「どうやって練習したら上手くなるのですか?」

先月末千葉で行った親子コンサートで最前列に座った6歳位の女の子が質問してくれました。

「うまくなるために練習してもうまくならないと思います。」

質問をしてくれた女の子がびっくりした顔をする後ろで会場がちょっとだけ動揺します。

「うまくなりたい気持ちをもとに、なんでうまくなりたいのか、どうやったらうまくなれるのか、頭の中ではっきりさせて練習したらうまくなると思います。」

私の答えは起業家精神の理解に基づいています。起業家精神=「事起こせ主義」。私は事なかれ主義に敢えて抗う「事起こせ主義(又の名を起業家精神)」は、特に天災・人災がこれから増えていくことが予想される世の中で必要だと思っています。そして今私は、その「起業家精神」を高校生に教える新しいオンラインコースを作成中!講師を務めさせていただいて4年目になるSPICE(Stanford Program on International and Cross-cultural Eductation:スタンフォード国際相互文化教育プログラム)の新コースとして、今まで2年間Stanford e-Entrepreneurship Japanという日本出身・あるいは日本在住の高校生を対象にした授業を担当させて頂いた経験を基に、今度はアメリカ在住の高校生対象のStanford e-Entrepreneurshipコースを展開します。

これからの教育

何をどう考えるべきなのか。②情報をどう正しく判断/理解し、③自分の思考へと消化し、そして④意味ある行動へと生産化するかーAIやITの発展により世界中の情報を指先一本でアクセスできる今日、これを教えるのがこれからの教育ではないでしょうか?そしてこれを支えて持続可能にするのがPPP=Passion, Purpose and Profit、すなわち情熱・目的・利益ではないかと思っています。

情熱=人間性

AIに真似できない人間性とは何か。人間は超人的な熱中・持続力・忍耐力を可能にする力を秘めています。「火事場の馬鹿力」と言われる瞬発力もありますし、物凄い執着・こだわりや、持続力や信念で、時には何世代にも渡る継続やしぶとさで信じられないスケールのプロジェクトを成し遂げるグループもあります。この論理や計算を超えた情熱を醸し出すものーこのパッションこそが人間性ではないでしょうか。Curiosity(探求心), Adventurousness(冒険精神), Creativity(創造性), Community(コミュニティー), Optimism(楽観性), Empathy(共感力)の頭文字を取って『CACCOE:かっこえ~』と呼んでみましょう。この情熱が、私の親子コンサートの可愛いお客ちゃんが言っていた「うまくなりたい」という気持ちです。

情熱の落とし穴を補う目的意識と、持続性を可能にするための利益・恩恵。

しかし、情熱の一人歩きは努力と人材の無駄遣いを生みだすことがあります。これが「うまくなりたいという気持ちだけで練習してもうまくならない」と私が答えた理由です。我武者羅な努力や耐え忍ぶことに自己陶酔をしてしまったり、その代価を弱者に強要する、文芸・スポーツや宗教やイデオロギーなどに歴史を通じて見られる傾向です。ちなみに私は、資本主義の中毒的な利益追求や、舞台芸術にみられる完璧主義、過労死にまで至る勤勉精神もこれに当てはまると思っています。情熱(Passion)にバランスをもたらすために必要なのが、目的(Purpose)の明確化と、努力を持続可能にする見返り(利益(Profit)や恩恵)です。このバランスがPPPです。

それでは、これからの教育や起業家精神に必要な「PPPのバランス」と、人間性を裏付ける「CACCOE:かっこえ~」を具体的にどうこの新しいコースに反映させるのか。それを超速で考え中です。もしご意見などお聞かせ願えれば幸いです。

ちなみに今日で日本からLAに戻ってきて丁度一週間目です。時差ぼけなんて感じている暇もないほど、おかげ様で充実した日々を送っています。昨日はLAのコンサートシリーズで演奏してきました。


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