コロナの前は、次の演奏会、次の旅行という感じで、そこまでガ—っと突っ走るという感じでした。旅行中や演奏のある日は興奮状態。挑戦も多い。見るもの聴くもの会う人食べる食事、全てがキラキラして気が張り、瞬間瞬間の全てに貪欲です。それで帰って来るとしばらくは虚脱状態で、ハッと気が付くと次の旅行や演奏が迫っている...そういうリズムが好きでした。
コロナになって、私にとっては移動時間が気分転換だったのだな、と思い当たりました。飛行機の中で兎に角受け身に徹する。座っていると飲み物やお手拭きやスナックや食事が次々と出てくる。その間ずっと与えられた空間の中でじっとしている。
「今日は飛行機に乗ってる時間にしたい!」と野の君に宣言して、説明しました。切り替えたい。また頑張るために、仕切り直しが必要。一日暗闇の中でずっと映画を観ていたい。冬眠状態でじっとしていると飲み物や食べ物が出てくる、その赤ちゃんな様な状態。野の君は一日フライト・アテンダントになる事を笑って快諾してくれました。
炭酸水やお水が時々寝室に差し入れられます。お昼にはおろしそばが出てきました。ワサビがちょっと添えて合って、ちょっとだけ涙が出て来てしまいました。
明日からまたバリバリ頑張ります。
お疲れ様です。
気分転換は、芸術家にとっては大変重要です。
大フアンのオペラ歌手は、公演後、吉本新喜劇を観るようです。
命を懸けてオペラの主役を演じた後は、対極的な庶民生活に埋没することで普通の生活に戻すそうです。
小川久男
小川さんはオペラファンでいらしたのですね。
気分転換と切り替えは必須だと思っています。
舞台は本当に命がけです。
真希子