2015

音楽を信仰する気持ち。

音楽万歳!友情万歳! 昨日はマンハッタンのUpper West Sideにある2001年来の友人の家でホームコンサートをした。 Aさんと最初に会ったのは2001年。 私を非常に可愛がって、抜擢して毎年一度以上協奏曲を弾かせてくれたり 指揮の手ほどきをしてくれたJens Nygaardと言う指揮者を通じて出会った友人である。 (ちなみに、この指揮者に関するドキュメンタリーはエミー賞を取りました。 こちらで予告編が見れます。 Jensは骨髄癌だった。 Aさんはジュリアードのピアノ科で学部と修士をやったピアニストなのだが、 薬品会社に勤めており、骨髄癌に有効とされるサリドマイドのサンプルを持っていた。 音楽家としてJensの活動に興味を持っていた彼女はその薬をJensに届けていた。 お見舞いに行った私はそこでAさんと初めて出会ったのだった。 でもその行きずりの最初の出会いがどうしてこんなに大切な友情に発展したのか、 そこが思い出せない。 本当に沢山お世話になったし、一杯色々お話しをした。 私は彼女の息子と7つしか年が違わない。 特に会いたてのころは(生意気)と思われてもしょうがない、若造だったと思う。 でも、そんな私と同等に会話をしてくれて、友情を育ててくれたArleneの器に脱帽。 旅行好きな彼女は、旅行の度に私を彼女の家に呼んで泊まらせてくれた。 広々とした素敵な住まいにある、素敵な景色を臨むアパートで、 私は思う存分練習させてもらったのだった。 猫に餌をやり、郵便物を取りに行く、それだけが引き換え条件だった。 そして、私が大きな本番を控えている時は家に沢山の友達を招待して、 私の演目を通させてくれるのだった。 Aさんも、Aさんと同じように私に練習場所や演奏場所を提供してくれた多くの方々、皆 皆私の『育て親』なのだと思う。 そしてAさんやJensが私の育て親ならば、 昨日共演した麻衣子さんとTちゃんみたいな同志は私の兄弟姉妹。 麻衣子さんは私のブログにちょくちょく登場する私の心の友。 最近では「麻衣子姉」にまで昇格した。 Tちゃんは、昔の私のルームメート。 あまり詳細にまでは入り込めないのだが、 この二人実は、ストーカー退治に物凄く強力な助っ人となって私を救出してくれたのである。 今回のNYでの演奏会に二人を呼んだのは私の感謝の表明も在った。 しかしそう思った事がおこがましく思われるほど、二人共素晴らしい演奏を披露してくれた。 特に麻衣子さんとはもう色々な場面で共演しているけれど、 二人共燃えまくってブラームスを演奏してしまった。 それぞれの楽章が一生分の時間に思えるほど濃い時間だった。 そして来てくださったお客様も本当に私を感動させてくれた。 ジュリアード予備校生だった高校時代から憧れていた大先輩の素敵なピアニスト夫婦。 同じくジュリアード・プレカレッジ時代から私を可愛がってくれている恩師。 修士時代のルームメートで、今は正義感燃える弁護士の友人。 19歳の時の私の最初の彼氏で、今も仲が良い現在パリ在住のピアニストの叔母さん。 修士を終えた後、伴奏スタッフとしてジュリアードで働いていたときの同僚。 皆、ラグタイムでは手拍子で一緒にノリノリになってくれたり、 ブラームスでは息をのんで一緒に集中してくれたり、 私のトークに大笑いしてくれたり、 演奏後にいつまでも、いつまでも拍手してくれたり、 演奏後、Aさんの準備してくれた立食パーティーで 私に沢山のハグをくれたり、 私を本当に幸せにしてくれた。 そして、演奏後の立食バーティーを忙しく準備しながら […]

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メリークリスマス!

NJのホームステー先に居る。 家族が日本に帰国した16の時から高校を卒業するまでホームステーをさせてもらって以来、 私の部屋はずっとそのまま私の部屋で、地下にはずっと私のスタインウェイを保管してくれている。 もう92歳と83歳なのだ。 私は、私がお世話をするつもりで来たのに、 デザートまでフルコースのお食事を作ってくれたり、 11月に在った私の誕生祝いのプレゼントを「ハッピバースデ―♪」と歌いながらくれたり、 勉強中の私にお茶を出してくれたり、 甘やかされっぱなし。 雪が見れるかと思ったら、とんでもない。 華氏70度、摂氏21度の記録的暖かさ。 何だか異様だが、心配していた防寒着が案ずるより産むが安しだった。 何だかリラックスする。 ストーカーが12月17日に逮捕されて、かなりの開放感だったけれども、 やっぱり緊張状態は、実際逮捕現場を見ている訳では無し、すぐには完全には解けなかったらしい。 NYに来て、全てがおいしく、嬉しく感じる。 論文と練習が、また軌道にのりつつある。 毎日、毎時間、大切に愛おしく、過ごしていこう!

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なせば成る、なさねば成らぬ、何事も。

一昨日は半徹で論文に取り組んだ。 昨日の昼食の約束まで寸暇を惜しんで書き進め、 昼食で非常に楽しい・美味しい忘年会をした後に 図書館で論文指導の先生にみっちりと校正作業とこれからどのように書くべきが指導を受け、 その後NYで演奏するヴァイオリニストとリハーサル。 夜はテキサス特有のメキシコ料理を食べた後、 ヒューストン界隈でも名所になっているクリスマス・ライトの飾りつけがすごい住宅街を 友人と大笑いしながら散策。 勝手にクリスマスの飾りつけの独断と偏見に満ちた品評会などを大声でやりながら 久しぶりに歩く気持ちよさを満喫。 今朝は、兎に角年末の大掃除。 ずっとかけたかった掃除機もざっとだがかけることができた。 風呂桶も磨き、リサイクルも済ませ、最後の洗濯もして、 滑り込みセーフで飛行場に! その合間にずっと会えていなくて近況が気になっていた友人に お弁当を買ってきてもらって一緒に食べたりもした。 いや~、充実! 飛行機の中の3時間は論文指導の先生のコメントを読み直し、必要な校正を頑張ります!

