実に土曜日から火曜日まで、缶詰になって論文を執筆していました。
日曜日の夕食に美味しいインド料理を会食で頂きましたが、
そしてゴミ捨てには一回外に行きましたが、
それ以外はずっと部屋にこもってカタカタカタカタやっておりました。
火曜日の朝、久しぶりに登校するため外に出たとき空気の美味しかったこと!
失笑されるでしょうが、そしてアンネ・フランクには失礼かもしれませんが、
本当に(ああ、隠れ家生活は辛かっただろうな~)と心底思いました。
缶詰中は結構楽しく書いていたのですが、
外に出たら急に(ああ、外に出たかった~!!!)と言う感じなのです。
そして今、ヒューストンの気候は本当に最高!
からっと晴れ上がり、薄手の長袖をちょっと腕まくりしたその露出した手首に風が気持ちよい!
道端の植木の花の香りが本当に甘くて、立ち止まってにおいを嗅ぎ、
そう言うことをしていること自体が幸せで、もうニコニコしっぱなし!
そして思い出したのです。
随分昔、LA時代のお話しですが、私はあの頃まだ本番恐怖症と戦っていました。
大丈夫な時もあるのですが、
いったん緊張に襲われるともう手足が震え、何をどう弾いているか分からなくなってしまいます。
そんな私がLAの郊外の教会でリサイタルをするその日。
車を持っていなかった私のために、R君がドライブしてくれることになりました。
本番前のリハーサルもあり、午後のリサイタルのため、朝の出発です。
練習が一段落した私を、R君がお散歩に誘ってくれました。
LAは北米大陸で一番気候がよいところです。
映画のメッカの場所を決める時、
雨の日が一番少なく、日照時間が一番長いところ
と、統計を取った結果ハリウッドがLAに成ったそうです。
しかもいつも晴れているだけではない。
カラリと空気が乾燥して、気温も真夏と真冬を除けば大体いつも15度から25度前後。
一年中花が咲き乱れて、本当に天国のような気候です。
R君とお散歩していると、色々な花が道沿いに沢山咲き乱れています。
「この花、におい嗅いで」「次は、これを嗅いで」
R君がいつもと違って妙に指図して来て、次々と花のにおいを嗅がせてきます。
でも、そんな天気の中、花を嗅ぎながらの散歩は楽しく、
ゲームのように花を見るたびににおいを嗅ぎながら散歩を続けました。
昨日、缶詰のあと道端の花を嗅いで、ふと思い当たったのです。
あの時、R君は私の上がり症を察していて、
何とか私をリラックスさせようとけなげに頑張っていてくれたのでは。
R君はグ~ンと私の後輩であの時まだ10代だったのですが、
でもそう言う気遣いをする子でした。
ヨーガをやりながら、呼吸の大切さ、
そして自分の呼吸を意識することで気持ちを落ち着ける方法を学んでいるる最中で、
初めて思いついた、もう何年も前のR君の優しさ。
「Stop and Smell the Roses」と言うのは英語の諺で
人生何があろうとも、道端の花のにおいを立ち止まって嗅ぐ心の余裕を持とう、と言う意味です。
R君、ありがとう。
道端のお花たち、ありがとう。
わたしもこの頃、花が好きになりました。
散歩のときなどはなるべく花を見られるところ、を選んでいます。そしてきがついてのですが、花や野草の名前をほとんど知らないことです!
自然に無関心でいた自分がこのごろ恥ずかしい私であります。
今日のことわざ、いいですね。
>kawashimaさん
自然って凄いですよね。
花や草木もそうですが、この頃生野菜や果物をバリバリ食べています。
そして(これって自然がつくったんだよね~)と思うと、凄く感動します。美味しいのです。
マキコ