い出しながら練習している。 そうそう、そう言う(いかにくだらなくとも)できるだけはっきりとしたイメージを持つ、 と言うのも集中にとってはとっても重要! 思わぬところで思わぬ経験・見聞が役に立つ物である。 ああ、スターウォーズを見といて、良かった~!!

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