Tag: 日本での演奏活動


  • 日記の大切さの再確認

    日本での3週間が遠い昔の様な気がしますが、日本を発ってからまだ2週間経っていない… 日本では本当に充実した、興奮でいっぱいの三週間を過ごさせて頂きました。沢山の刺激的な出会いに恵まれました。Dr.ピアニストの音楽ワークショップも3回やらせて頂きました。そしてUS-Japan Leadershipの創立20年の式典や催し物に参加し、その仲間と富士山頂上でご来光を拝みました! 「ピアノに聴く水」も渋谷から木曽の山奥まで、色々なところで弾かせて頂きました。主に独奏だったのですが、水上カルチャーセンターと、金沢八景の8K スタジオでは私の独奏に加え、宮川久美さんとスメタナのモルダウなどの連弾もしました。 日本での最後のコンサートがその金沢八景8K スタインウェイサロンでの二回公演。14時からと18時からの演奏をこなして、お客様と打ち上げをして帰宅してバタンキュー。翌朝は、超特急で荷造りをして、成田空港からアメリカへ。 帰宅から36時間後、今度は西海岸から東海岸へ飛びます。室内楽音楽祭に講師として参加するためです。タングルウッド音楽祭に歩いて行けるマサチューセッツ州の避暑地にあるお城の様な豪邸で、音楽愛好家が一週間プロの音楽家からの指導を受け、共演をします。ラヴェルのトリオやヒンデミットのクラリネット・ヴァイオリン・チェロとピアノのための四重奏など、私も初めての曲が多く、おまけに到着の翌日には講師演奏会でベートーヴェンのトリオ作品11の演奏。時差ぼけも練習不足も心配でしたが、でも音楽愛好家の熱意と、環境の美しさと、音楽の楽しさに触発されて、実り多い一週間を終えることが出来ました。 水曜日の深夜帰宅して、しばらく腑抜け状態ですごして、気が付いたら日曜日。そう言えば6週間ぶりに自宅で過ごす週末でした。やっと掃除や買い物や練習を始める気になって、気になっていた郵便物の山などを片付けていると、この夏の色々な思い出が頭の中で蘇ってきます。 私の演奏活動や日々の発見に、ご興味を持ってフォローしてくださる方々がいらっしゃいます。そして私は本当に胸の内や頭の中の思い出だけにしておくのが勿体ないほど、沢山の音楽や出会いや学びの機会に恵まれています。やっぱり短くても、自分の備忘録のためだけにも、ブログは毎日アップしよう。 そう、心に想いながら、今日は一日静かに整理整頓とお料理と練習とメールに専念しました。感謝の気持ちでいっぱいです。

  • なぜか毎年春先、色々旅行・お仕事・発展・出会いが多い。 2017年は博士論文の審査を合格したばかりで、正式に卒業の手続きと準備を進める中、最新アルバム「100年:初期ベートーヴェンと晩年のブラームス」の収録をしながら、演奏会や教えをこなしていた。その間、新居を探しにヒューストンから西海岸に飛んだりもしていたのだった。 2018年の4月はSan Francisco, New York, Houston, San Diegoと飛び回り、演奏や教えや録音をこなし、途中で家に戻った数日で更にラジオ収録や世界初演に向けての作曲家との打ち合わせや、期末演奏試験の伴奏アルバイトなどをやっていた。 そして今年も春は充実!3月後半からいくつか大きな本番が続いた。24日にロサンジェルス中央図書館内にあるTaper Auditoriumで開いたレクチャーコンサート「メロディーは世界の共通語」は沢山のお客様に来ていただけ、反響もとても良い、思い出深い会となった。 その数日後、今度はMuseum of Tolerance(寛容博物館)と言う異文化・異国籍者たちの調和と共存を謳う会場で、小辻節三と言う第二次世界大戦中日本へ避難して来た何千と言うユダヤ人難民を助けたヘブライ語学者についてのプレゼンテーションに音楽を添えさせていただいた。プレゼンターはノートルダム清心女子大学の広瀬佳司教授と、朝の連ドラや大河ドラマでおなじみの俳優、山田純大さん。大物二人がわざわざ日本からいらしたイベントは満員御礼でメディアも沢山来ていて、私は最初と最後にちょこっと弾いただけなのですが、思いがけず色々な出会いに恵まれてしまいました。 そのまた数日後、今度は日本へ一時帰国。私にとっては30年前の渡米以来初めての桜の季節の日本だった。