• 一昨日トランプ政権のアメリカ=オーウェルの「1984」?と言うタイトルで、 トランプ選挙運動中に増えてきたアメリカ社会の人種差別的な言動や事件に関して書いた。 その後、またライス大学関連の事件に関して知ってしまった。   先週、American Vanguardと言う団体がライス大学キャンパスと外界との境に 白人優勢主義や、「アメリカは白人の物だ」と説くポスターを沢山張っていたことを、 私は昨日始めて知った。 http://www.khou.com/news/local/white-nationalist-fliers-left-at-rice-university/396278375 ターゲットになったのはライス大学だけでなく、ヒューストン界隈の大学機関の多く。 「多様な人種の中で勉強する白人男子生徒に訴えかけ、リクルートするため」 と言う声明を発表しています。   話してくれたのは、私のストーカー退治に多大な協力をしてくれ、 私もメンバーの性差別や暴力・セクハラ撲滅のヴォランティア団体のリーダーのアリソン。 アリソンはライス大学のタイトルIX(大学内に於ける性差別撲滅のための政府要請機関)の 社会福祉の専門家。 普段は朗らかで何があっても冗談を言って沢山笑う明るい女性だが ベルリンの壁の落書きの発見者になってしまい、泣いてしまったそうだ。 (彼女は良く笑うが、良く泣きもする。自分の大好きなレストランが無くなった時も泣いていた) 日本の文部大臣に相当するSecretary of Educationに Betsy Devosと言う公立学校に行った事も無ければ自分の子供を送ったことも無い、 学校で教えた事も無ければ、教育に関連することを専門的に勉強した事も無い億万長者が 多大な反対意見や、彼女の無知を暴露するヴィデオや記事、そしてデモ行進にも関わらず 就任してしまいそうな事も、懸念の意見を聞かせてくれた。 Betsy Devosはトランプ政権の全員と同じく、非常な保守派で、 同性愛者や、性同一性障碍者の権利も確保する義務があるタイトルIXを 政府要請教育機関として保持することに反対意見を表明しているからだ。   そんなこんなで私は昨日の夜、珍しく非常に悲しい気分になってしまった。   そして今朝起きたら、のどが痛かった。 今高熱が長引く風邪が流行しているのは、みんな意気消沈して抗体が下がっているから!? そんな思いを体中で感じながら、でもずっと楽しみにしていた土曜日の朝の練習をしに、 学校までとりあえず出向いた。 練習室も、いつもよりがら空き。でもお陰で私が一番好きなピアノをゲット。   もっと希望に満ちた事をまず、考えよう。 Houston Methodist HospitalのCenter for Performing Arts Medicineと言う機関について 色々学んでいる。 ライス大学から徒歩5分の距離にあるこの巨大病院は その4分の1でも世界一の大きさを誇る。 そこで世界唯一「芸術と医療の相互作用」を研究・実践している機関がこちら。     .…

  • 最近私の読者数がアップしている(ありがとうございます!)。 特に読まれているエントリーが2010年3月29日付けの ジョージ・オーウェルの「1984」と、村上春樹の「1Q84」。 今までも毎日20数人がこのページにいらして下さっていましたが、 トランプ就任以来、その数が一気に毎日100を超す勢い。   Googleで「トランプと1984」と検索すると、すごい数の記事が出てきます。 https://www.google.com/#q=%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E3%81%A81984 反ユートピア(英語ではDistopia)を描いた『1984』がなぜ今売れるのか? 本当にトランプ政権下のアメリカは『1984』の社会に似ているのか? この記事が面白いです。 