このブログエントリーは、日刊サンに隔週で掲載中のコラム「ピアノの道」♯120(1月7日付)を基にしています。
昨年のクリスマスは海で連れ合いと、そして今年の元旦は山で仲間たちと、日の出を拝みました。
(早すぎた…)日の出を見るときはいつも始めは思います。黒い空。ヤシの木のロスも、真冬の夜明けは指がかじかみます。海辺でも山頂でも風に吹かれながら(いつ…?)(どこから…?)(本当に…?)…にわかに日の出が信じられなくなってきます。(雲が多すぎる…?)(方角あってる…?)
でも、日の出は裏切らない。鳥が一羽、また一羽と鳴き始めます。かたくなな夜が朝の白ばみに溶け始め、風のとげが丸くなっていって、そして突然、間違えようのない光のかけらが全てを押しのけます。物凄いエネルギーです。太陽の全体が丸く見えるまで時間は一瞬でも永遠でもある。古代ギリシャの「天体の音楽(Music of the Spheres)」の中を遊泳している気持がしてきます。
「象を食べるとしたらどうやって食べる?(How do you eat an elephant?)」
友達にいきなり聞かれたのは「気候変動も、経済格差も、差別問題も、移民問題も、世界中の紛争も、地震も、事故も…」と、ニュースに圧倒されて私がパニック状態になっていた時です。突拍子もない質問に私が啞然としていたら「一口ずつ、でしょ。何事も一つずつしか対処できないよ。象全体を口に押し込むのは到底無理。でも、みんなで一口ずつ食べ進んでればいつか食べ終わるよ。」象を食べる…笑ってしまいました。
私がどんなに心配しても何もできないことある。でも、何かできるときに誠心誠意込めて全力を発揮できるように練習と勉強と運動で精進し、理性と知性と体力の向上を目指すことは毎日できる。そう思って今年の元旦はウルトラランナーたちに混ざって一日で11.6マイル(18.66キロ)走り歩きし、1,139キロカロリー燃やしました!
ハリウッドサインの後ろから。すごい傾斜の坂をずっと上ってやっと到着!ふくらはぎパンパン!
2024年がスタートしました。今年もよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。
今年も、小気味の良い分文章を読まさせていただきます。
ランニング11.6マイルとは驚きです。
日の道が鮮烈ですね。
小川久男