2010

芸術が実際に出来ること

NYは素晴らしい! 今日は、NYでも私が特に気に入っている美術館、Museum of Arts and Designs(http://www.madmuseum.org/)に行きました。この素晴らしい美術館は毎週木曜日の6時から9時までは、入場料はpay-what-you-whish(何でも寄付したい額だけで良い)です。特別展示は"Global Africa Project".。今や世界中に散らばったアフリカの血を持つアーティストたちが、そのアイデンティティーを問いながら、作った作品の展示です。アフリカの内部戦争で使われた武器や爆弾の抜け殻や、弾痕のあるブーツなどを使って作った「王座」や、日本の物にそっくりな染物、木の皮を使って作った衣装などに交じって「The Heidelberg Project」と言うのがヴィデオで紹介されていました。 今、経済困難の結果貧困にあえいでいるデトロイトでも、特に影響を大きく受けたHeidelberg Streetでは、余りの経済状態、そして治安の悪化に、住民がどんどん撤去してしまい、そこにある住宅の多くは空き家になって荒れ果てています。このHeidelberg Projectを始めたアーティストはまさにここで生まれ育ちました。ある日、朽ちた家たちに明るい色で装飾を施し始めました。そして、ぬいぐるみを並べたり、廃品を積み上げてオブジェを前庭に作り上げたり、どんどん創造を続けているうちに、他のアーティストもこのプロジェクトを支援、宣伝、そして協力するようになり、今では学校の遠足などで子供たちが訪ねてくるほどです。余りの治安の悪さに人が怖がって近づかなかったこの地域を、アーティストが装飾を施すことによって一変させたのです。 凄い!  http://www.heidelberg.org/

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私の大好きなNY

旅行中で留守の友達のピアノ付きのアパートにもぐりこんで、今日で二日目。 昨日は午後の3時まで頑張って練習したものの、何だかNYに居るのに練習ばかりじゃもったいないような気がしきりにして、計画も立てずに外に飛び出しました。見慣れたお店と再会したり、なじみの深かったお店が撤去して新しいお店が入っていたり、そう言う故郷の変化を見るだけでも興味深く、また溶け始めてはいても深い雪化粧のマンハッタンは目新しくて、歩いているだけでもワクワクします。今夜はコンサートにも行けるし、美術館にも行っても良いし。。。と忙しく頭を巡らして、(そうだ!Sさんがこの近所だ!)と電話してみると「じゃあ、一緒にお買い物してお夕飯作りましょう!」と早速今日の予定が決まります。SさんとKさんのご夫婦はフルーティストと画家のコンビなのですが、専門だけでなく、美術一般そしてワインと食事と、文化全般に造詣が深く、また色々な方面でありとあらゆる知り合いがいて、まるで19世紀のサロンの様にNYの日本人アーティストの出会いと社交の場を、良くパーティーやお鍋大会などの形で提供してくれます。私の大好きなご夫婦です。 4時過ぎにお邪魔して、おしゃべりしながら食材の買い出し、お料理と一緒にして、ワインを頂きながらチゲなべをつついて、お暇したのが何と朝の一時! 本当に楽しかった。私がNYを好きな一番の理由はこう言うお友達がいるからだなあ、と今朝起きてもニコニコしています。

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大雪!

NYの当たり一体が記録的な大雪に見舞われました! 昨日の午後から始まった積雪は今日になって50センチを超え、飛行機を始め、公共交通機関は全て麻痺し、NYの地下を走る地下鉄でさえ、路線変更や、急行の廃止など、非常事態となりました。車が埋もれて動けなくなるほどの雪で、私は今日の朝と午後は保護者の家の雪かきに徹しました。今日からNYで不在の友達のアパート(スタインウェイ付き!)に泊まらせてもらう予定で、とても楽しみにしていたので、雪かきの手にも拍車がかかります。クリスマス休暇で来ていた、保護者の息子、スティーブンは今日フロリダ州の自宅に帰るはずが、飛行機の欠航。それでも今日雪かきしないと、飛行機が普及しても空港までの足が出せない!と言う事で二人で「NYに行きた~い!」「フロリダに帰りた~い!」と必死で息を弾ませながら、山の様な雪と格闘しました。すっかり終わった時は我ながら物凄い達成感でした。 そしてめでたく、止まりそうにゆっくりの電車で何とかマンハッタン入りを果たし、今はその友達のお家です。やはりマンハッタンは私の故郷です。来れて、とても嬉しい!沢山、沢山したい事が! そしてこのアパートなら思う存分練習もできます。 万歳!  写真をアップするつもりでいっぱい雪の写真を取ったのですが、カメラとコンピューターをつなぐケーブルを忘れてしまったので、それは後日。

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メリークリスマス!!

