明日また、ゴールドベルグを弾きます。

2011年にCD「Goldberg Variations」をリリースしてもう5年以上が経ちました。 今またGoldbergの演奏を明日に控えて、この5年の重大さを感じています。   Goldbergは壮大で、美しい。 私が想像する「天球の音楽」とは、Goldberg Variationsです。 明日の会場は大学病院。 特に癌研究と、アメリカで唯一芸術と医療の協力を研究している事で有名な Houston Methodist Hospitalのコンサートシリーズです。 精一杯の生と死が入り混じる会場の概念には意義を感じて奮い立ちますが、 同時に病院のロビーと言う事で人の行き来も激しく、ノイズも多い。 ピアノも最高とは言い難い。   その中で、一生懸命演奏をします。 その為の、明日の演奏に向けての覚書とイメトレ。   組み合わせになっている変奏曲はバッハの直筆が入っている初版のファクシミリで見つけた このサインが変奏曲の終止の所にある時は、 「テンポに関連性を持たせて次につなげよ」 と言う意味だと解釈しました。     最初のアリア。 第一音で、イメージ的に宇宙を開かなければいけない。 ベースを響かせて、メロディーをその上に乗っけるイメージで。 倍音の共鳴をイメージ化する。   変奏曲1. 鍛冶屋。 ピサゴラスが鍛冶屋が金属を叩く音を聞いて 協和音が数字の比例を体現することを発見したと言う伝説をバッハは多分知っていた。 力仕事にまつわる重さと勢いのリズム。   変奏曲2  2.左手のLower neighbor(下隣接トーン)の繰り返しはおばあちゃんのゆっくりとした相槌。 「おや、そうかい」を優しく。   変奏曲3 -> 変奏曲4 -> 変奏曲5 3は水。たゆみなく流れる(”涙も泉も私の兄弟~♪”) 4は土。しっかりと、そして石がバウンスする。 5は火。踊る。ラップとかビートボックスのクールさと緊張感。   変奏曲6 宮沢賢治の「雁の童子」 – 不思議なお話し。 長調でも下降するメロディーの悲しさを醸し出す。   変奏曲7 -> 変奏曲8 7.スナフキン「風の吹くまま、気の向くまま」 8.子供が笑いながらスキップ […]

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