私の演奏会にいらして下さい。

2001年に「海外で活躍する若手音楽家を演奏する会」主催で始まった私の日本での演奏活動。 それぞれの曲の歴史的背景や、作曲家のエピソードを紹介しながら、テーマを組んでやってきました。 今年のプログラムは、題して「歴史を反映する不協和音」。 「音楽の都」と呼ばれ、モーツァルトやハイドン、ベートーヴェンやシューベルトの住処となったウィーンが 20世紀になると、無調性のショーンベルグを始めとする「新ウィーン楽派」の拠点となります。 なぜ100年と言う短い時間にこのような大きな変化が起こったのか? もしかしたら、無調性への転向のきっかけはすでにモーツァルトからあったのでは? ウィーンの古典の巨匠たちがいかに不協和音を音楽的に彼らの傑作に取り入れているかを中心に、 社会や、歴史の流れを反映する鏡としての音楽を、一緒に体験できる演奏会にしたいと思っています。 時;    11月28日(土) 開場13;00、開演13;30 場所;  神奈川県民ホール、小ホール (山下公園向かい) 入場料; 一般、3000円、高校生以下、2000円       (未就学児の入場はご遠慮ください) チケットお申込み; 045-662-8866、makikopiano@hotmail.co.jp プログラム; ベートーヴェン・ソナタ26番、「告別」、ベルグ・ソナタ         シューベルト・ソナタ、ハ短調、D. 958, 他 詳細; http://makikony.cool.ne.jp/ 私の本当に好きな曲をプログラムに組みました。 ぜひ、お友達とお誘い合わせになって、いらしてみてください。

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脱力=成功

本当に素晴らしいピアノ調律師と言うのは、大抵凄い音楽愛好家だ。 私の日本での演奏会を2001年以降主催してくださっているNPO、 「海外で活躍する若手演奏家を応援する会」 の会長、斎藤さんも音楽が好きで、好きで、たまらなくて、NPOを始めた。 ジャズでも、クラシックでも、聴いていると入り込んでしまって、頭がヴんヴん動き始める。 そういう時の斎藤さんは、本当に楽しくて、幸せそうだ。 学校の調律師のケブンはプロのピアニスト志望だったけど、 交通事故で夢を断念することになって、調律師になった。 全然来る義務は無いし、学校の他の調律師はそんなことはしないけど、 ピアノのクラスや、ピアニストの演奏会に一杯来てくれる。 今度の土曜日の私のリサイタルに使うスタインウェイに少し問題があることが判明してからは 2日間、ホールにこもりっきりで修理してくれた。 そして、ピアノを分解して、何がこのピアノでの演奏を困難にするのか、 それに対応するにはどうすればいいのか、物理や、解剖学を交えて、教えてくれる。 学校のピアノの問題は、色々あったのだが、演奏する側から言うと、 兎に角弾けば弾くほど、どんどん疲れて、困難になってくる、そんなピアノだった。 結局、鍵盤が浅すぎる、ということが直接の原因だったのだが、 音色に限りがある、と言うことももう一つの理由だった。 自分の思うような音が出ないと、(音量でも音色でも)、 無意識のうちに身体に力が入って、どんどん、もっともっと頑張ってしまう。 「でも、それは逆効果の場合が多いんだよ。 無理強いされたピアノの音色は楽に弾いた音よりもずっと硬くなるからね。 ピアノが応じてくれない、と感じたら、意識して、脱力、脱力。 限られたピアノの音色の中でも、それぞれのピアノの最大限を引き出せるのは、 脱力している時だけだからね。楽に弾こう、楽に」 ケブンに、念を押された。 ケブンは頑張って、土曜日のリサイタルまでに出来る限りのことをしてくれるけど、 ピアノは緻密な機械だ。 天候、気温、湿度、どういう弾かれ方をしてきたか、色々な要素がピアノを変える。 数日でかけても、上がる効果には限りがある。 そして、私は本番では、与えられた楽器、与えられた状況の中で、最善を尽くすしかない。 頑張りすぎないで、力を抜いて、楽に、楽しんで、 与えられた楽器の好きなところにフォーカスする。

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テレビに出演!