日本とNYの時差は現在冬時間で14時間。日本の方が14時間進んでいます。 昼・夜がほぼ完全に逆転しており、家族との電話連絡や祝日、誕生日のお祝いなども工夫が必要になります。 それが歯がゆかったりする一方で、テクノロジーの進化には驚愕、そして感謝する日々です。 昨日はクリスマスにふさわしく、初めて父母と画像付きのスカイプで話しました。 両親は寝起きの頭をしきりに気にしていましたが、私は二人の顔や身ぶり手ぶりが久しぶりに見れて楽しかった。 こうしてホームステイ先に戻って長期滞在しているとどうしてもホームステイ時代の事を良く思い出します。 私が高校生の頃、電話通話はまだ国内でさえ一分幾らの時代で、国際電話に至っては結構高くつくものでした。 こちら金曜日の夕方、日本の土曜日の朝に毎週電話がかかって来る約束になっており、その他の連絡は航空便線と言う、送料を考慮したペラペラの薄くて、透けるような、軽い紙に鉛筆で書いたのを思い出します。 時代は急激に変化していますね。 同時に物価も! 当時1ドル25セントだったNYの公共交通機関が、今では2ドル25セント!けしからん! でも交通機関の方で儲かりすぎて、 一日・一週間・そして一か月の乗りたい放題パス、と言うのも発行され始めました。 NY在住ならこれは断然お得です。 NJに基本的に滞在し、用事の旅に日帰りや一泊二日、二泊三日とNYに泊まる私にとっては どのパスを買うか、いつも悩みの種です。 大抵一回ずつ払って、歩ける所は頑張って歩いています。 クリスマスイブのイブ、友達と楽しく会合して帰り、 地下鉄から出てきた男性ににっこりとパスを渡されました。 にっこりされた段階で「ン? 知り合いかな?」と顔を覗き込んで記憶を必死で探すほど、 無邪気な素晴らしい笑顔で、差し出されたパスに気が付かなかったほどです。 ほとんど通り過ぎてから、伸びた手の先のパスに気が付き半信半疑でもらって使ってみたら、 その日切れの乗りたい放題のパスでした! とっても嬉しかった。 なんで私が乗りたい放題パス持ってないって分かったんだろう!? そして、その日切れのパスは、その日最後の地下鉄に乗ったら これから乗る人にプレゼントしてあげたら親切、って初めて気が付きました。 心温まるクリスマス・プレゼントでした。 メリークリスマス!

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寒い!

今日ロサンジェルスの友達に電話したら、 「今、どこ? NJ? 寒いでしょ~、ヒヒヒヒ」と意地悪く言われた。 …そして、寒いのである!! 毎日零下、そしてNJのホームステイ先の私のピアノは地下にある。 セントラル・ヒーティングは20℃に設定してあるのだが、 地下に下りると、はっきりと分かるほど気温が低くなる。 今日の私は厚い靴下と、ダンサーが良く着るレッグウォーマー、ズボン二枚に 上半身にももこもこと3枚タートルネックを着こんでいる。 それでもピアノの鍵盤が凍えるように冷たく、弾いても弾いても指先が冷たい。 冷たい指先がかじかんで、上手く弾けない。 明日はクローデ・フランクのレッスンなのに。 ゴクリ、ゴクリと熱湯を飲み干しても何をやってもだめなのである。 まだホームステイに越して来たばかりの高校生の時、 地下で練習するのが寒くってコートを着込んで練習していたら 「コートは外で着るものでしょ!? 家出でもするつもり!?」 と、金切声をあげられた。 私は英語がまだ上手く喋れなかったし、少なからず反抗心も在ったのでだんまりを決め込んでいた。 何年か経って、保護者は地下と私の部屋のある屋根裏に少なからず隙間風が在った事に気が付き、 窓にプロスティックをかぶせてくれて、状態は少し改善された。。。はずなのだが... 寒い! 今では私は保護者の前では家の中でコートを着ることをしないし、 保護者は保護者で、セントラル・ヒーティングを地下で快適なように少し高目に設定してくれる。 お互い、良くここまで頑張って来たなあ、と思う。 国会図書館も寒かった。 古い書物を保管するのに理想の気温は10℃なのだそう。 さすがに10℃では無かったが、初日にオシャレをしたつもりでスカートをはいていた私は、 二日目からはズボンにぼこぼこの重ね着で、オシャレはきっぱりとあきらめた。 パーシー・グレンジャーと言うオーストラリア出身でのちにアメリカに帰化したピアニスト・作曲家は 何につけてもエキセントリックな人物だったそうだが 「自分は四季を信望する」と言って、冬は裸で氷漬けの家に住み、 夏は暖炉を炊いて厚着をして、「四季を信望」したそうである。 私は冬は暖かく過ごしたい…

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