桜の美しさは時差ぼけ早起きの散歩時や、移動の電車の中から満喫した。桜の美しさは勿論、日本人の桜を愛でる心に打たれた。何しろ街全体が桜で覆われている感じになる。8分咲きくらいからちょうど満開の花びらが散り始めるころまでを満喫した。 移動中の桜は満喫したけれど、いわゆる『お花見』の時間はあらばこそ。東京と滋賀で色々な形で音楽のさまざまな効果に関するワークショップを計4回やらせて頂いた。(ワークショップに関してはまた別のエントリーで振り返ります。)ワークショップの合間にリハーサルを重ね、硲美穂子さんとのヴァイオリンリサイタルに埼玉県のふるさと新座館ホールで共演もさせて頂いた。 硲さんは謙虚な方である。何度もリハーサルに来られて、テンポや解釈を確かめられ、納得が行かれるまで形容詞を重ねられてフレージングや解釈の相違について私と意見を交わして下さる。控えめな方なのだが、この特別な日のために発注なされたと言うドレスをお召しになった途端に背筋が伸び、表情が輝かれた。そしてリハーサル中とは見違えるような伸びと自信でたっぷりとフランクを弾かれた。こちらが圧倒される勢いだった。共演者にだけわかる息遣いと言うのがある。微妙なタイミングや、一瞬の音色の事なのだが、この日の硲さんはあっぱれと言う言葉がぴったりだった。 硲美穂子さんとの最初の出会いは25年前、夏の音楽祭で。私はまだ高校生だった。主に大学生を対象にした音楽祭に、美穂子さんはすでに修士も納められ、ご自分で立派に演奏家や教師としてご活躍なさっているベテランとして、更なる上達と発見を求めて9歳の娘さん同伴でいらしていたのだった。今の私には、その物凄さが分かる。脱帽である。そして、この音楽祭でまだまだ青くて生意気な若輩者の私をラヴェルのツィゴーネと言う大曲の共演に抜擢してくださったのである。それから25年を経て、硲さんの転居を機にそれまでコミュニティーで30年続けて来られた演奏会シリーズに終止符を打たれる、その大事な会にまたもや抜擢していただいた。光栄この上ない。フランクのソナタやクライスラーの小品など、美しい曲を沢山ご一緒させて頂いた。 日本から帰って数日後、今度は長距離ドライブでSan Diegoに。アメリカの高速はうっかりすると時速140キロを超えて走ってしまう。でも大自然の中の広々としたハイウェイでは、あんまり早く感じない。周りの車に抜かされたりする。 San Diego Flute Guildとは去年からのご縁。毎年恒例のSpring Festivalでは近辺の小学生高学年から音大生・セミプロまでがコンクールに参加したり、楽器商店などの出品を物色したり、公開レッスンを受けたりする。この音楽祭の目玉は二つ。アメリカ中から録音で選抜された若いフルーティストのコンクール勝者のコンサート。さらに、このコンクールの審査と公開レッスンの講師を務める客演フルーティストのリサイタルである。私が仰せ使うのは、コンクールの最終選考の伴奏と勝者のコンサートでの共演、そして客演フルーティストのリサイタルでの共演。今年の客演フルーティストは元ボストン交響楽団の首席フルーティストで、現在はライス大学でフルートの教授を務めるLeone Buyse. 世界に名だたるフルーティストである。私が博士課程を修めた母校の恩師でもある。 伝説的なピアニストでこれまた私の恩師Claude Frankと並んで、Leone Buyseは私が「音楽の天使」と呼びたい一人である。優雅で邪気が全く感じられず、音楽を愛する気持ちだけがひしひしと伝わってくる。後光がさしている感じ。レオンは大の日本好きでもある。 「マキコサ~ン、オゲンキデスカ?オシサシブリデ~ス」とハグしてくる。 「演奏旅行で今まですでに12回も日本に行けた!」と目を輝かせて、「でも桜の時期にはまだ一度も行っていないの」と私の携帯の桜の写真を、感嘆詞をあげながらいつまでも見ている。 レオンは妖精の様な人だ。私が(こう言う風に年を重ねたい)と憧れる愛らしさ愛情と余裕と優雅さをすべて持っている。周りへの気遣いが何気なく、でも画然としている。レオンの周りではみんなが優しくなる。彼女の音楽も同じく。共演者に自信を持たせる確固たるリズム感と、気遣いが両立している。そして気負いの無い自信がある。