コロナ日記106:ライブ配信は窓。

  • アメリカ:3日連続で感染者数新記録(4万人強)
    • テキサス州やフロリダ州などで、一度再開したバーなどがまた閉鎖。
  • WHO:ワクチン製造のスピードアップや他の治療法の研究のために279億ドルが必要と発表

正直に言って、コロナ日記を書き始めた時は100日を超す頃にはめどが立っているだろうと思っていました。最初の頃は(もしかしてコロナ騒動は数日で終わってしまって、「コロナ日記」は後でからかわれたりして…)とかも思ったりしました。でも、100日を超えたのにアメリカ全土の感染者数がまた上昇傾向にある中、はっきり言って暗澹たる気持ちです。どうなるんだろう。

私の様に理想的な状況に居る人ですらそうなのですから、もっとチャレンジの多い人生にある人は本当に困窮しているのだろうと思います。私に今できることは、ライブ配信くらいしかないけれど、それを朝練だけでなく、日中の練習にも思いつきでオンにしてみました。宣伝もしません。誰がどうして私のライブ配信を見つけるかもわからない。でも私はどうせ練習しているし、私がただ単に淡々と練習する事に、安堵感を覚えてくれる人もいるかもしれない。

例えば、私自身がもし入院していたら、もし携帯で誰か別の人が練習しているのを観れたら、まるで自分が練習しているような気持になれると思うのです。もう一つ考えるのは、いつも私の練習が生活音の一部として在った私の家族のような人たちです。私が練習する音を聞いて、自分の子供の練習風景を懐かしく思い出す人たちは多いのでは?

思いつきで昨日始めて、昨日と今日で2セッションずつ、全部で5時間くらい練習風景を流しました。私一人の時もあります。時々「質問とかあったらチャットボックスに書いてください」と日本語や英語で呼びかけたりしますが、誰もチャットしてくれません。(小学校時代の同級生が一回見つけて来てくれて彼女とはチャットしました。)でも、30分とか、1時間とか、ずっと立ち去らない人が居る時もあります。(この人はどういう人なんだろう?)と考えながら練習しています。もしかしたら、ただ単に消すのを忘れているだけなのかもしれません。でも、もしかしたら、私の練習の配信に何等かの慰めを見出してくれているのかもしれない。

ライブ配信をしようがしまいが、私は練習を毎日にしています。そして、練習を続けている演奏者や踊り手や作曲を続ける作曲家やセリフの動画を毎日アップする役者さんや、みんなが打ち込めることに自分を打ち込んで、自分らしく生きようと挑戦しています。そうやってお互い勇気づけています。

チベットのお坊さんは、自分たちが読経をする事で世界平和に貢献している、と信じているそうです。あんなに痛めつけられたのに、何十年も避難民生活を余儀なくされているのに、もうティベットは事実上中国なのに、です。自分たちが読経しなかったらもっとひどい世の中になる。自分たちが読経をする事で、世の中は少し良くなっている。時々私は、私たちの芸にもそういう側面があるのではないか、と思います。私は本当に効率のよい練習に打ち込んでいる時は意地悪だったりせせこましいことは考えられません。そんな余裕が無いのです。必然的に、何が人にとって美しいのか・心地よいのか・優しいのか・自然なのか・正直なのか・共感できるのか、だけを考えます。それはやっぱり祈りなのでは無いでしょうか?

明日は土曜日。週末のライブ演奏配信第二回目です。朝練ライブ配信で昨日と今日配信したゴルトベルグ変奏曲のアリアと第一変奏曲、そしてシューベルトを3曲弾きます。祈りを込めます。下からご覧いただけます。URLはこちら:https://youtu.be/qPQ-beQgG4g

昨日のアンケートにはご協力頂き、ありがとうございました。朝練の画像からはミスタッチ部分は削除しましたが、これからはまたありのままに誇りを持ってあげられるように、朝型体系になります!

2 thoughts on “コロナ日記106:ライブ配信は窓。”

  1. 小川 久男

    お疲れ様です。

    毎日、コロナ禍平癒のため演奏等を行うことは光栄ある行為です。
    日本には皇室があります。
    今上陛下は、元旦、国民の平安を祈っています。
    コロナ禍平癒まで、高潔な精神性をもって日々お努めされると世俗を超越する心根が得られます。
    小川久男
    引用:『週刊新潮』 2011年1月13日 日本ルネッサンス 第443回
    「元旦の午前5時半には宮中三殿に並ぶ神嘉殿(しんかでん)の前庭にお出ましになる。庭中央の、屋根だけの東屋風の簡素な建物には清潔な青畳が敷かれ、陛下はそこで皇室の祖先神が祭られている伊勢神宮に遥拝し、国の安泰と国民の幸福、農作物の豊作などを祈り四方拝を行われる。元旦の東京の日の出は午前6時50分頃、したがって周りは暗く、厳しい寒さの中での厳粛な祈りである。」

  2. 小川さん

    コメントありがとうございます。
    元旦のお祈り…荘厳ですね。
    今は、お百度でも間に合わないくらいな気持ちがします。

    どうぞお気をつけてお過ごしください。
    真希子

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