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教え子の・発表会で・緊張し

生まれて初めて、自分の教え子を3人発表会に出演させた。 結構緊張するものである。 最近大変お世話になっている楽器屋さんであった発表会に便乗させていただいたのだが、 楽しい企画で皆で持ち寄りの立食パーティーが演奏会後にあり、 生徒たちも皆それぞれ精一杯おめかしして、中々素晴らしい会になった。 感慨深かったのは初心者の大人の参加者が多かったこと。 ハ長調とニ長調のスケールだけを何回か片手づつ披露し、 その後エリーゼのために最初の部分だけをなんどか繰り返したが続かず、 ステージの上で挫折してしょんぼりとしていた男性に声をかけたらば、 自分は石油発掘の現場で2年前に爆発事故を経験し、 以後、それまでして見たかった事全てに積極的にチャレンジすることを決めた結果の ピアノ・レッスンと発表会だ、と言う。 そんな中、私の生徒ちゃんたち3人は本当に頑張った。 普段以上の演奏をして私をびっくりさせた、いつもは内気なSちゃん。 普段の素晴らしい音楽性が半分くらいしか、緊張のため出せなかったけれど、 しかし素晴らしいえんそうをしたAちゃん。 そしてとてもシャイでどうなるかと心配していたけれど立派に弾ききったFちゃん。 自分の生徒は身を乗り出して汗を手に握る感じで聴いてしまう。 私の子供のころの自分の発表会を思い出した。 母も、先生も、頑張ってくれたのだ、と今になって良く分かる。 ありがとうございます。

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音楽の・脳への影響・測定し・色鮮やかな・結果に見とれる

音楽家の脳が非・音楽家の脳と違うと言う事実、 いかに違うのか、なぜ違うのか、 脳が違うから音楽家になるのか、それとも音楽の訓練を受けて脳が変わるのか、 そう言う事が今、神経科学のホットトピックだ、と言うことはもう何年か知識がありました。 また、「音楽と脳」と言うその分野では当時(1977)画期的だった本を 高校生の時からなぜか持っていて愛読書にしていたり、 「音楽の心理学」と言う授業を学部生の時にとったり、 最近では「音楽嗜好症(Musicophilia)」と言う神経学の権威の書いた本を何度も読み直したり その分野には昔から興味がありました。 今執筆中の暗譜に関する博士論文も、 元々は心理的や脳神経科学的な面をもっとリサーチしたかったのですが、 その方面の学術論文は沢山あり、代わりに暗譜の歴史に関する論文がほとんど無かったことを知り、 それで「暗譜の起源と発展」について書いている次第です。 例えばパーキンソン患者のリハビリは音楽を聞かせながらやると効果が激増する。 事故などで脳の一部に破損してしまった患者さんに音楽を利用させると素晴らしい効果がある。 例えば) 1.長期記憶を全くなくしてしまった元・ピアニストの患者さんは3分以上の記憶が出来ないのに、20分の曲を暗譜で弾きとおすことができる。 2.言語能力を失ってしまった患者さんに、言いたい事をメロディーに乗せてもらうと、ちゃんと意思疎通が図れる など。 本当に音楽の持つ力と言うのは底知れないのです。 今日は、ヒューストンにあるMedical Center for the Performing Artsと言う 音楽家の脳の研究やそうですが、 音楽家や舞踏家特有の、使いすぎによる体の故障の治療などを専門にする病院で 音楽を聞いた時の音楽専門家の脳の反応の仕方を Functional MRIで測定して、非・音楽家の脳の音楽に対する反応の仕方と比べる、 と言う研究の被験者となりました。 fMRIと言うのは初めて体験しましたが、機械自体がとてもうるさい! それで耳栓をして、その上にヘッドフォーンをして、 そのヘッドフォーンを通じて流れてくる音楽を聴くのですが、 機械の音にも脳は反応しているはずで、これをどう差し引くのかな~とか、 例えば私のその日の心理状態とか、体調とか、そう言うのはどう差し引くのかな~とか、 色々疑問はありました。 何しろ、全く動かない状態で1時間以上、 30秒ごとに音楽と沈黙を繰り返して聞かされるのですから、色々考える時間があります。 それに、暖かくて心地よくって、私は眠って夢まで見てしまいました。 その夢の部分はどうやって差し引くのでしょうか… しかし、私の素人的な疑問はさておき、 脳のイメージを見せてもらって、その美しさにびっくりしました。 (自分の脳だったからと言ってうぬぼれている訳では在りません…多分) コンピューターで3Dで観られるイメージはマウスのクリックのみで色々な事が出来るのですが、 例えばシノプシスの電流がどちらの方向に流れているのか (上から下、下から上、前から後ろ、後ろから前、右から左、左から右) 色分けできるのです。 (斜めとかは、無いのでしょうか?…どうしても天邪鬼的疑問が多い私です) こうして観た脳と言うのは、まるで現代アート。 ハっとするイメージです。 もう一つ面白かったのは、クラシックのピアノ音楽を沢山色々聞かされた後、 何故かカントリーミュージックをかけたとき、 私の脳がそれまでとは全く違った反応をしたようなのです。

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