信頼されて、嬉しい。
今日、練習していたら遠慮がちに練習室のドアがノックされた。 「明日メンデルスゾーンのピアノ三重奏を演奏しなければいけないのだけれど、どうしてもしっくり来ない。もし時間があったらちょっと聞いてくれませんか?」 余り友達づきあいの無いヴァイオリニストだったのだけれども、凄く嬉しかった。特に、丁度この夏私がタングルウッド音楽祭でエマニュエル・アックスにみっちり仕込まれたハ短調の三重奏だったから私も自信を持って伝授出来ることが沢山在ったし。三人とも凄く喜んでくれて、とても良く反応してくれて、最後に三人が一人づつハグして、感謝してくれた。また、聞かせてくれるらしい。この頃何だか生徒同士の弾きあいっこが以前より少なくなって、寂しかったのだ。私がより「先輩」になったから距離が出来た、と言うのも在るかも知れないが、でも他の人たちもそんなにお互いの演奏について意見交換を活発に行っている様にも見えない。私が入学した四年前は60人だった全校生徒が今では120人で、そう言う拡大につれて連帯感と言うのが薄まるのはしょうがないのかも知れないが。。。そういう中で、私の意見を求めてくれるのには、少し勇気が要ったと思う。私こそ、感謝したい気持ちだった。私自身、エマニュエル・アックスのレッスンの良い復習にもなったし。