コロナ日記93：現状に悲観的になっている時のゲーム。

• 中国でこの二か月で最高の感染者数（57人）：北京に感染が広まる。
• チリの保険大臣が辞職：コロナ犠牲者数の不透明さや、対応の不備などの批判
• NYの新感染者数が2桁（金曜日は32人）になるにつれ、アメリカの他の州では感染者数が増え続ける。
• 世界中で人種差別反対のプロテストが起こる。
  • 6月12日（金）夜、ジョージア州アトランタで、黒人男性が警察二人に撃たれ、死亡。

Covid-19の経済的打撃を受け、来シーズンを見合わせて団員の一時解雇を発表するオケが出始めている。コンサートシリーズも同じく。

「なぜみんな利益を基準に決断をするんだ？なぜ社会公益とか、還元とか、使命感とか、意義とかを考えないんだ!?」NYにいる私の恩師、Jeffrey Swannは怒っている。ヨーロッパの同じような機関は、政府の助成金が在ることも手伝って赤字を覚悟で来シーズン何等かの演奏会を提供する模索をしているところが多い。それに比べてアメリカは．．．と怒っているのだ。

でも私は、大勢の団員や経営・事務スタッフを抱えるオーケストラやオペラ団が、ある程度安全を期さないといけない事も理解しているつもりだ。感染の恐怖、経済圧迫の中での集客、そして長期化すると思われる黒人人権問題に関する抗議でもや社会運動の数々．．．

逆にフリーの私の様な音楽家には好機になるかもしれない、とも思う。．．．でもどこから手を付ければ．．．？

YouTube発信、ライブ配信、練習、広報・ブログ…忙しくしている時は良い。

でも今日の様に自死した友達の追悼式に一日かかりきりになり、憔悴して頭痛を感じながら一日を終える時、一瞬絶望を感じる。

…なぜこんなことになってしまったんだ？

…一体どこで間違えてしまったんだ？

…過去の何が違えば現状を回避できたんだ？）

そういう時に私が頭の中で遊ぶゲームが在る。

世界は今創られた、と想像するのだ。

世界は実は今この瞬間創造された。世界人口の全ては今、記憶をインプットされた状態でそれぞれの年齢で生まれた。

こうすると、過去はただ単に、この瞬間から始まるゲームのために配られたカードに過ぎなくなる。このカードを基にどうやってゲームを進めるか…？