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/01/20171984.php   この記事が指摘しているように、今のアメリカで怖いのは、 恐怖政治では無いのに、明らかな嘘を国民の多くが進んで受け入れているからです。 私の今周りに居る人達は表面的には全部トランプの絶対反対者たちです。 これは、大学関係者・芸術関係者・人権主義者・人類愛者たちです。 でも、じゃあ、誰が、トランプに投票したんだ? 誰がトランプ政権の暴走を許しているんだ? …疑心暗鬼になってきます。   この前ケニヤ出身のアフリカ専門家の女性と散歩していたとき、 一台のトラックが横断歩道を渡っている私たちを無視して一時停止をせずに 私たちの前をすれすれ横切りました。 「あの運転手みたいな人がトランプに投票したんだ! 私たち二人が有色人種で女性だから、交通違反しても良いと思ったんだ!」 と二人で冗談を言い合って、物凄い大笑いをしました。 その大笑いは、多分ストレスの発散の大笑いだったのです。   大学関係者は知識階級で、トランプに投票するような人とは違う、と思われています。 でも、アメリカ各地の大学で、トランプ支持の落書きがされています。 ライス大学でも、トランプ就任直前の一月にそういう事件がありました。 犯人は学部生の2人組でした。 ライス大学は、1989年に倒されたベルリンの壁の一部を所有しており、 キャンパス内に飾ってあったのですが、 そこに「トランプ2016!」などとスプレーペイントで落書きし、 さらにキャンパスの別の場所に飾ってあったアートオブジェにも 「DeportSpanos!(ラテン系は強制退去!)」などと書かれていたそうです。   また、私は面識があるだけのFacebook友達で元FBI勤めの弁護士は Facebookでトランプ政権支持の声明をかなり出しています。 彼女の声明に対するコメントを見ていると 彼女の交友関係では彼女と同じような意見を持つ人が多い事が分かります。   今まで潜在的に存在していた人種の多様化に付いていけない人達のくすぶった思いが トランプ就任で爆発しただけだ、現実を直視する良い機会だ、 と言うのがポジティブな見方でしょう。 でも、そのあまりの意外性と衝撃の度合いに、毎朝ニュースが怖い感じです。   でも、私は今日は一日論文校正! 明日の締め切りに向けて集中します! やることはやる!   音楽人生万歳!  

  • ハイドンの交響曲を聞かせ脳波を計ったところ、 一番活動が多かったのが、休符(音楽が一瞬静寂になるところ)だったそうだ。 インプットが多い時は、インプット対応に総動員してしまい、情報を整理する所までいかない。 だからインプットが止んだ瞬間にそれまでの情報を整理しようとして脳が活性化するらしい。   今朝はミーティングの前に練習に費やせる時間が2時間弱。 リスト編曲シューベルトのピアノ独奏用『Ave Maria』を2月23日の演奏までにマスターしたい。 ので、今日はAve Mariaサンドウィッチで行きます。 Ave Mariaを細切れに練習し、 間に、他の曲のあまり知的能力を要さない技術的なパッセージ練習を入れれば、 その間にAve Mariaが習得できるのではないか‼と言う仮説の基、です。   Ave Maria(ゆっくり跳躍を噛み砕いてで筋肉に教えてあげているつもりで) Mephisto Waltz5番、86ページ目から難所だけ抜粋で。 Ave Maria(ユニット練ーこれは一小節などのユニット分だけ演奏テンポで弾き、いったん止まって復習と予習のイメージトレーニングを頭の中で行った後、次のユニットに移る、と言う物) Hungarian Rhapsody(スタミナを付けるために得に強いタッチで強音で背筋を意識しながらゆっくり目に通してみる) Ave Maria(難所だけ、根気よく繰り返してマスターする練習) エロイカ変奏曲(始めから終わりまで、曲をイメージトレーニングをしながら、難所だけ実際に練習してみる) Ave Maria(ゆっくり目に音楽的に通す) 英雄ポロネーズ(構築に注意しながら、ゆっくり目にかみ砕いて脳みそに教えるつもりで)   音楽人生、万歳!  

