オーボエとの共演

日曜日に日本からロサンジェルスに帰って来ました。 時差ぼけで、ねむ~いです。 24時間眠いのに、夜中に目が覚めて、夜の半分は起きています。 起きてはいるけど眠くって使い物になりません。 そして日中もほとんど同じ―「起きてはいるけど眠くって。。。云々」 そうしているうちにも、帰ってから最初の演奏会、木曜日のオーボエ・リサイタルのリハーサルが 月曜日から急ピッチで進んでいます。 オーボエと言うのは、もしかしたら演奏するのが一番肉体的にきつい楽器かも知れません。 物凄い小さな穴に、物凄いプレッシャーで息を吹き込んで音を出すのだけれど、 持っている息の全てを吹き込むことは不可能で、 息継ぎのときは必ず肺に残っている息を吐き出してから、吸わなければいけない。 このことと、それからその息を吹き込むプレッシャーで、失神することもあるそうだ。 今回一緒に弾くシューマンの「三つのロマンス」は特にこの点が難しい曲のようで、 特に2楽章を弾いた後のジェニーは、息が荒くなって、顔が真っ赤でまるでマラソン走者のようだ。 酸欠で、指先がしびれてきたりするそうだ。 今日のレッスンでは、私の尊敬するオーボエの先生(アラン・ヴォーゲル)に 「二楽章では、ピアニストはもう看護婦になったつもりで、兎に角オーボエ奏者の息に気を使って。 ここではオーボエ奏者が出来るだけ時間の余裕を持って息継ぎが出来るように、 息継ぎの所では、できるだけテンポをゆっくりにして」と言われた。 もう、音楽がどうの、フレーズがどうの、と言っていられない。 私だってジェニーに気を失ってほしくない! 一生懸命ジェニーの横顔を観察しながら息継ぎが始まったら音を出来るだけ長めに弾く。 頑張れ、ジェニー!気をしっかり、ジェニー! 私はピアニストでよかった。。。

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日本を振り返って

ロサンジェルスに帰って来ました。 地球の自転の為(と聞きました)、日本へ行く時と、日本から帰るときでは飛行時間が違います。 行きは12時間近い旅でしたが、帰りは9時間でした。 そして、時差の関係で、飛行機は29日の午後4時50分に日本を発ったのに、 ロサンジェルスに着くのは29日の朝になります。 何度旅をしても、不思議な感覚に付きまとわれます。 たった9時間飛行機の中に座っているだけで、日本からロサンジェルスに来てしまう。 私の中では二つの独立した別世界が、一日の間に行き来出来てしまう。 アメリカの学年度は9月から5月までですから、私の日本の滞在はいつも初夏か夏の終わりが多く、 秋の日本は実に20年ぶりくらいでした。 28日にリサイタルをした神奈川県民ホールは目が覚めるような銀杏並木の前にあって 私は本当にびっくりしました。 ロサンジェルスに銀杏は無いと思います。 NYにはありますが、ああいう風に並木道になっているところは知らないし、 それに土が違うのか、あんなに鮮やかな明るい黄色は見たことが無いと思います。 それから雲の形とか、通りすがりの親子の会話とか、食堂の看板とか、そう言う小さなことや、 どんな住居もセントラル・ヒーティングが完備しているアメリカでは考えられない、 朝起きたら身体がホカホカで、顔だけ冷たい感覚とか、 母と父が私より早く起きていて、下で朝ご飯を食べている音とか、 石油ストーブがつく「グオ~っ」と云う音や、音と一緒噴出される温風や、 そう言うものが、今朝は私の現実だったのに、今はとても遠いところにある。 ロサンジェルスは摂氏20度、快適です。 今週の木曜日にはオーボエのリサイタルで演奏することになっています。 明日からまたレッスンと、リハーサルと、友達に囲まれた日々が始まります。 私はせいぜい早寝をして、時差で夜中に目が覚めても、 明日からまたきちんと楽しく修行の道を歩いていけるようにします。

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日本での演奏その3、無事終了!!

神奈川県民小ホールでの演奏会、おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。 まだまだ反省の余地は多々ありますが、でも今日は音楽に集中して演奏できたと思います。 お客様にも喜んでいただけたようで、嬉しかったです。 今日の演奏会では、ひとつとても不思議な体験をしました。 私は本番中の邪念が多く、悩まされるのですが、今日はかなり没頭できた瞬間が多かったのです。 そういう瞬間のひとつ、シューベルトのソナタの割りと最初の方のところで、 突然視覚と聴覚のタイミングがずれ始めたのです。 目が自分の指のタッチを捉える前に、音が聞こえるのです。 (エッ!!??)と思った瞬間にまた元に戻りましたが、一、二秒くらい、かなり不思議な感覚でした。 レースカーの運転手に同じような体験をする人がいる、と読んだ事がある気がしますが。。。 明日は、ロスに戻ります。 日本での演奏会はいつも私に多大な勇気と元気を与えてくれます。 これからも、頑張るぞ!

