- 米国全体でで2週間前より感染者数65%の増加
- 3日連続で新感染者数が約4万人。
- 12の州で規制緩和の計画を見直し
- カリフォルニア州でも新感染者数新記録(5.972人)
今日は土曜日。
水・木・金と朝の6時からのライブ配信で超眠かった。土曜日は寝坊ができる!と楽しみにしていたのに、5時半に目が覚めてしまいます。2度寝をしようと思ったら、今日のライブ配信の曲にどんどん発想が生まれてきて、そのまま練習!朝練は癖になるみたいです。
色々考えて、色々練習して…お化粧もして洋服も演目に「水の上で歌う」が在るので青いのに着替えて…本番があると、張り切ります。ありがたいことです。
ちょっと長すぎたかも知れない解説を終えて、スピーチマイクを切り、そして演奏を始めてしばらく経ったら、オフィスで仕事をしていると思っていた野の君がドアを開けて、ゆっくりゆっくりすり足でアプローチをしてきます。なんだか弾いてる私の注意をゲットようとしている雰囲気が伝わってくる。(野の君、なんですか?お取込み中ですよ。)5分ほどの曲を弾き終えたところで野の君、息だけで一声。
「ピアノマイクが作動してない!」イヤフォンをした自分の耳を指さしながら、野の君必死の形相です。
仰天して、心拍数が上がります。お客さんに問いかけます。「聞こえてなかったですか?」…でも悲しいかな、ライブ配信には一分ほどの時差があります。
こちらの質問に対しての応答は1分半後。「聞こえてないです…」日本語と英語と両方で返事が来ます。
皆無音映画を観てくれていたのかい?遠慮しないで演奏中にチャットして来てくれて良いんだよ~!
スピーチマイクは音質は劣るけれど、一応ピアノの音を拾います。取り合えずスピーチマイクでもう一度「水の上で歌う」を再演奏。演奏を始めた私の視界に、匍匐前進でコンピューターに這いよる野の君が入ってきます。
(問題解明をしたい!…でもカメラには絶対映りたくない!)…野の君の必死が聞こえてくるようです。
まさか野の君の匍匐前進を観る日が来ようとは…やっとコンピューターににじり寄った野の君はピアノマイクを復活させようとカチカチとマイクやキーボードを激しく駆使して大奮闘しています。その背中がピアノの黒光りに反映して、しっかりとカメラに収まっていることにも気が付かずに…
私の動揺は演奏にも響いてしまいました。次のゴルトベルグでなんでもない音をかすってしまい、その次のアヴェマリアでまさかの大ミス。有名な曲だけにごまかせません。名誉挽回で、シューベルトの即興曲の後にもう一度弾きなおしました。昨日も一昨日も一昨昨日も、マイクは完璧だったのに。そして練習中はもう全ての曲を色々な解釈で弾きこなして準備万端の大船に乗ったような太っ腹で臨んだのに…毎日ライブ配信をしていて、ちょっと油断してしまった。今日は本番前のチェックが甘かった。演奏の方でもプロ意識が薄かった。もっと昨日の睡眠や今朝起床時からのコンディショニングやウォームアップや練習など色々気を付けるべきだった。反省点が多すぎます。もっと初心に戻って出直さなければ…
パーティー一週間後の風船みたいになって、しょぼしょぼと気分転換に散歩をします。帰って来たら聞いてくれていた友人のMとご近所のAさんからメッセージが…
M:「アヴェ・マリアを二回も弾いてくれて感激!公園で聞いたけれど、本当に別世界に連れて行ってもらえた。」…公園でスマホで聞いていたら細かいところは聞こえなかったのかな?
Aさんはコロナの直前に夫を亡くされて私が心配していた近所の高齢者施設の住民の方です。「なんて素敵な演奏会!あなたの衣装も素敵だった!選曲も最高で本当に楽しみました。マイクなどの機材や、ライブ配信であなたも新しく慣れることが多くて本当に大変だと思うけれど、私たちのために奮闘してくれる姿に感動しました。そしてアヴェマリアも2回も弾いてくれてありがとう。私たち聴衆は同じ曲を2回聞けるということはボーナスなのです。そしてあなたは本物のプロ。他の人だったらごまかそうとするところを正直に謝ってもう一度弾いてくれましたね。素晴らしい。本当に感謝しています。」
心底慰められて涙が出そうになりました。
明日は日曜日。安息日にします。月曜日からまた朝練ライブ配信。来週の土曜日は名誉挽回の復活演奏をします。こうして向上心を保っていられるのは、本当に私の毎日のブログや毎回の演奏に関心を持ってご支援くださっている皆さんのお陰です。
感謝の念に堪えません。これからもよろしくお願いいたします。