  • 日本で何がどのように報道されているのか ヒューストン在住で、しかもニュース元が主に英語のネットとラジオの私には分かりにくい。 でもこちらでは非常に、非常に、不穏な雰囲気である。 テキサス州は一般的に右寄りで保守的だと思われているが、 ヒューストンはアメリカ国内でも現在最も多様な人口が居るとされている。 特に私の周辺は大学関係者が多いので、 非常に多忙な教授が 「私も移民だ」と 週日の夜中に自ら空港に駆けつけてデモに参加している写真を ソーシャルメディアに挙げていたりする。 生徒は勿論、積極的にデモに参加するだけでは無い。 色々な議員などに電話をかけ、諸問題にどのように投票してほしいか、 誰にどのようにモノ申してほしいか、民主主義社会の一市民の権利として 毎日積極的に自分の意見を表明している。 Facebookにも「この意見に関してはこの人とこの人とこの人に電話を!番号は…」 などと言った投稿が多くみられる。 私も数回電話をかけたりメールを書いたりした。 ライス大学では、こういう議員へ電話をかけて意見するために、 色々なクラブが十数台ずつ新しい携帯電話と番号をゲットして、 ちょっと時間があるクラブ委員や通りすがりの任意の生徒が 廊下で次から次へと番号を回して意見している。   何しろ、移民法だけではなく、健康保険問題、芸術支援基金の危機、 同性愛者・多様な宗教の人々・外国人の権利の確保など、 直接的に自分に関わってくる問題が次々と根本から常識を覆されていくのだ。   不安。 自分の演奏活動や練習の事なんかブログに書くのがはばかられるほどである。   でも、私はやることはやる。 これからの演奏活動を積極的に展開して行くために色々な団体や会場に連絡を取り、 練習を地道に続け、そしてブログを書く。 やれることを一生懸命正直に誠実にこなしていく。 そして、出来るだけ平常心を保って、でもいつでも出動できる心構えで 練習や自分の将来に投資できる一瞬一瞬を(ありがたい)と感謝して有効利用する。   音楽人生、万歳! 音楽は心の拠り所。            

  • 17年目となる今年の夏の私の独奏会のお知らせを、今日は発信いたします。 初年からずっと見守って来てくださった方もいらっしゃる私の恒例の演奏会。 今年は色々な意味での節目の演奏会です。 現時点では予定ではございますが、私の博士論文『暗譜ピアノ演奏の起源』もいよいよラストスパートに入り、この5月には本当にお陰様で、卒業の予定です。   今まで見守って来てくださった皆さまへの感謝の気持ちを込めて、今年は私が特に思い入れの強い曲を弾きたいと思い、選曲をいたしました。   題して『天上の音楽vs.地上の英雄』。   前半にバッハのゴルトベルグ変奏曲。 後半はショパンの「英雄ポロネーズ」、リストのメフィストワルツ一番、そしてこの二人の対照的に抒情的な小品をお届けします。 私の今までの修行の総体性、 さらに今論文執筆を終えた私が西洋クラシックの価値を再評価する上で、 厳選した曲たちです。   天上の音楽とは、天球の音楽としても知られる古代ギリシャの音楽思想です。 ご存知の方も多いと思いますが、 「動きのあるものには音がある」と考えた彼らは 「天球も動いている=だから音がある」と考えました。 良い音楽とはこの天球の音楽に共鳴する音楽と言う思想は、 コペルニクスやガリレオが「実際には天上の音楽は在り得ない」と立証した後にも、 西洋音楽を19世紀まで影響し続けました。 私にとって究極の天球の音楽はバッハのゴルトベルグ変奏曲です。 2011年にお聴き頂いたゴルトベルグやCD収録した物とは、大きく変化したゴルトベルグをお届けできると自負して、またこの大曲に挑みます。   バッハの世界は数字や宗教に「絶対的な真実」を求めます。   これに対して後半で演奏させていただく19世紀の音楽は主観に徹底します。 工業革命や都市化やドイツ理想主義の哲学の結果、 「絶対的な真実」と言う考えに見切りをつけ、 「個性」と言う物を追い求めた19世紀の人々は勇敢に主観の表現を極め、 個性と言う物を確立して行きます。 その中でも特に、 ピアノ音楽の世界で英雄的な開拓をしたリストとショパンをお楽しみ頂こうと、 今から楽しみに練習しております。   日本での演奏を始めた2001年、私は舞台恐怖症と戦うスランプの時に在りました。 今こうして私が博士課程の終わりを間近に控え、幸せな結婚を果たし、 さらにこうして夏の演奏会を楽しみに毎日練習に励んでいられるのは、 17年間皆さまに暖かく見守って、励まして、そして応援して頂いてきたからです。   感謝の念に堪えません。 今年の演奏会場で皆さまと再会できることを今から大変楽しみにしております。 平田真希子。   演奏会#1 時:6月17日(土)13時開場、13時半開演~15時半終演 会場:品川きゅりあん(東京都品川区東大井5-18-1、最寄り駅は大井町駅)   演奏会#2 時:6月22日(木)13時開場、13時半開演~20時半終演 会場:美浜文化ホール、音楽ホール (千葉市美浜区真砂5-15-2、最寄り駅はJR京葉線検見川浜駅、JR総武線新検見川駅) どちらとも当日券は3,000円、前売りのみのペアチケットは5,000円、 そして高校生以下は2,000円でご案内させていただいています。 なお、恐縮ですが未就学児のご来場はご遠慮ください。…