演奏前にピアノ解体!

これ、何してるんだと思います? 昨日の演奏会場は素晴らしいカントリークラブ。 見渡す限りの美しい芝生が広がるゴルフ場を見渡す食堂で 素晴らしいビュッフェのブランチをみんなで頂いた後、 私たちの演奏をお聴きいただくと言う、 ヒューストン日本人会が主催してくださったコンサートです。 でも、パーティー会場に使われる事が多い、 趣のある大部屋に置かれたピアノは、 会場入りしてさっそく弾いてる見ると「ビーン」とか「ビャーン」とか 色々変な音が鳴っています。 これは…何か中に入っているな! 一応どうやってやるかは知っているけれどやったことは無いピアノ解体をしてみました。 そしたら中には色々一杯! クリスマスなどに使う「パパ~ン!」となるクラッカーから出てきたと思われる お星さまや、リボンや、色々。 それからなぜか、ペーパークリップが6個くらい。 つまようじとか、一番びっくりしたのは 調律師が一本ずつ弦を調律するために他の日本が鳴らないように止めるときに使うゴム。 これ等を全部ピアノの中から出してあげたら、ちゃんとピアノの音になりました。 でも、解体は絶対できる自信があったけれど、 自信が無かったのはその後ちゃんと元に戻せるかと言うこと。 皆でジグソーパズルのように色々試して、ちゃんと元に戻ったときはホッとしました。 ピアニストは、その場にあるピアノを弾くのが宿命です。 それぞれのピアノを「共演者」だと思って、 相手の性格やお年や健康を気遣いながら一番良い音楽を創る。 自分の演奏の不出来をピアノのせいにするのは、プロ意識に反する、と私は思っています。 例えば19世紀のピアニストはピアノの状態の良し悪しだけでなく、 まだそのころ発展途上にあったピアノと言う楽器、 しかもそれぞれのメーカーが全く違う構造のピアノと言う楽器を試行錯誤していた時代、 本当に苦労が多かったと思います。 鍵盤の数も、幅も、重さも、ピアノの音質も音量も、ペダルの数も位置も 全く予測の付かない状態で会場入りし、そして演奏しなければいけない。 彼らがそれが出来たのならば、 ちょっとくらい中にお星さまが入ったピアノでもヤマハはヤマハです。 そして一番大事なのは、お客様や共演者との、音楽を通じての交信。 昨日のお客様は本当に身を乗り出すように聞き入ってくださり、 私たちも本当に気持ちよく演奏することが出来ました。 ありがとうございました。 共演者の佐々木麻衣子さんと演奏後にパチリ。 、

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