私の好きなもの

私の家系は凄い近視である。家族全員眼鏡やコンタクトなしでは生活できないし、妹と私に至っては小学校に上がるか上がらないか位ですでに毎日眼鏡をかけていた。そう言う私たちの目を少しでも守ろうと、子供のころはテレビは一日一時間のルールが厳しく守られていた。でもだから、ときどきの例外は凄く嬉しかった。特にビデオが我が家に登場する前は、両親推薦の映画がテレビで放映される時は、夜遅くまで起きることが特別許可され、ミカンやお菓子や飲み物などが前もってテレビの前に用意され、家族皆で息をのんで映画に集中した。そうやって何回も見たのが、「サウンド・オブ・ミュージック」である。何回も見るうちに、妹も私も歌をすっかり覚えてしまい、最後のころは一緒に歌いながら鑑賞するようになった。10歳の時一か月入院した時は、サウンド・オブ・ミュージックのカセット・テープを両親に持ってきてもらって、同室の子たちと手をつないで病室を踊り回って、看護婦さんに叱られた。
そのサウンド・オブ・ミュージックの歌の中に「私の好きなもの」と言う歌がある。「泣きっ面に蜂」の時は、好きなものを思い出して元気を出しましょう、と言う歌だ。私は今別に「泣きっ面に蜂」状態のわけでは決してないけれど、今日は一杯練習して、少し疲れてしまい、ブログのトピックを考えるのがちょっと面倒だったので、(そうだ!考えたら元気が出るような楽しいことについて書いてみよう!)とちょっと思ったのだ。
私の妹は私と同じ誕生日で、ちょうど3歳違いである。今でもとっても可愛い妹だが、特にちっちゃい頃は私にとって本当に目に入れても痛くないくらい可愛い妹だった。まだ妹が3歳くらいのころ、初めてのお夕飯のしたくのお手伝いで、和えものを混ぜたことがあった。その晩、妹は「いただきます」を言ってから皆がはしを取って食べ始めても、自分は食べることをせずに家族の顔を一人一人じっと見て、「おいしい?おいしい?それ、あやがまぜたんだよ、あやがまぜたの、おいしい?」と聞いて回るのである。今でも思い出しては、笑ってしまう。
妹の思い出は、書き始めたら尽きないのだが、きっとこのブログも読むし、恥ずかしがらせてもいけないから、今日はここでやめて、早めに寝ることにします。

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