今週末は、結構ぎっしり色々やった。
金曜日の夜はリハーサルで、帰宅11時。
土曜日は朝からメールで色々な必要連絡を取った後、
正午から論文執筆。
土曜の夜はCD録音セッションと後の飲み会で帰宅2時半。
日曜日は朝から論文、午後に昨晩の録音の聞きなおし、
夜はパーティー(日本人会―CDの演奏とご挨拶程度の演奏披露)。
論文を書くと、練習できない。
練習をすると、論文が書けない。
両方満足にしようと思うと、世捨て人になるしか無い気がする。
そして私は人生の少なくとも何年かはそうして世捨て人として過ごしたのである。
でも、世を捨てた人間が何のため、誰のために音楽をするのだろう?
理屈が通らない。
修行のために区切られた時間を「世捨て人」的に過ごすのは良いし、
私はそうやって我武者羅に練習・勉強した日々を
感謝して、誇りに思っている。
でも、結局音楽は世のため人のためにやらないとむなしい。
「毎日何時間練習するべきか」と言うヴィデオが一時Facebookの私の友人間で話題になった。
パメラ・フランクと言う、ヴァイオリニストが演奏家の卵にメッセージを送っているヴィデオである。
(パメラ・フランクは私がしばらくレッスンに通っていた伝説的ピアニスト、
クロード・フランクの娘さんでもある。
タングルウッド音楽祭に参加した際は、
この親子に室内楽のコーチをしていただく光栄に恵まれた)
彼女は
「練習は量より質。何時間練習して演奏に臨んだか、と言うことを気にする聴衆はいない。
本当に集中したら、私は一日2時間以上は練習できない。
でも、練習中は自分に残酷なほど正直になること。
弾けないこと、を練習する。
頭を使う。
工夫をする。
そして、残りの時間で人生を思いっきり楽しんで、自分の音楽の肥やしとしなさい。
頼むから、練習時間を増やすことだけに、満足を感じないで。
頼むから、もっと内容の濃い練習を、少ない時間で頭と心とを使ってやって。」
このヴィデオは私にかなりのインパクトを与えた。
丁度、余りに余暇の少ない自分の生活に疑問を持っているときに見たこともあり、
しばらく練習量を最低限まで減らしてみた。
しかし、まさに「質より量」の練習をして来た、
そしてそうする事が当たり前だった環境から来た身としては
一抹の不安に駆られるのである。
(これで本当に自分は習得しているのだろうか?)
そして、最悪の心配はそれが演奏に影響しないか、と言うことである。
彼女の提言を実行するには、
内容の濃い練習だけでなく、
経験と(私には経験はあるはずなのだが)
かなりの自信が必要だ、と思う。
さて、その自信を培うにはどうしたら良いのか...
さ!練習、練習。
自身を培うには、自分が何者なのかを知れば済むことです。そうなれば怖いものなし。
>kawashimaさん
まだ若いので、模索中です。
(笑)
マキコ
マキコさんのトレランスには救われます。