今日はとても忙しい日でした。
まず、9時25分からクラスが在りました。
同じ時間に私が興味が在るクラスは二つ在って、まだ登録していないので今日は試しにどちらに行こうか迷っていました。一つはピアノ・テクノロジーと言うクラスです。ピアノと言う楽器の製作技術、各部品の楽器の中での機能、手入れ、色々なメーカー、などに関する一般的な知識を学ぶクラスで、ライスのピアノ調律師から学びます。もう一つは「マインド・ボディー・コネクション」と言うクラスで、プレッシャーが強い場面で脳みそと身体がどういう風に機能しているか学ぶ事によってよりよい演奏ができるように目指す、と言うクラスです。ヒューストン・オペラの主席オーボエ奏者が教えていますが、ゲストとしてお医者さん、色々な科学者、心理学者などがレクチャーをしに来ます。ピアノ・テクノロジーに今日は試しに行こうと思っていたらば、先生が来なかったので、マインド・ボディーに行きました。とても興味深いトピックです。
12時からは博士課程一年目の生徒の為のクラス、「ドクロラル・セミナー、キャリア・スキルズ」と言うクラスが在りました。まず、なぜ博士号が欲しいのか聞かれました。4人とも、大学レヴェルで教えたい、と言う事が判明しました。このクラスはそれを想定して、大学へのポジションをゲットするために必要なテクニックを身につけるクラスです。まず、自分で自分を録音(ちゃんとマイクの位置の設置や、録音器具についても学び)して、それを編集する技術を身につけます。それから履歴書の書き方や履歴書に付ける手紙の書き方を学び、その後、偽面接を受けます。偽面接は電話でのインタビューと、本当の面接2回が在って、全てはヴィデオに撮られ、反省会が在ります。
その後、「性格診断」のテストを三つ受けます。自分がどう言う環境に適しているか、どう言う条件の中で最大の力を発揮できるか、どう言う人と上手く協力出来るか、自覚する為のテストです。最後の六週間は自由研究。自分のキャリアに役立つ事を何でも一つ決めて、それを成し遂げる。ホームページを作っても良し、自分の演奏をヴィデオ録画してYoutubeに流しても良し、簡単なデモCDやデモDVDを作るのでも良し。今日はクラスの説明会でしたが、一番最初の録音のプロジェクトと、最後の自由研究の為に、音楽学校のビルの外に在るテクノロジーのビルに見学に行きました。凄い!ライスの生徒は誰でも録音器具一式、それから最新のヴィデオ・カメラをいつでも無料で3日間借りだせるのです。一学期何回借りだしてもかまいません。そして音源でも、画像でも編集したかったらやり方を教えてくれるスタッフが常備しています。特別に音楽学校の生徒用にオーディションCD,オーディション・ヴィデオの作り方を学ぶワークショップも在るのです!全部、無料!!!
私はコルバーンで恵まれている、と思っていましたが、総合大学、しかも資金面で恵まれている総合大学にこんな特典が在ったとは!本当にアングリしてしまいました。
それから、私がライスに来た本当の理由、ここの指揮者のラリー・ラックレフが私と他数人の為に「オケの総譜の勉強の仕方」と言うクラスを教えてくれる事になりました。Larry Rachleff はライスではとても、とても尊敬されていて、このクラスの説明の為に私がラリーのオフィスの前に立っていると、他の生徒が「え!ラリーと約束が在るの?へ~」と羨望のまなざしで見てくるほどです。ラリーは素晴らしい指揮者である他、とても多忙らしいので、彼がこのクラスを教えるのは特例らしいです。ラッキー!!
5時からは初めてのレッスンが在りました。今まで私がコルバーンで就いていたジョン・ペリー先生は放任主義と言うか、個人主義と言うか、兎に角それぞれの生徒の個性と成長の過程を大事にし、大きな哲学に関する提言以外は細かい事は一切言わない先生でしたが、今度のロバート・ルー先生はとても丁寧で細かい先生です。でも言っている事が一々納得できるので、とても良い音楽家なのだと思います。
そんなわけで、今日はびっしりとスケジュールの詰まった一日でした。
「マインド・ボディー・コネンクション」わたしも受けてみたいな、どうもメンタル弱さがあるようだから。それにしても、ライス大学はほんとにいいところのようですね、まさにプラグマティズム貫徹!