私の相棒はきれい好きだ。
私が料理をした後のキッチンをクルクルとため息をつきながら掃除をしている。
16で家族が日本に帰国して、
その後一緒に同居して今では家族の私のアメリカン・マザーは
「炒め物をするときは油が飛ばないように絶対に中火かとろ火で」と口を酸っぱくしていた。
かつて香港で広東料理を勉強した母からは
「炒め物はできるだけ強火で!
日本の台所の火は小さすぎて正当な中華は作れない…」
と聞かされて育った私は、その優先順位の違いにビックリした。
味 vs。ピカピカ台所…
私はどうしても味を取ってしまう…
しかし、何にせよ料理と言うのは楽しい。
熱中してしまう。
食材に触れる、火加減を見る、料理の音を聞く、味見をする、臭いを嗅ぐ。
料理と言うのは本当に五感総動員。
しばし他のことを忘れる。
これが『気分転換』なのだな~。
気分転換と言うのは、燃え尽き症候群予防に必要不可欠だそうな。
今日読んだ心理学実験についての記事によると、
一日中仕事をして、その仕事のストレスを忘れる暇無く眠りにつくと、
疲労感が抜けず、次の日の練習が乗らず、
余計効果の上がらない練習に時間を費やし…と悪循環になりやすくなるそう。
食べること、友達と話すこと、運動をすること、睡眠を取ること。
これらを犠牲にして精進することがまるでプロへの道かの様に
根性物の漫画は私たち日本人を追い立てるが、
しかし気分転換と言うのは
練習や仕事の効果を上げ、疲労感をぬぐい、観点をリフレッシュさせる、
とても、とても大事なものなのだそう。
言われてみると、もちろんそうなのだけれど、
でも「こういう実験で」「結果統計を出すと」と言われると
(ああ、休んでも良いんだなあ)、
(楽しんでもよいんだなあ)と思える。
ありがとう。