周りを圧倒する自信ではなく、周りを安心させてくれる余裕がある、朗らかな自信。こういうのをカリスマと言うのかもしれない。 レオンと今回初めて共演して、開眼場面の一つ。本番直前の楽屋で。「本当は外で日の光を浴びていたいんだけれど、色々な人に話しかけられるでしょう?話しかけられると嬉しいからついつい会話してしまうけれど、本当は本番前は静かにしていたいのよね~。」と入って来たレオン。楽屋は一つしかなく、私たちは二人で一つの楽屋を共有するしかなかったのだけれど、私に「無理な会話と気遣いはやめましょうね」と優しく気遣って同時に釘を刺し、さらに「本番前は奏者は音楽に集中するわがままが許されていいんだ」と言う安心を与えてくれた。そして私がトイレに行って帰ってくると弱音で練習していたのだが、それがこれから私たちが弾くレパートリ―では無かったのである。「ああ、これ!? これ来週弾くの。何度弾いてもなんか弾きにくい曲ってあるのよね~。」貫禄を感じた。 こう書きだしてみて、最近私は素敵な女性の先輩に色々な大切な事を伝授されている気がする。ラッキーだなあ、と思う。

  • 私の日本出発も10日後に迫ってまいりました。毎日楽しみに準備しています。 今年の演奏会テーマは「恋するピアノ」。主にシューベルトの作品を中心にしています。 「歌曲の王様」と言うあだ名を持つシューベルトの「アヴェ・マリア」「糸紬」など、特に有名な歌曲を中心に、前半ではのピアノ独奏用にリストが編曲した歌曲をご披露します。例えクイズ形式で、二つの「愛」をテーマにした曲を演奏して、一つは人類愛、一つは男女間の愛を歌っていますが、さてどっちがどっちでしょう!?とやってみたり。お客様参加型で楽しいクラシック体験を提供できれば、と今からワクワク計画を練っています。 前半で強調したいのは、メロディーとは何か、と言うことです。メロディーと言うのは人間の感情や意思の伝達のための声の抑揚を体系化したものだ、と言うのが私の考えです。感情が高まれば声のピッチも高くなり、安定すれば低くなる。それを、この歌曲メドレーで実感していただければ、と思います。 後半ではシューベルトの死去数か月前の傑作、ピアノソナタ21番変ロ長調、D.960。全4楽章を弾きとおすと40分以上かかる大曲です。 これが、大まかな私の演目の流れです。 でもクラシックの演奏会様式に色々疑問を持っている私は、今年の帰国ツアーの際に試してみたいことがあります。それは、お客様からのリクエストを受け付けてみると言うことです。 お客様により積極的な姿勢で演奏会に参加していただく、体験型音楽会を押したい、と言うこともあります。 それから最近演奏会型食体験、と言うのがアメリカで話題になっているのを受けて、逆にレストラン型演奏会と言うのが可能か、実験してみたい、と言うのもあります。 演奏会型食体験と言うのはこうです。レストラン側は数週間前から、カレンダーでその日に提供されるメニューのコースを発表しておく。お客さんは予約の際に、その料金はもう払っている。そして、時間は限定。例えば6時に食事開始なら、お客様は演奏会のために集まるように6時の開始前にはすでに全員着席している。そして、コースはすべてのお客様に同時進行で配膳され、みんなが同じメニューを共体験する。それぞれのコースはメインシェフによってその材料、心、季節性などが説明されながら配られる。   この形式だとレストラン側は、材料や料理に無駄が排除でき経費削減できます。さらに、同じ料理を同じタイミング食べることでお客様側に連帯感が生まれる。 この発想を聞いて、私がじゃあ逆に演奏会をもっと自由な注文型にできないか、とおもって考えたのはこういう形です。まず、その演奏会で演奏可能な演目をあらかじめお客様にお知らせしておく。お客様に「この曲が生で聞きたい」と言うご希望を持ってご入場いらしていただければ最高です。そして会場で多数決などで、演奏する曲と、その順番などを進行型で決めていく、と言う方法です。                               下にその演目メニューを書き出します。私の演奏会にご参加ご予定の方々に多く読んでいただいて「これを平田真希子の生演奏で聞きたいな」と思って楽しみにご来場いただければとてもうれしいです。 