DC、国会図書館での演奏大成功!

冬休みの最初の一週間を利用して、まず国会図書館を訪ね、その歴史、そこでのリサーチのイロハ、そして実際にリサーチをして図書館の音楽部門に由来のある室内楽プログラムをデザインし、3月に国会図書館を再訪し、12月のリサーチの結果を国会図書館内にあるクーリッジ演奏会場にての演奏で披露すると言う企画が、昨日無事終了しました。 今日はDCからNYまでバスで向かい、NYで友達と2時間ほどご飯をした後、飛行機でヒューストンに向かい、夜11時ごろ帰宅、と言う正に移動日。今、DCからNYに向かうバスの途中です。インターネットが使えるのが嬉しい。多いに利用すべく、「バスの中ですること」のリストを作って乗り込みました。宿題、メール、することが山ほどありますが、その前にアメーバでこのプロジェクトを振り返って余韻に浸り、学べる事を書きとめ、復習です。 今回の日程はこんなでした。 3.2(水) 1時半 DC入り。図書館に直行し、リサーチ 4時  演奏会場でのリハーサル(音響の素晴らしさに感動) 7時  皆で再会を祝ってタイ料理の夕飯 3.3(木) 朝    少しゆっくり自由行動。私は自主的に図書館でリサーチ 1時   DCの音楽愛好家で「歴史的遺産指定」の素晴らしい豪邸にお住まいの方が、好意で私たちにお家を明け渡してくださり、そこで5時間リハーサル。 夜    プロジェクト・チーム顧問のチェロとヴィオラとヴィオリンの教授の招待で、「フィリップス」と言うDC名門の魚介類専門の食べ放題!お腹いっぱい食べる。 3.4(金) 朝    8時半演奏会場でリハーサル開始 正午  ライスの教授とプロジェクト・チーム五人の合奏で、主に国会図書館の雇用人に感謝の気持ちを表示する為の「アプリシエーション・コンサート」。私はHenry Cowell の Four Combinationsと言う曲と、ブラームスのピアノ四重奏、作品60の3楽章目をチェロの教授、Norman Fisherとヴァイオリンの教授でHenry Cowell の友達だったKenneth Goldsmithと共演。(ブラームスのヴィオラは同じプロジェクト・チームのTracy Wu) 午後   2時から5時までりはーさる 夜    皆でエチオピア料理を食べに、DCを探検! 3.5(土) 朝    10時リハーサル開始 2時   本番 (Barber Souvenirs, Ives, Trio, Charles Halka "Round and Round", Rebecca Clarke Trio) 4時   聴衆とのご挨拶が終わったら超特急で着替えて5時の閉館まで名残惜しみの最後のリサーチ 5時   スミソニアン博物館の一部、Renwick Galleryでのヴィオラの教授の弦楽四重奏の演奏会を聴きに向かう。途中、たまたま偶然見つけたレストランで週末スペシャルの大変お得で美味しいコースの夕飯を, もう一人のピアニスト、Jeewon Leeと食べる。他のプロジェクト・チームは皆家族や親せきが聴きに来ていたので、別行動。 10時半 皆で打ち上げ。私はちょっと飲んだだけで酔っぱらってしまい、からかわれる。 私たちは冬休み明けの1月半ば、この演奏会に向けてのリハーサルを開始しました。週に2回から4回、それぞれ2~3時間のリハーサルを一緒に行い、その他それぞれのパートの個人練習など、大変打ち込んだプロジェクトとなりました。私は同じメンバーで一つのプロジェクトの為に一緒にこんな長期間、一生懸命取り組んだのは、もしかしたら初めてかもしれません。お互いの性格の相違、そしてそれを活かしてどうやって一番効率よく、一番楽しく、本番に向けて最高の物を仕上げていくか、と言う試行錯誤はいつも楽、と言う訳では無かった。でも、本当に色々な事を学び、お互い助け合って飛躍的に一緒に成長出来たような気がします。 それぞれ違った背景を持って育ってきた音楽家たちが一緒に集まってリハーサルする時、練習方法、音楽的な優先順位、そしてその自分の信念、方法をコミュニケートする語彙と言うのが、それぞれ違います。例えば、ピアニストと言うのは他の楽器と違って沢山の音を同時に難なく弾けるため、全体像の把握が比較的楽にできますが、一度音を弾いてしまうと、後は楽器の仕組み上音が段々消えていくのをどうすることもできません。と言う事で、音をどう美しく延ばすか、延ばした音をどうヴィブラートさせ、どう言う風に歌わせるかと言う事に音楽の価値を見出す他の楽器奏者とは視点が全く違うのです。お互いの違った視点からの音楽体験を上手い事活かせれば最高なのですが、ぶつかってしまうこともあります。特に私は指揮者としての経験、それから年長者であると言う自意識から上手く抜け出せず、自分のパートをいかに美しく弾き、他の皆とどうやって上手く合奏するか、と言う事よりもどうやって皆を引っ張って行くかと言う事に一生懸命になっていました。皆も大体の所それに協力してついてきてくれていたのですが、録音を聞いて、自分が以下に音楽の構築や、勢い、方向性と言った物を強調する余り、一瞬一瞬の美しさに対する心配り、間、あるいは余裕と言った物をおろそかにしていたか、感じ入りました。そしてそう言った物がいかに相手の言い分、音楽性、あるいは視点を尊重する、思いやる、といった姿勢から来るか、と言うことも。一緒に演奏した人は、私にリーダーシップを託してくれていたのですが、一人のヴィジョンと言うのは、やはり限りが在る物です。協力、そして話し合い、と言う事によってのみ、生み出される呼吸、と言うのもある物だ、と心底学びました。 本番での演奏は、自分で言うのもなんですが、ベストを尽くせたと思います。皆、満足して、打ち上げは大変盛り上がりました。大変貴重な、素晴らしい体験をさせて頂きました。

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