ゴールドベルグの録音、明日開始! 2


明日初日を迎えるゴールドベルグの録音を前に、今週の月曜日、友達の家で最後の通し稽古をした。

「月曜日の夜に友達のピアニストがゴールドベルグの通し稽古をするけれど、聞きたい人!」

と夜の11時にメールを打ったところ、次の朝の8時までに13人から出席の希望があったとの事

さらに、出席希望者の数はどんどん増えて、最終的に月曜日には25人ほどの人が集まってくれた。

私の友達でこの会を快く開いてくれた歌手のマルチェラは、華やかな軽食と飲み物を用意してくれていて、

会はさらに盛り上がった。

熱気溢れる会場で、ハドソン川に落ちる夕日を背景に始まったゴールドベルグは

終わるころには外は夜景で、その間1時間10分、会場はピーンと緊張した注目が続き、

弾き終わったら、長い、長い、私が照れてどうしていいか分からなくなってしまうほどの拍手が続いた。

演奏後の質問討議もこれまた充実した熱気を帯びた物で、私はそれだけで天国に上る気持ちだったのだが、

ボーナスは次の日の朝。

演奏後、片付けと積もる話のためにマルチェラの家に一晩と待った私は

翌朝、近くの公園までマルチェラと散歩に行った。

そしたらたまたま出勤途中の、昨晩の会に出席してくれたマルチェラのお友達と出くわした。

「ああ、今もあなたの演奏の事を考えていたのだけれど」

と、そのお友達はせきを切ったように、質問の数々を口にし始めたのだ!

お世辞じゃなく、本当にゴールドベルグの事で今の今まで頭が一杯だったんだなあ、と言う勢いだった。

私は本当に嬉しくなってしまった。

私の演奏がどうの、というよりこれはやはりゴールドベルグパワーだと思う。

これからこの曲をCD録音する私がこんなことを言うのも変だけれども、

この曲は録音を聞くのと、生で聞くのとでは雲泥の差が出る曲なんだと思う。

録音で聞くのは、それはそれで価値があると思う。

聞き手が個人的に曲に入り込みやすくなるし、色々な音量で聞くのも醍醐味だと思う。

でも、生で、鍵盤奏者が汗しながら、息を曲に合わせてするのを感じながら聞くと、

この曲は本当に聞き手と弾き手の一体感を促す曲なのだと思う。

この曲は、CDを録音してからも、一年に一回ぐらいライブで一生弾いていきたい。

この曲は本当に人間賛歌、音楽賛歌、そして「生きてて、ピアノ弾いてて良かった」賛歌なのだ。


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