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昨日のスケジュールはこんな。 7時起床、身支度、朝食 8時20分 指揮のヴィデオの編集をフルートの子に手伝ってもらって始めようとする。 8時40分 ドレス・リハーサルの為、会場に向かってバス出発 10時 ドレス・リハーサル 12時半 バスで学校に戻る 1時半 学校着。皆でお昼 2時。 指揮のヴィデオの編集、さらなる試み。。。 3時 ちょっと練習、昼寝、その他 5時15分 学校が生徒の為にピザを大量にオーダーしてくれる。皆とワイワイ食べる。 5時45分 身支度、ドレス・アップ 6時15分 会場に向けて、バス出発 8時 本番 11時 本番無事終了。バスで学校に帰って来て、皆でちょっと集まっておだべり。 このコンサートは私にとってはコルバーンで卒業前最後のコンサートとなった。私の尊敬する先生で在るジョン・ペリーがラフマニノフの協奏曲2番で独奏をしたし、その他の二曲は私はオケ・ピアノで乗って、両方ともかなり目立つソロの多分にあるパートだったので、とても張り切って挑みました。 今日本当に何度も感じたのは、この学校は本当に生徒同士の結束が強いなあ、と言うことです。例えば私は機会に弱くて、収録した自分の指揮のヴィデオを編集してDVDに焼くことが出来ずに、ストラヴィンスキーのオクテットで弾いてくれたフルートの子に手伝ってもらうことにした。問題は中国人の子から借りたヴィデオ・カメラを使った為、出てくるインストラクションが全て中国語で、二人とも全然読めなかったことだ。こんなに忙しい日だったのに、彼はのんびりといつまでも気前よく色々試してくれ、結局だめだったら「じゃあ、明日また中国語が読める子に協力してもらってやってみよう!」といつまでも朗らか。 そしてドレス・リハーサルから帰って来て皆お腹ペコペコでカフェテリアに直行中に、一人がいきなり叫んだ。「ナイジェルの結果発表が今進行中!」ナイジェルと言うのは私の四重奏のヴァイオリニストで、この間アイスランドでの火山が爆発した直前、ノルウェーのコンクールに向かって旅立った子だ。火山の噴火で飛行機が予定外の所で不時着し、電車を乗り継いで現地入りしたのが、予選の前夜遅く。それでも何と、メニューイン・国際コンクールと言う難関をどんどん勝ち進み、最終選考の4人まで残っていた。叫んだ子はお母さんと電話で話していた最中で、お母さんがインターネットの前で表彰式の実況中継の模様をその子に口頭で教えていた模様。その子の叫びに皆がどっとその子の前に集まった。4位が発表される。ナイジェルじゃ無い―皆、歓声を上げる。ここで進行の人のスピーチが一しきり在り、皆ぶーぶー文句言うが、でも誰も離れて食事を取りに行くことをしない。3位発表―ナイジェルじゃ無い!ところがここでコンクールのHPの実況中継が固まってしまった。余りにこの中継を見ている人が多くて、インターネットが作動しなくなってしまったのだ。皆ここでやっと食べ物を選んだり、席について食べ始めたりした。その間もずっと話題はナイジェルの事。結局インターネットの渋滞が解消してナイジェルが2位だと判明したのは小一時間経ってからだったが、それでも皆凄く興奮しっぱなしだった。 良い学校だなあ、と思う。オーケストラのコンサートは大成功でした。 明日はオーボエのリサイタルで弾きます。シューマンの3つのロマンスと、ラプソディー・イン・ブルーのオーボエとピアノの編曲を弾きます。
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私は割かし貧乏性で、努力家である。 もっと若い時は起きがけでまだ意識もはっきりしないうちに顔を洗うのもそこそこに練習を始めていた時もあった。この頃は段々人間らしくなったと思うが、それでも色々な挑戦を「質より量」で勝負して結果的に損しているなあ、と反省しきりである。そこで、今夜は太っ腹に休んでみることにした。 今週は毎朝9時半~12時までオーケストラのリハーサル、12時から1時まで指揮のリハーサルとヴィデオ収録、そして夕方から夜まではリハーサルや、演奏会を聴きに行ったり、予定がびっちりだった。