私も演奏のライブ配信を行います。音楽の癒し効果を今こそ発信しなければ…気落ちしている暇はありません。私のように恵まれた環境で素晴らしい人たちに囲まれていても昨日の様に落ち込んだりするのだから、ちょっとでも家庭環境が悪かったり、食糧難の危機に直面していたり、外国で心細い思いをしている新しい移民の方々はどれだけ不安か…できる人ができることを微力でもして、お互い精一杯助け合いましょう!私は音楽の治癒効果を発信します。
私が広めたいのは癒しだ。音楽は媒体に過ぎない。生音じゃなきゃ意義がないとか、デジタル音がどうのとか、そういうのは私のエゴなのかもしれない。
珍しく雨。今日は練習に没頭日。 リクエストの出たベートーヴェンのソナタ32番作品111と、マイブームの28番作品101番、そしてラプソディーインブルーやガーシュウィンの「アイゴットリズム」の編曲などを集中的に譜読みするほか、ゴルトベルグ変奏曲など古い曲をも見直して、自分のテクニックや過去の教訓を復習したりもする。 まず楽譜を読む。本を読むように読む。頭の中で音が鳴る。作曲家の意図が見えてくる。曲の構築が立ち上がってくる。指さばきを頭の中でシミュレーションしてみる。アールグレーが非常に美味。 時々ピアノに行って、楽譜から想像できにくい和声進行や、指使いなどをちょっとやってみる。そして机に戻って楽譜を読み続ける。 そしてピアノに腰を据える。楽譜を読む作業を続けながら、どういう姿勢・動き・指さばきが一番楽譜を活かすのか、振り付けをするような気持ちで考えていく。それぞれのリズムで体感が変わる。この部分のリズムを感じるのは肩か下腹かお尻か、かかとか?歌い方も指先で歌ったり、手首、肘、肩とか、フレーズをどこで感じるかで方向性が変わる。そういうことを考えながら楽譜を読み続ける。 どうしてもっと早くこういう練習法が出来なかったのか...過去の自分に一瞬怒りを覚えてから、次の瞬間思い出す。 無理だったのだ。 私は何十年も音楽学校の練習室で練習することを与儀なくされた。小さなグランドがやっと入る窓もそっけもない練習するためだけの部屋。ピアノは何十年もの間、歴代音大生たちに毎日十数時間酷使されて来ている名ばかりのスタインウェイ。そして自分が弾く手を止めると隣の練習室からの音が洪水のように押し寄せてくる。周りの練習騒音に追い立てられるように、自分もできるだけ速く・大音量で弾かねばと言う強迫観念に取りつかれる。 少しでも静かな環境で、自分が好きなピアノ・好きな練習室で静かに練習がしたくて、朝一で学校が開くと同時に練習を開始する努力をしていた。でもすぐ練習室は埋まってしまう。ある朝、寝不足の早朝、何とか練習しようともがいていた私の耳を、隣の部屋の「ワルトスタイン」ソナタが乗っ取った。自分の指は他の曲を弾いているのに(何を練習していたか思い出せない)、耳も脳みそもワルトスタイン。気が違うかと思った。気が付いたら泣き始めている自分を発見した。 そんな中で、静かに楽譜を読んだり、自分が出す音に耳を傾け発音に一番適した動きを想像するなんて、無理だったのだ。もちろん、練習環境のほかにもプレッシャーや、生活苦もあった。 それを全て乗り越えて、今が在る。今、私は安定した環境の中で渡米直後に両親に買ってもらった愛器と、愛着を感じる我が家で、大事で大好きなものたちに囲まれて、安心して練習に没頭できる。だから私の音楽が新境地に達している。 ありがとう。私は幸せです。
今日は午後、小さな演奏が在る。生涯学習の聴衆のための1時間のリサイタル。今回はヴァイオリン奏者と共演する。 チャレンジはこの会場のピアノ。 寄付された古いピアノ。鍵盤の重さにばらつきがあり、鍵盤によっては弾いた後上がってくるまでの時間が非常に遅いものが在る。もちろん調律もきちんとされてはいないし、椅子の高さもいい加減。こういうピアノでも、ベストを尽くすというのはとても大変。著作権などそっちのけで巨匠が最高条件で収録・編集した録音が様々な形で無料か安値で聴ける時代、聴衆は奏者を知ったつもりで容赦なく審査する。そういう中で気を張って、与えられた状況の中で自分に恥じない演奏をする、と言うのは中々大変なのである。 対処法① ベースラインや、メロディーなど、細かい音以外の大きな音楽の構築に集中する。鍵盤が思い通りに反応してくれないと、細かい音を正確に弾くことに気を取られがちになったりするが、細かい音は割愛しても、大きな音楽に心を込める。 対処法② 『間」を大事にする。どんなにピアノがまずくてもいつでもコントロールできるのは間と呼吸。心を込めて、音楽的な間と呼吸。 対処法③ 手を抜かない。一度アンコール用の映画音楽の音合わせが終わった時に共演者に「美しく弾いてくれてありがとう。でも、最後の和音を弾き終わった時にあなたがペダルで音を引っ張りながら手を外してしまったので、やはりこういう曲を弾くのは不本意なのか、失礼だったかと心配になりました。」と言われたことが在る。自分の本心はどこに反映されるか分からない。どんな状況であれ、ピアノであれ、曲であれ、演奏するからにはプロ精神と音楽家の誠心誠意を込めて自分が誇れるものを発信する。 対処法④音楽家としてやっていくということの現実を受け止める。バッハもモーツァルトもベートーヴェンもシューベルトもシューマン夫妻もリストもショパンも、演奏するピアノや会場に状況(支払いも含めて)に恵まれていない事が多かった。 本心を言えば、良いホールで良いピアノで良いお客様の前で精一杯の演奏を年に何十回もしたい。フルコンで、音響に細心の工夫と最新の技術が駆使されたホールを自分の音で響かせたい。でも、現実には本番が在る事に感謝して、リミテーションの中で自分の音楽性をいかにどこまで発揮できるかと言うチャレンジを受けて立たなければ音楽と言う生業はやっていけない。 ベストを尽くします。
ありがたいことに本当に沢山の方々のご協力とご支援を得て、お蔭様で私の日本での演奏活動も今年で19年目になります。今年の公開されている活動の詳細を、チラシと共に下にまとめました。今年も一人でも多くの皆さまと音楽の輪を広げていけることを楽しみに、帰国いたします。シェア、よろしくお願いいたします。 7月20日(土)1-5PM 公開レッスンとミニコンサート、東京。 7月31日(水)10時~12時。河合楽器前橋ショップ「ドクターピアニストのトークとお話し『ピアノに聴く水』音楽でもっと健康、もっと幸せ、もっと仲良く!」 8月4日(日)1時半開演;3時半終演。ピアノトーク「ピアノに聴く水」水上カルチャーセンター 8月5日(月)ピアノリサイタル@元野尻小学校跡、長野県木曽郡大桑村 8月10日(土)2回公演です。14時開演 & 18時開演。「ピアノに聴く水」8K スタインウェイ・サロン。月例プレミアムコンサート。横須賀。