音楽は識字率が低い時代から備忘録の役割を担ってきました。検閲や圧政の目を潜って権力者や悪政の批判をしたり、人々の感情を代弁したのも歌や器楽曲です。
「人を愛した喜びや、心が通わぬ悲しみや、押さえきれない情熱」この混乱時、ピアニストとしてその人情を訴えたいという欲求と責任を感じています。
「腹が減っては戦はできぬ」は、ただ単にどんな非常時でも食事は取れというだけではない。どんな時でも日常をきちんと営みなさい。堅実に進みなさい。そういう教訓なんだなあ。
外は春。花の香りを胸いっぱいに吸い込み、降り注ぐ日光を肌に感じて、笑顔で外出すれば、勇気と希望が湧いてきます。我々はみんな、様々な困難を乗り切ってきた先祖の血を引く子孫です。
音楽も共感も同じく、時間や情や思いやりが必要—効率や利益とはかけ離れています。でも時間も情も思いやりもない人生はありえますか?