いよいよDCにやって来ました!

NYからバスで約5時間、いよいよDCに入りました。 着いたのは、昨日(水)の正午過ぎ。 図書館に直行し、軽くこれから弾く曲の作曲の手紙などをリサーチしてから、 4時から7時半まで図書館のクーリッジ演奏会場でリハーサル。 これが素晴らしいホールなのです。 本当に凄い音響のホールで演奏すると、 自分の音や一緒に弾いている仲間の音がも本当に楽に、美しく聴けるようになり お互いの音と自分の音を溶け込ませると言う作業が本当に楽しい、自然な事となるのです。 クーリッジ演奏会場と言うのは、どんなにお金を積んでも借りられるホールでは在りません。 招待されてのみ、演奏出来るホールです。 政府機関ですし、またこのホールを作るための寄付をしたエリザベス・クーリッジの意向もあって ここで行われる演奏会は全て入場料無料。 500席はいつも満員で、入場の為に列ができるそうです。 ここの音響と言うのは名高く、 私のここでの演奏が決まってから色々な人にその素晴らしさに関して聞かされてきました。 そしていかに色々な高名な演奏家たちがこのホールで録音したくて、でも断られたかと言うことも。 でも、こんなに音響に触発されるなんて、昨日実際弾き始めるまで予測できませんでした。 演奏が楽しみです。 旅をしていると、ちょっとしたことがとても心に残ります。 昨日、バスがDCのユニオン・ステーションと言う大きな電車の駅に着いた後 地下鉄に乗って図書館までやって来ました。 NYのグランド・セントラル・ステーションは世界一大きな電車の駅で、 内装も「ここはお城かしら!?」と思うほど美しく (私が映画監督だったら、王様の舞踏会はあそこで撮りたい!) 私の大好きな駅ですが、 DCのユニオン・ステーションも凄い! そしてどちらも地下に大きなフード・コートが在ります。 私は丁度お昼時だったし、食べ物にはいつも興味が在るので、地下をちょっと探検しました。 そしたら、色々なお店が沢山、沢山味見をさせてくれるのです! 「熱いですよ、気をつけて!」 と焼き立てのチキンが一切れ刺さったつまようじなどが押し付けられてきます。 私は本当にほくほくでした。 さて、地下鉄に乗って図書館に向かう道中。 私はスーツケースを抱えているし、きょろきょろして、いかにも旅人だったと思います。 図書館に行くまで何駅か一応覚えてはいたのですが、でも不安。 駅に着くたびにホームに書いてある駅の名前を確認していました。 ところが通過した駅の一つでは、駅の名前が大きな柱や、待機中の向かいのホームの電車の影で 見えない! 私が一生懸命、ろくろっ首になってきょろきょろ見ようとしていたら、隣に座っていた女の子が 「何々駅」 と、駅の名前だけを大きな声で言ってくれたのです。 恥ずかしがり屋の人が、一生懸命声を出した、と言う感じでした。 さらに、私が外国から来ていて英語が喋れない可能性を考慮して、 「余計な事は言わず、駅の名前だけをはっきり発音しよう」と心の中で決心して 覚悟して発音したような感じでした。 「thank you」と笑って見せたら、とても嬉しそうにしてくれました。 こう言う一期一会で、旅先では本当に良い思い出になります。

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私はNYが大好きです。

私のお友達の彫刻家、在日系韓国人の呉さん(Kyu-Seok Ohさん)がNYのど真ん中、ネオンのまぶしいタイムズ・スクエアに紙で作った24匹の羊を設置しました。 http://nyclovesnyc.blogspot.com/2011/03/counting-sheep-by-kyu-seok-oh-at.html NYは音楽家を含め、色々な人生背景を持った色々な芸術家たちが集まって来るところです。 コルバーン時代の仲間の多くも今はNYに住んでいますし、 今回は4日間と言う短い滞在で在ったにも関わらず、 今はミネソタ州でピアノと声楽の先生をしている私の大学時代のルームメート、アリソンが たまたま同じ週末に用事が在ってマンハッタンにいたりして、 沢山の旧友と、セントラル・パークを散歩したり、お茶を飲んだり、美味しいご飯によばれたりしながら 心がいやされ、あらたまる様な、過去を振り返って多くの新発見する様な、 実に、実に濃い会話に沢山恵まれることが出来ました。 私はNYに実の家族の様に温かく見守って支えて、応援して、時にはハッパをかけてくれたり、 彼ら自身の人生への姿勢、頑張りや、目標に向かったり、逆境に抗ったりしながら 前進する姿で私を多いに触発してくれる素晴らしい友達が何人もいます。 それは、大きな財産だと思っています。 今、バスの中、ワシントンDCに向かっている最中です。 正午過ぎに到着したらすぐ国会図書館に向かい、リサーチとリハーサル。 ライスの仲間と再会です。

