昨日はヒューストン日本人会主催で演奏のライブ配信をさせて頂きました。下の画像でご覧いただけます。
今日は明後日歯の矯正を取るために、PCR検査を受けてきました。ちょっと列があったり、体温を測られたりと処置までの時間がいくらかかかりました。列で待ってる間に私の前に処置を受けた女性が両方の目からあふれ出る涙をぬぐっているのを見たので、結構ビビりました。
実際の検査は本当に一分もかかりません。私の検査をして下さった女性は防護服に身をつつみ、顔もほとんど見えないけれど、「肝っ玉母ちゃん」の雰囲気が豊満な体の細胞全てから発せられるかのようなほがらかな人。「動かないでね。動いて検査に失敗したらまた来てもらうことになりますからね。いやでしょ?そうよね。じゃあ、動かないでね。」と念を押した後、素早く綿棒を鼻の奥まで差し込み「いっか~い、にか~い、さんか~い」と大きな声で数えながらくるりくるりと回します。まあ、気持ちの良い物ではありません。片方の鼻で終わりかと思ったらもう片方の鼻にも突っ込まれることが分かった時は一瞬悲しかったけれど、肝っ玉母ちゃんが私の悲しさを無視して「するり」とまた「いっか~い、にか~い、さんか~い。」
終わった後は「まあ、あなたはもうお手本のようね。ビデオに撮っておきたかった。全く動かなかったわね。素晴らしい。えらい。」と手放しで褒めてまくりの大サービス。なんだか達成感を感じてしまいました。ちなみに、私は涙も一滴も流しませんでした!
今日上げたビデオは、もう何か月も前に収録したものです。社会福祉の方からご連絡を頂き、「英語もインターネットも上手く使えない、ずっと隔離生活が続く高齢者のために懐メロのヴィデオを」と頼まれて作りました。クラシックピアニストとして、こういうビデオを公開するのはどうかというためらいから今までYouTubeには上げていませんでしたが、「Stairway to Heaven」も収録した今、私はもう一人の人でも喜ばせることができるなら、こんなのも上げちゃいます。非常時ですし。まだ今のマイクを購入する前でした。よろしければご一緒に歌って楽しんでください。
今日嬉しかったこと
- 朝ごはんにまだぶった曲げるほど美味しいトン汁が残っていたので、卵を落として食べました!贅沢...
- PCR検査に行く途中、高速から黒い煙が見えた!そしてもう少し走ると藪がモウモウに燃えているのが見え、本当に20秒くらいで走り去るまでの間、火が2倍の高さに成長していた。車を脇に停めて消防車を呼ぶべきか一瞬迷ったけれどしなかった。でもニュースになっていないところを見ると、ちゃんと消化されたらしい。消防士の皆さん、ありがとう!
- PCRの肝っ玉母ちゃん検査士の方、ありがとう。おばちゃんが陽気で検査が楽しい思い出になりました。
- 数学者藤原正彦著の「日本人の誇り」-読みながら笑い、同時に唸らされる。今日はPCR検査の列で待っている時、思わず一人で肩を震わせて笑ってしまった。うなった方の箇所で、どうしても抜粋して書き出したいところがあります。以下です。
- 「一般に多くの困難を解決しようとする場合、一つ一つ着実に片づけていこうと誰でもまず考えますが、大抵の場合、労力がかかるばかりで成功しません。いかなる個人や組織であろうと、さらにいかなる国・世界であろうと、多くの困難が噴出しているというのは、それらを全て貫く何か一つの基軸が時代や状況にそぐわなくなっていることを意味します。従ってその基軸を変える事で諸困難を一気に解決する、というのが最も効果科的なばかりが容易でもあるのです。そして最も美しいのです。...この世のあらゆる事象において、政治経済から自然科学、人文科学、社会科学まで、真髄とは全て美しいのだと私は思っています。なぜだか良く分かりませんが、私の経験では常にそうなのです。...逆に言うと、美しくない物は真髄では無いのです。」…物凄く分かる!