私は自分の体調については恥ずかしい程無頓着なのだが、昨日は10分仮眠するつもりで午後横になったら1時間起きられなかった。(疲れているんだなあ)と実感した。明日は朝会場でのドレス・リハーサル、そして夜は8時から本番である。学校から車で30分以上かかる会場なので、皆でするバス移動も結構大変だ。そしてその翌日はオーボエのリサイタルの共演が在る。指揮の収録は今日全て無事終わったし、ここは腹をくくって休むべし。6時に全てのリハーサルが終わった。夕飯をお持ち帰りにしてカフェテリアから自分の部屋に運び込む。 リトル・東京と言うロサンジェルスのダウンタウンにある界隈の公共図書館に行く。ここは日本語の本や雑誌やマンガが豊富に置いてある。今回は難しい本は一切素通りして、マンガだけを15冊借りてきた。「美味しんぼ」や、「三丁目の夕焼け」や、「ブラックジャックによろしく」など、手当たり次第である。マンガは一冊30分のペースで読んでしまうが、完全に別世界に努力無しでどっぷり入り込める。本当に自分がアメリカに居ることを完全に忘れてしまう。マンガをどんどん読みながら、夕飯を食べ終わったら今度は同じくリトル・東京で買ってきた日本のお菓子を食べる。「美味しんぼ」を読みながらハイチュウを食べるのはちょっと変だなあ、と思いながらハイチュウと言うものは本当に美味しい。なんでこんなに人工的なものがこんなに美味しいんだろう、と不思議だが、本当に感心するくらい日本のお菓子は美味しい。 今日は早寝!
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毎週火曜日の夜はプレイング・クラス(playing class)が在る。 楽器ごとのグループで集まって、同じ楽器奏者の前で練習の成果を発表し、お互い意見し合ったり、先生の指示を皆で見学したりする。一昨日のピアノのクラスでは、新入生で彼女にとってコルバーン初のリサイタルを今週末に控えている女の子がコレグリアーノのエチュード・ファンタジーを披露した。 「この曲はとても効果的な曲で、特にコンクールで色々な人が弾くけれど、一つ問題はどうしてもピアノを調律を狂わせてしまうことだ。特にミのフラットとラのフラットが狂いやすい。なるたけ調律を狂わせないように、努力して弾きなさい」との先生のイントロに、クラスが皆笑った。 確かに凄い力で一つの音を連打したりする。その子は渾身こめて、初めての通し稽古とは思わない程素晴らしい演奏をしたけど、演奏を通じて、ピアノはどんどん調律が狂って行った。終わって、満足げでちょっと得意げなその子に対して、先生がコメントする。 「五楽章は素晴らしかった。幻想的に、良く弾けていた。全体的にもとても良かったよ。ところで、調律に関して、私が冗談を言っていると思った?」 ここで突然先生の声音が変わった。 「私はこういうことでは絶対に冗談を言わない。覚えておきなさい。」 「ピアノと言う楽器は楽譜に何と書いてあっても、在る程度以上の力をかけて鍵盤を叩くと調律が狂う。一度調律が狂った音は響きを無くし、それ以降はどんなタッチで弾いても醜い音しか出さなくなる。どんなに大きな音がほしい時でも、鍵盤のアプローチにはある程度の弾みを持たせなければいけない。肩から力を込めてまっすぐに鍵盤を力任せに押しては、絶対に、絶対にいけない!」 クラス中がシーンとなった。先生は時々こういう風に爆発する。デモ今回の場合、爆発には教訓が在って、この場に居合わせた子は皆一生このことは忘れないだろう。 私もこのごろこの爆発に近いものをレッスン中に受けた。5月の日本でのリサイタルで弾く、ショパンの幻想曲をレッスンに持って行った時だ。先生は私がもうすぐ卒業するので、褒めるのにも、教えるのにもかなり感情的で、かなり大げさだ。「君のテクニックは凄い。君の指さばきは私が今まで教えた生徒の中でも1位、2位だ。」と一しきり褒めた後、「でも、君は指が器用に動き過ぎるせいで、指以外で弾くべき時にも指先で全てを解決しようとする」と、突然怒り出した。「例えば和音。君のはいつも全ての音が同時に鳴ってそれは素晴らしい。尊敬に値する。しかし、それを指先だけでこなしているから、機械的に聞こえる。指先はお腹の底にあるリズム感、そして感情から一番遠いところにある。もっと腕を、背中を、腰を、身体の重心を全てかけて弾いてみなさい」 そこで急に怒り出すのはちょっと理不尽だと思ったけれど、その後のレッスンは素晴らしいものだったし、この時のことはそのレッスンの後一週間毎日私の練習を影響している。これからも何年も覚えているだろう。
