音楽効果の提供

演奏道中記7.31:濃密な7月でした

しばらくブログが間遠になっていた理由は、一か月ばかり旅行が続いたからです。旅先では次々と素晴らしい出会い、会話、感動に恵まれる事が出来ました。 6月30日~7月5日@バンフ:ルネッサンス・ウィークエンド 私にとって去年の9月が最初、今回が2回目の出席となるルネッサンス・ウィークエンド。(前回の記述はこちら)今回はカナディアン・ロッキー山脈観光の中心地、バンフの街での開催でした。 政界・学界・報道・NPO/NGO・起業・テック・エンタメ・宗教・芸術...各界のリーダー達400人が集まった最初の晩の開会式でまず演奏させて頂きました。そこからは「Hi! I am Makiko!!」と自己紹介しても皆ニコニコして「勿論知ってるわ!」と、音楽や演奏家人生についての質問で会話が始まります。物凄く嬉しかったのですが、同時に中々相手のお名前を伺えなくて、困ったりもしました。宇宙飛行士に「宇宙ステーションにいらしたなんて凄い!」と言ったら「イヤイヤ、犬やサルでも宇宙に行けますが、犬やサルーそして私も、到底ピアノは弾けません。」と言われて大笑いしたりもしました。 7時半に始まる朝食は慌ただしく30分で終わり、パネル協議が始まるのが毎朝8時からです。様々な会場で同時進行で「瞑想の効用」「ビッグデータとプライヴァシー」「食の未来」「不動産市場」「AI」などのトピックが協議され、質疑応答が続きます。それぞれ一時間ずつ。一時間のランチと一位間のディナーの間も、参加者との会話は濃厚です。そして夕食のあとも協議会は続き、全てが終わるのが10時半か11時。その後の有志で集っての、飲み会もまた熱血です。 私も「環境問題」、「グローバリゼーション」、「アーティストがパンデミックを乗り切る方法」などの主題で発表させて頂いた他、最後にトークショー形式でルネッサンスウィークエンドの創始者のフィルに参加者全員の前でインタビューを受けたりしました。 たま~の自由時間には、皆でハイキングやラフティングの初体験もしました! 7月7日~7月25日@日本 コロナ感染者数が世界的に上昇する中、陰性証明が入国に必要な日本に本当に帰れるのか前日まで不安でした。でも3年ぶりの日本はやはり素敵だった!パンデミック前の演奏会中心の帰国ではなく、今回は家族や友人との絆を大切にし、更に日本文化に触れ自分のルーツを再確認する帰国になりました。中でも、母の誕生日に最近両親お気に入りの「きみ松」で家族で純和風のご馳走をゆっくりと楽しんだのは良い思い出となりました。 パンデミックの間は演奏もできず、水際対策で日本にも帰れず、自分が拠り所としていたものの多くが無期延期になりました。でも、だからこそ生まれたものもあったのです。パンデミックをきっかけに始まったある神主さんとの3年に渡る文通で、私は今まで全く無知だった神道の歴史や美的感覚や姿勢などについて考察するきっかけを沢山いただきました。そして今回3年ぶりに帰国が叶い、この神主さんのご案内やご紹介で新しい世界観の開拓をする事が出来ました。(Mさん、感謝です!) 群馬で温泉にも浸かりました。森美術館にも行きました。博報堂のUniversity of Creativity のキャンパスも訪問しました。USJLPのイベントも二回あり旧友と友情交歓しました。美味しいホルモン焼きを大勢の友達と食べて大変盛り上がったりもしました。浜松でカワイの工場を見学し、在米日本人として、そしてシゲル・カワイ・アーティストとしての誇りが倍増しました。在米日本人は帰国時に欠かせない人間ドックもやりました。 25弦琴奏者の佐藤康子さんと人形遣いの黒谷都さんが人間の営みを自然に戻す月舞台で共演するイベントにも参加させて頂きました。 そしてもう四半世紀以上応援し下さっているピアノ愛好家のKさんとYさんのサロンのこけら落としも弾かせて頂きました。 7月26日〜7月30日@シアトル:US-ジャパンリーダーシッププログラム 日本からロスに降り立って16時間後にはまた空港へ。でも洗濯が出来た。お家のベッドで一晩眠れた。やっぱり自宅は良い物です。 各界のリーダーの友情と絆によってより日米関係を人間的かつ揺るぎないものにする、というのがUS-ジャパンリーダーシッププログラムの主旨です。このプログラムのフェローとして、パンデミック以来初めての会合に参加するためのシアトルでの四泊五日でした。多様な専門分野のリーダーたちが毎年日本とアメリカからデリゲートとして選抜され、2年のプログラムを経てフェローとなります。 2000年に始まったこのプログラムのコミュニティーは現在約450人ほど。オリンピック選手、宇宙飛行士、起業家、メディアのパーソナリティー、政治家...フェローの中にはかなりの有名人も少なからずいます。が、そういう有名人も含めフェローの多くがこのコミュニティーに少なからず愛着を感じていて、米日財団が正式に開催する毎年の会合に欠かさず出席するフェローも少なくありません。更にフェローの有志の間で自主的に世界各地でイベントが企画・運営・開催されたり、ズームでほぼ毎月様々は主題で勉強会が開かれたりします。今回もコロナの感染者数が高まる中、100人ほどがシアトルに集まりました。 環境問題・経済格差・テクノロジー・食安全・文化...様々な主題でパネル協議が行われ、それに対しての質疑応答があります。が、その合間に水辺でビュッフェのご馳走を頂いたり、皆でシアトルの日系人の歴史の形跡を拝見しに行ったり、ロック博物館でライブのバンドに合わせてカラオケしたり...そして夜は皆でカラオケで大騒ぎしたり、お酒を飲んで話し込んだり、大学生の様にゲームをして大はしゃぎをしたりします。USJLPの会合のノイズレヴェルは一般的にかなり高い。参加者一人一人の熱血度合いを反映しているかのようです。その大音量に負けずと声を張り上げて世界情勢などについて議論などを戦わせたりするので、会の終焉にはどの参加者も大抵声がガラガラになっています。 私は、好機にもコミュニティーにも出会い・友情にも、本当に恵まれています。感謝の念に堪えません。 この一か月のハイライトの一部を動画にまとめてみました。

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演奏道中記7.18:テンポのプレゼン準備

音楽の醸し出す一体感は「人間みな兄弟」だ、「人間の共通項は個人とか文化の違いよりもずっと多くて偉大だ」、という事を思い出させてくれます。そして音楽を通じて共感力の気持ちよさ、楽しさを育むことで、協力と共存で繁栄する我々の社会性のスウィッチを「オン」になり、困難にも立ち向かえるのだと思います。

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演奏道中記6.17:ギリシャの忘備録

今回の学会での思いがけない反響を頂いて決めた事。私はこれからは、会場やピアノの状態にこだわらずに、そこにピアノと時間と聴衆があれば、音楽時空を提供します。そしてそういう機会を一つ一つ、未来に紡いでいきます。

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演奏道中記5.29:人生の意義に不可欠な挑戦

①目標。②役に立てている実感。③周りとの繋がり。これに加えて、過去や現状をアプリシエイトする(喜ぶ・楽しむ・面白がる・興味を持つ)ことも、MIL(ミーニング・オブ・ライフ=人生の有意義性)を実感するために必要

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