大まかな流れ 前半「歌は感情伝達の声の抑揚の集大成」 どっちがどっち?「人類愛」vs。「男女愛」 リスト作曲「愛の夢(Libestraum)」(1850) 5分 シューマン作曲リスト編曲「献呈(Widmung)」(1840)4分 「歌曲の王様」シューベルトの有名歌曲 シューベルト作曲リスト編曲「アヴェ・マリア」(1825-1838/1876)6分 シューベルト作曲リスト編曲「糸を紡ぐグレートヒェン」(1814-1838/1876)5分 シューベルト作曲リスト編曲「魔王」(1815-1838/1876)4分 ここでリクエストや質問を受け付けます! 後半「大曲の中のメロディー展開」 シューベルト作曲ピアノソナタ21番変ロ長調、D.960 (1828)43分 第一楽章「モルト・モデラート」20分 第二楽章「アンダンテ・ソステヌート」11分 第三楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ・コン・デリカテッツォートリオ」4分 第四楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポープレスト」8分 アンコールにもリクエストや質問を受け付けます! お客様のリクエストに応じられる曲:テーマとの関連性 メロディーは世界共通語!? 「『サクラ』に恋するブラームス  ブラームス作曲「狂詩曲作品79-1」(1879)9分 ブラームス作曲「間奏曲作品116-2」(1892) 4分 「恋するベートーヴェン」 ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」(1810) 3分 「苦しむ反逆児モーツァルト」 モーツァルト作曲「幻想曲」二短調K.397/385g(1782) 6分…

  • 今年で18年目になる日本での演奏活動です。 博士課程を取得した去年の段階で、もう終止符を打つのか、と自分でも思っていました。 今まで私の日本での演奏活動は私の家族におんぶにだっこでした。 ホール押さえから、集客や広報、当日の裏方まで全てを中心になってやってきてくれた両親や叔母たちにも それぞれ新しいチャレンジや課題が訪れ、いつまでもお世話になっていてはいけないことは目に見えていました。 だから、博士課程を修得した去年で、お礼を言って、これで終わりかと思っていたのです。 でも、沢山の方々のご支援の基、また今年も日本で演奏活動ができることになりました。 本当に感謝・感激・感涙です。 今年の日程です。 5月19日(土)カフェドパリ(千葉県佐倉市)17時開演 https://www.croissant-and-coffee.com/about 5月21日(月)わたなべ音楽堂(東京都足立区)http://watanabeongakudo.la.coocan.jp/access.html 5月23日(水)熊の子保育園訪問(群馬県沼田市) 5月24日(木)薄根小学校訪問(群馬県沼田市) 5月25日(金)薄根中学校訪問(群馬県沼田市) 5月26日(土)みなかみカルチャーセンター(群馬県水上市)13時半開演http://www.town.minakami.gunma.jp/politics/13sisetu/bunkashisetsu/CultureCenter.html 6月1日(金)もみじホール(山梨県上野原市)19時開演 http://stage-in.jp/halls/uenohara 6月2日(土)横須賀ベイサイドポケット、ピアノの祭典「スカぴあ」にコアメンバーとして登場。http://kumikumaster.wixsite.com/sukapia 6月6日(水)ギャラリー「静」(東京都三鷹市)18時開演 https://www.shizuka3.com/ 6月8日(金)ジャズ喫茶「Candy」(千葉県稲毛区)19時半開演。https://www.shizuka3.com/ 6月9日(土)公開レッスン 最近、練習の過程で色々と新発見が多い! それを皆さまとシェアできるー何という幸せ... 「恋するピアノ」と題し、シューベルトを中心に、ブラームスやドビュッシーなど、盛りだくさんの演目です。 再会をとても楽しみにしています。 今年もよろしくお願いいたします。