昨晩の演奏会は色々な意味で「大成功!」と言えたと思う!
とっても嬉しい、(音楽家でよかったな~)と思える演奏会でした。
まず、お客さんが一杯入ってくださった。
私のお友達も沢山来てくださったし、主催者と会場が頑張って一杯広報してくれて
老若男女の多様な方々がホールを一杯にしてくださった。
それから現代曲にも関わらず、お客さんが本当に一生懸命聞いてくれた。
静かなところでは緊張が「ぴーーーん!」という感じで、私を助けてくれた。
興奮したクライマックスで「ババババン!」と終る曲では
お客様が「わああ!」と湧いてくださって一体感を醸し出してくださった。
最年少は6歳の女の子が二時間のかなり難しいプログラムを喜んで最後まで聞いてくださった。
沢山の大学生が皆きちんとお洒落をして来てくれて、
演奏後に皆でピアノの前で写真を撮りたい!と言ってくれた。
そして作曲家も皆とっても喜んでくださった。
5人弾いた作曲家の中で、現在イタリアに居る一人以外は4人全員そろってくださった。
そしてみんな手放しで私の演奏を褒めてくださった。
特に嬉しかったのは、一人の作曲家の方が演奏直前にある女性を紹介してくださった事だ。
私が昨晩弾いた彼の曲は、死去した父のために娘が委嘱した曲だった。
アイルランドの民謡が好きだった父のために民謡に基づいた変奏曲になっていた。
娘さんはピアニストでいらして、修士の勉強中にお父様がお亡くなりになり、
その修士の最後のリサイタルでこの曲を弾かれたのだった。
その娘さんが、作曲家と一緒に来られていたのだ!
19世紀の最初まで自作自演が多かったピアノ演奏。
でもその後、演奏と作曲の分業が進み、今ではピアノを弾かない作曲家も多い。
そうすると書き方が理不尽になったり、
「ユニークであろう」と言う追及が分かりにくい音楽と言う結果になったり、
現代曲は課題が多い。
でも、昨日の現代曲リサイタルは、本当に交流だった。
奏者と、作曲家と、聴衆と、主催者が
同じ音楽を通じて一つになった。
幸せ!