子供の時、「テレビに出たまこちゃん」という絵本を持っていて、とても気に入っていた。 逆立ちの上手なまこちゃんと言う女の子が、スカウトされて時代劇に出演することになる、と言うお話で、 まこちゃんと一緒にテレビ・セットを探検したり、メークのことについて学んだりできる本だった。 私は、凄くあこがれて、自分もテレビに出たい!、と思い、母に 「どうしたらテレビに出られるのか」 と聞いた(3歳くらいだったと思う)。 すると母が「何か一つ、人より上手にできることがあれば、出られる」 と、確信を込めて言うので、その週は、一生懸命ピアノを練習した。 しかし、一週間経っても誰もスカウトに来てくれなかったので、なんとなくあきらめてしまった。 それから何度かテレビに出演する機会があった。 大抵インタビューで、ボリビアや、ポーランドや、マケドニアや、アメリカの片田舎など、 辺鄙なところのテレビ局ばかりで、セットも、「テレビに出たまこちゃん」とは随分違った。 「テレビに出たい熱」も子供以来まったく冷めていた。 しかし今日、ロスにある、日系人コミュニティー対象の日本語チャンネルの取材があって、 とっても楽しい時を過ごした。 インタビューと、ピアノ演奏をちょっと披露と、と言う感じだったのだが、 新しく始まるチャンネル、と言うことで、取材に来られた方々の意気込みが感じられ、 私も一生懸命おしゃべりして、ピアノを弾いた。 どんな編集で、どういう15分特集にしてくださるのか、今から楽しみである。

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完治!

今、お医者さんの所から帰ってきました。 お医者さんから、 「おお、今日は人間らしく見えるねえ。(この前は何に見えたんだろう) もっと時間かかると思ったけど、やっぱり若いんだねえ、良かったねえ。」 と言われて、本当に嬉しかった。 ちょっとまだふらふらするけど、それは2日間食べなかったせいだろう、と言うことで、 今から今週末のリサイタルに向けて、一杯食べて、一杯寝て、体力をつけます。 と言うことで、今日のおやつはチーズケーキ、を食べながら、ひとまずご報告でした。 それにしても、ごくごく水が飲めて、簡単に物が租借、飲み込めるというのは、なんと素晴らしい! のどが痛いときは、口を大きく開けることもできず、つばを飲み込むのも一々覚悟が要ったので、 お腹がペコペコで、のどがカラカラなのに、何も摂取できない、と言うとても情けない思いをした。 今は、また大口を開けて笑えるし、水もごくごく飲めるし、口一杯の食べ物を噛んで、飲み込める。 嬉しい。

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寝てました。

今回の風邪にはかなり手痛くやられてしまった。 日曜日以降、ほとんど練習していない。 月曜日に行った医者では「回復に2週間かかると思ってください」と脅かされた。 「11月14日にリサイタルがあるんですけど。その後17日に日本に行くんですけど。。。」 と言ったら、「う~ん、ギリギリかなあ」と言われてしまい、結構ショックだった。 でも、考えようによっては、もっと迫ってから風邪をひくよりは、まあ良かったのかも。 しかし、こんなに脅かされたから、完治するまで大事を取って安静にしている。 いくらでも眠れる。 やることは沢山あるのだけれど、全然焦燥感がわかない。 やはり、気分が悪いのだろう。 私は、月曜日に物が飲み込めないほどのどが腫れて、不便だから病院に行ったが、 そこで「熱、ありますね~、38度3分。」と言われてびっくりしたほど、ある意味、鈍感である。 だから、自分が病気なのか、単に怠けているのか、良く分からない。 でも、病気じゃなかったらこんなに差し迫っているリサイタルを前に、練習したくなるだろうと自分を信じて、 腹をくくって、寝たいだけ寝ている。 こうしてブログを書きたくなっただけ、ましである。 こういう時、先輩の武勇談を思い出すと、勇気づけられる。 例えば、私が高校時代お世話になったジュリアードのフェーバー先生は、 コンチェルト・デビューの一週間前に盲腸炎をやって、 手術後必死で楽譜を読みながら、ベッドの中で頭の中で練習した話を良くしてくれた。 皆、熱があっても、失恋しても、いや、そういうことがあるからこそ、演奏を続けるのだ。 それが、きっと本当に正直な音楽なのだ。 音楽人生、音楽=人生、である。

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