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アイスランドの火山の噴火はコルバーンの生徒に大きな影響を与えている。 スコットランドのコンクールに行っていたハープの院の生徒は予定した日に帰ってこれず、今度のオーケストラの演奏会は残された学部生のハープの子が一人で全部まかなわなければいけない(コルバーンにはハープの生徒は二人しかいない)。私の四重奏のヴァイオリニストはノルウェイのコンクールに行っていた。移動の途中に火山が噴火し、足止めを食らい、そこから電車を使って予選の前夜、現地入りした。そんな逆境にも関わらず、第二次に進み、学校全体を湧かせた。が、予定日に帰ってこれるかはまだ不明。私たち四重奏はロサンジェルスで29日に演奏するはずなのだけれど。コルバーンのピアニストで、ショパン・コンクールに参加するため今日ワルシャワに向かって旅立つはずだった子は飛行機のキャンセルでまだ今夜も学校に居る。ショパン・コンクールは彼の様な参加者の為に9月にもう一度予選を予定し始めている様だ。 こういうのも、運命なのだろうか。
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今週は一貫してかなり忙しい。 土曜日にある今年度最後のコルバーン・オーケストラの二曲でピアノ・パートを弾いている。レスピーギの「ローマの松」とジョン・アダムスの「A Chariman’s Dance~Foxtrot for Orchestra」と言うアダムスの「中国のニクソン」と言うオペラの中の曲に基づく曲の二曲だが、両方ともかなり長大で入り組んだ曲で、リハーサルもかなり集中している。2曲ともピアノ・ソロがかなり多いので、張り切ってしまう。そして私の先生、ジョン・ペリーがラフマニノフの二番の協奏曲を弾くので、これも見学する。このリハーサルが今週毎朝、9時半から12時まで。毎日早起きしてリハーサルの前に練習しようとしているが、それにも限りが在る。 オーケストラのリハーサルの直後、12時から1時まで毎日自分の指揮のビデオ・録画をしている。皆私の為に集まってくれているわけだし、ありがたいから出来るだけ有効に時間を使い、彼らにとっても良い音楽体験になるよう、汗をかきながら一生懸命指揮をしている。 そして夕方から夕飯まではこれから学期末まで続く、3つ参加しているアンサンブルのリハーサルが在る。 夕飯の後は大抵演奏会に行く。学期末で色々な子が卒業の為には必修のリサイタルをしていて、同じピアノ科の子なら私には出席が義務付けられている。夕飯をかきこんで、夕飯の後、リサイタルの前にちょこっと練習したり、眠い目をこじ開けてリサイタルの後に練習したりするが、これも限られている。 問題は、指揮の録画が終わってから夕方のリハーサルが始まるまでの2,3時間だ。普通に考えれば、この時間が絶好の練習のチャンスだし、今週が実際に始まるまでは私もそう思っていた。ところがそう簡単な問題ではないのである。指揮は凄く楽しいし、色々聴いて、考えて、楽譜を読み、そして音楽を体現する、この全てを同時にこなす。凄い脳みそが刺激を受けて、指揮が終わった後、私は凄いハイになっているのである。もうウキウキしてしまって、ご飯ものどを通らないのである。頭の中は指揮で一杯で(練習しなきゃ)と思っても、できること・したいことはヴィデオを復習して、次の日に備えることと、楽譜を勉強したり、振りの練習をしたり、だけである。そしてその間もぴょんぴょん飛び跳ねて、余分なエネルギー発散を試みたり、奇声を発したり、とても練習どころではないのである。 そして食いしん坊の私には信じられないことだが、食事をしたい、とも思わないのである。何だか恋をしているようだ。食べたく無くてもちゃんと頑張って3食食べているから、大丈夫ですけど、自分でも本当に不思議である。
