ゴールドベルグを熟成させる、一人の時間


同じ屋根の下で一ヶ月同じ釜の飯(と言うより、主にパンとパスタ)を食べたピアノフェストの仲間と火曜日に抱き合ってわかれをしのんでから今日で四日目。ひたすら、静かな時間をむさぼっている。外ではウサギがはね、リスがたむろし、鳥が飛び交う、天国のような気候。その中でベランダに座って、ゴールドベルグの色々な録音を聞きまくり、色々な出版社の色々なゴールドベルグの印刷を見比べ、イメージを固め、録音のために解釈を固める。

生演奏では、出たとこ勝負のような、その会場の雰囲気、お客様から受け取る「気」などに自由自在に反応した、その時だけの演奏、というのが出来なければいけないと思う。そういう包容力を残した、準備をする。

でも、録音と言うのはまったく別物だ。これは残るものだし、ある程度確固たる、確信を持った自信を持って録音が出来る、一貫して同じ効果で弾ける、きっちりと筋の通った解釈を決めなければいけない。

がんばっている。