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ゴールドベルグ変奏曲

今年の夏ゴールドベルグ変奏曲を演奏する、と打ち明けた途端にびっくりして見せる同業者が多い。 私は今から考えれば物凄い無知の怖い物知らずだったので、何でびっくりするのか分からなかった。 確かにゴールドべルグは長い―繰り返しを全部やれば一時間以上かかる大曲である。 それから、これは2段鍵盤のハープシコード用と指定して書かれた曲で、 右手と左手が上下別の鍵盤で弾くことを想定して、 沢山交差したり、同じ音域で弾いたりするか所が在るので、 一段の鍵盤しか無いピアノと言う現代楽器で弾くと不都合がある。 そこまでの知識程度で挑んだのだ。 ところが。。。 これが物凄い曲なのである。 知れば知るほど、恐ろしい。 昔、息をして、食事をしていた生身の人間が書いたなんて信じられない。 単純に数字の面だけで言っても凄い。 有名なアリアが一番最初と最後に提示され、 その間にアリアのベースラインを基にした30の変奏曲が在る。 30の変奏曲はさらに、小さな3つずつの変奏曲に分けられる。 変奏曲1.舞踏曲、あるいはフーガなどはっきりしたジャンルに基づいた曲。 変奏曲2.手を交差させ、鍵盤技術を駆使する曲。 変奏曲3.カノン この3つ目のカノンがまたすごい。 最初のカノンは同じ音から始まる。 2つ目のカノンは2声目が1声目より一音高く、3つ目は2声目が1声目より二音高く、 と言う風に進んでいく。 その複雑さ、そして頭脳的な完璧さに反比例した完璧な美しさと言ったらこの世のものとは思えない程。 さらに、難しいのは歴史的正確さをどこまで責任を持って追及するか、という問題である。 バッハが意図した、当時の技法、美的感覚を再現することに徹するべきか。 それとも現代の美的感覚に訴えるべく、新しい解釈をするべきなのか。 ピアノ演奏をどこまでハープシコードに近づけるべきか。 それともピアノ演奏ならではの、ピアノの可能性を最大限に生かした演奏をするべきか。 さらに、数学的な完璧さ、と言うのは演奏家はどこまで意識する義務が在るのか。 余り意識し過ぎると、余りの恐れ多さに、解釈が出来なくなってしまう。 う~ん。凄い! 明日、NYの私の尊敬する恩師にレッスンをしてもらいます。

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アメリカ政府が政府機関を閉館!?

来週末、金曜日と土曜日に国会図書館のクーリッジ演奏会場で演奏予定の私たち5人に こんなメールが届きました。 「土曜日の午前零時に政府機関が一斉に閉館になる可能性が今日図書館に通達されました。 これは在り得る可能性としての事で、多分大丈夫ですが、 図書館が閉館になれば当然演奏会もキャンセルになります。 今、政府機関以外の演奏会場を検討中です。」 昨夏日本にいた時もニュースは「仕分け人」の話題で持ちきりでしたが、 今、アメリカでも多額な負債対策に関して色々な意見の食い違いから 非常事態が起こりえる、と言うことらしいのです。 この頃忙しくて、ニュースに関して全く無知になっていた私は寝耳に水で 昨日は一生懸命ニュースを見たり、新聞を読んだりしました。 この土曜日に政府機関が一斉閉館する可能性は今ではゼロに近いようです。 良かった、良かった。

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摩天楼を空から見下ろす

今週末からライス大学は一週間の春休みです。 私たち、国会図書館プロジェクト・チームの5人はリハーサルと2回の演奏の為、 水曜日からワシントンDCに入ります。 ライス大学は太っ腹な事にヒューストンから東海岸までの往復航空券と 食費を含む経費用のお小遣いを少々くれました。 私はこのチャンスを利用して、学校でのクラスやリハーサルを金曜日に済ませ、 今朝7時半の飛行機でヒューストン発、正午にNYに着きました。 それまでが死に物狂いでした。 金曜日に一つ大きな音楽学理の宿題提出が在り、 ゴールドベルグ変奏曲のアリアをシェンカ―と言う学者のメソッドを利用して分析、 その分析結果をグラフにして提出。 さらに、春休み明けに一つ大きな締め切りが在り、 このプロジェクトには6冊の重~い教科書が必要だったので 私は是非とも出発前にこのプロジェクトを終わらせたかった。 6冊の教科書を東海岸に持って飛ぼうと思ったらスーツケースが不可欠。 最近飛行機会社は国内線はお預け荷物は23ドルも加算するし、 何しろそんなに重い物をわざわざヒューストンからNY,さらにDCに持って行くなんて馬鹿げている! と、言うことで死に物狂いの半徹だったのです。 このプロジェクトは「クラス教授法」と言うクラスの物で、こう言う課題です。 音楽学部の学部生と言うのは、基礎音楽理論のクラスが必修となります。 その音楽理論の教科書と言うのは実に何十種類とあり、それぞれが方針、優先順位、など違います。 私たちは先生の選んだ5冊の音楽理論の教科書、さらに自分で選んだ教科書一冊を比較検討し、 それぞれの教科書について3ページのリポート、そして比較検討に3ページのリポート、 最後にこれらを全て1ページにまとめて、提出するのです。 寝不足のせいだったのか、それとも自分は意外と視覚系の学習タイプなのか 印刷の色(大事な用語が色でハイライトされている)とか、表のサイズとかが、 教科書を並べてみればみるほど、大事に感じられてきます。 私は子供の頃は叱られるほど本を読む、「本の虫」だったのですが、 叱られても読みたいのは物語で、こう言う技術的な説明の文章は短くて簡潔な方が良い! 箇条書きは素晴らしい!表はもっと素晴らしい! 言葉でだらだら説明されると、どんどん眠くなって来るのです。 兎に角、そう言うことで昨日の睡眠は真夜中から3時半まで。 3時半に起床して、5時半出発まで荷造りしながら何とかプロジェクトに晴れて形を付けました。 NYでは久しぶりに思い切り練習、そして寝不足解消、友達に会う、など予定ぎっしりです。

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