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日本ていいなあ

「ゆっくり、気を付けて降りてくださいね」 バスの運転手さんが、降車に手間取っているご高齢の男性に、静かな声で、声をかけられました。 私は、ちょっと泣いてしまいました。 私も、日本のバスは慣れていないので、バスの乗り降り、料金支払いの一々に戸惑ってしまいます。 乗客の皆さまに申し訳ないし、小学生でもないのに恥ずかしい、という気持ちもあります。 でも、いっつも優しい運転手さんに救われます。 スイカで支払えることを知らなくて、小銭の持ち合わせが無く、お札も一万円しかなく、 大慌てしていた時も、運転手さんが優しく色々一緒に検討してくださって、ほっとしました。 今日は、私がお世話になっているNPO、「若手演奏家を応援する会」の主体である 「サウンドウェーブ」と言う調律、ピアノ販売の会社のピアノお披露目会にピアニストとして出席。 サウンドウェーブの斎藤さんは、調律師としても、個人的にも、大のピアノ愛好家で、 商売度外視で、面白いピアノがあると、どんどん買って、どんどん改良してしまいます。 サウンドウェーブはそういうピアノの宝庫。 今日は、主に明治時代のヤマハと、 クロイツァーと言うピアノ(中身はシュベスター、ほぼ全て手造り!) が主役のお披露目会でした。 どちらもアップライトなのですが、製作者の職人魂をほうふつさせるような、 素晴らしいピアノで、日本は凄い国だと思いました。 (クロイツァー、シュベスター、それぞれ日本のメーカーです。) 私の他、宮川久美さん(カナダ)、小川遥さん(フランス)と言う同じ「若手演奏家」達が集まり、 各国のピアノ事情、日本のピアノの海外での評価など、話が盛り上がり、 新聞や、ラジオの人も、巻き込んで、大笑いしながらの、ピアノ談義の一時でした。 サウンドウェーブのHPはこちらです。http://pika2piano.com/index.html

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素晴らしい日本!

私は13歳で父の転勤に伴い、NYに移住しました。 16の時、父と家族は日本への転勤でまた帰ったのですが、私はホームステイでアメリカに残りました。 音楽の勉強を続けたかったからですが、子供なりに日本より、アメリカを選んだ、と言うこともあります。 中学生なりに、人間関係におけるせせこましさ、と言うのを批判的に見て、 それを日本独特のものと考えていました。 でも、2001年から日本で演奏活動をするようになって 私は日本の隠された良さ、と言うのを次から次へと発見して、毎回驚愕する思いです。 本当に自分のこだわり、生きがいと言うものを真剣に追求し、その道を極めている人が、 あらゆるところに潜んでいて、私の演奏会とか、こういうブログとか、そういうマイナーなところで、 いきなりパッと正体をあらわしたりするのです。 昨晩、演奏させて頂いた、千葉県は稲毛のjazz喫茶「キャンディー」はオーナーの美葉子さんを始め、 出演者も、聴衆も、そういう人たちが集まるところです。 美葉子さんは、キース・ジャレットの追っかけをやったりする、激しいジャズ・ファンですが、 私がお世話になっている「世界で活躍する若手演奏家を応援する会」の斎藤さんの働きかけで、 2004年に、私のリサイタルをしてくださったのを皮切りに、今ではときどきクラシックもやっています。 物凄いLPコレクションと(ほとんどジャズだけど、クラシックも面白いコレクション)、 物凄いオーディオ・セットがあって、 ライヴが無い時は、名録音の数々が聴けるようになっています。 そして、そこに来るお客さんがまた、打てば響く、と言うか本当に素晴らしい聴衆なのです。 「キャンディー」のお店自体もそうなのですが、本当に投げかけた音楽が、 聴衆の皆と、その時間、空間に、どんどん育っていくのがありありと分かり、 それがまた私を触発して。。。と言う、相乗効果が物凄いのです。 そして演奏終了後、お客様持ち寄りのお酒とご馳走で、 音楽、芸術、歴史、そして文化比較論など、色々な話でにぎやかになります。 皆さん、本当にあらゆることに詳しくて、自分の勉強不足が思い知らされ、刺激になります。 素晴らしい一時です。 「キャンディー」、キャンディーのお客さんを始め、日本での演奏会は私の大きな元気の種です。 (「キャンディー」HPはこちら; http://members.at.infoseek.co.jp/jazz_candy/)

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