今日は昼食も夕食も嬉しい食事でした。
まず、昼食。タングルウッドでは朝食と夕食がかなり豪勢に無料で研修生に提供されるのですが、昼食は在りません。本当はいけないのだけれど、私は(皆も)朝食のパンに色々塗ってサンドウィッチにして昼食にしています。それに日本から持参したお湯をかける味噌汁とか、バナナを一本食べれば結構満足します。今日はお昼は楽譜の勉強でもしながら一人でピクニックしようかなあ、と思っていたら同じピアニストのB君が手持ち無沙汰にうろうろしています。”お昼持参しなかったし、後一時間でレッスンが在るし、今からおうちに戻って食料調達するのもなんで。。。”と言うので、サンドウィッチとバナナを半分こして二人で日向ぼっこしながら30分くらいお話しました。B君は去年もタングルウッドで一緒だったお友達で、去年は結婚したばかりのほやほやで来ていました。彼は同性愛者なのですが、マサチューセツ州では同性愛結婚が認められています。恋愛、結婚、同性愛結婚と、かなり突っ込んダ話を去年も色々していたので、今年もゆっくりお話が出来るのが楽しみだったのですが、二人とも忙しくて今日まで持ち越しになっていました。30分でも何だか友情が再確認出来た様な、ゆっくりとした充実した時間でした。
夕食はNYのお金持ちで色々な沢山の若いピアニストを支援するのが好きな人が、タングルウッドまで来て美味しい夕食に招待してくれました。私はもうこの人とは10年以上知り合いです。作曲家を紹介してもらったり、演奏会を主催してくれたり、色々お世話になりましたが、それよりも何よりも縁遠く成ってしまった子供の代わり、と言うように私たちにドレスや化粧品を買ってくれたり、美味しい物を食べさせてくれるのを、楽しみにしてくれているようです。今日の夕飯は本当に美味しかった!ムール貝のクリームソース煮込みと、蟹の身をほぐして、微量のつなぎで丸くしてパン粉で揚げたクラブ・ケーキの前菜に続き、しゃけのタタキと言っていいくらい外は焦げ目が付いているけど中はほとんど生のしゃけに濃いワイン・ソースをかけたものを新鮮なホウレンソウの炒めた物と、キヌアと言う穀物と一緒に食べるのと、見事なくらい芸術的に完璧なミディアム・レアの子羊の肉をマッシュド・ポテトとインゲンの炒め物と一緒に出すやつ。美味しかった~。タングルウッドのあるレノックスと言う街はお金持ちの避暑地なので、高級なレストランが沢山在ります。研修生には手が届かないけれど、でもたまに垣間見ると、やっぱり美味しい!その後ジャグアーのオープン・カーで夕立の後モヤの立ち上る田舎道をぐんぐん飛ばしてくれました。とても楽しかったです。
もう一つ嬉しかった事。7月10日の歌曲を移調する話は昨日も書きましたが、私は移調は未経験で「移調しなければいけないかもしれない」という段階でタングルウッドのピアノの主任に練習の仕方など、相談をしました。そしたら彼がオンラインでオーダーすれば二日で移調した楽譜を届けてくれる、と言うサイトを紹介してくれたのです。ただし、値段は1ページに付き11ドル!結局、私が何とか移調で弾けそうな事が分かって、このサービスを使わなくって良く成ったのですが、歌手の研修生の子とも「ちょっと手が届きにくい値段だね~」と話しをしていました。そしたら今日、そのピアノの主任とばったり出くわしました。彼はピアノ研修生の顔を見るたびに凄くニコニコ嬉しそうにしてくれて、色々近況を聞いてくれます。「移調の件はどうなりましたか?」と聞かれたので、「大丈夫そうです。送って頂いたサイトも見てみましたが、移調出来そうなので、頑張ってみます」と言った所、「無理はしないでね。もしお金が問題なら、私が払ってあげますから。」と言ってくれたのです。びっくりして、思わず「No! No! No! そんなことはさせられません」と首をブンブン横に振りながら言ってしまったら、彼が笑いながら首をガクガク上下に振って「Yes!, Yes! Yes! 本気ですよ。だからチャンと言ってね」と爽やかに手を振りながら立ち去って行ったのです。何だかホロリとしてしまいました。何て良い先生なんだ!
明日の予定はこんな。
9-10 練習
10-12 音楽批評家、リチャード・ダイヤ―のピアニストの為の講義
12;30-2;30 練習
3-6 図書館でこれからの楽譜の整理、録音を聴く、その他色々
6-7 夕食
7-9 練習
明日楽しみなのは練習です。8月1日に演奏予定の現代曲が段々飲み込めて来ていて、明日は多分大躍進を遂げられると思う。ここまでの道のりは長かったけど、ここからはどんどん練習が楽しく成るはず!
お食事の話はちょっと垂涎でした。
>abbros.kawashimaさん
美味しい物を食べると、お腹の中から幸せになりますよね。
マキコ