洒脱日記134:バランスの貴重

昨日、理性と感性と肉体性の調和が、良い演奏の鍵だ、と書きました

今日、理性と感性と肉体性の調和というのは、他のバランスにもつながると、改めて実感しました。

例えば時間に関する観点:音楽は時間の芸術だ、と言われます。時間に構築する建築物だという言い方もあります。でも時間というのは、捉えがたいものです。時間をどう把握するのかで、音楽に対する姿勢は変わります。現在という瞬間は認識しがたいものです。しかし、間違えなく肉体は現在にあります。そして、長年の経験と修行を積んだ肉体は、認識を超えた速度と正確さで、瞬間瞬間に華を咲かせることができます。そして知性は過去を分析し、将来の肥やしにする。更にその肥やしを将来に活かす事ができるのは感性です。これで、理性・感性・肉体性の調和が過去と将来と現在のバランスへと繋がります。

過去と将来と現在のバランスは、記憶と夢と受諾のバランスに繋がります。

私は、こういうことを考えながら練習しています。今日はこれからのプロジェクトに向けていつもの2倍くらい練習したので、久しぶりに物凄く概念的なぶっとんだ世界にはまり込みました。

明日の朝練はゴルトベルグ変奏曲の中でもしばしば特筆され、「黒真珠」というあだ名まだついている25番です。お楽しみに。

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