今年の演奏会は参加型!リクエストもOK!?
私の日本出発も10日後に迫ってまいりました。毎日楽しみに準備しています。 今年の演奏会テーマは「恋するピアノ」。主にシューベルトの作品を中心にしています。 「歌曲の王様」と言うあだ名を持つシューベルトの「アヴェ・マリア」「糸紬」など、特に有名な歌曲を中心に、前半ではのピアノ独奏用にリストが編曲した歌曲をご披露します。例えクイズ形式で、二つの「愛」をテーマにした曲を演奏して、一つは人類愛、一つは男女間の愛を歌っていますが、さてどっちがどっちでしょう!?とやってみたり。お客様参加型で楽しいクラシック体験を提供できれば、と今からワクワク計画を練っています。 前半で強調したいのは、メロディーとは何か、と言うことです。メロディーと言うのは人間の感情や意思の伝達のための声の抑揚を体系化したものだ、と言うのが私の考えです。感情が高まれば声のピッチも高くなり、安定すれば低くなる。それを、この歌曲メドレーで実感していただければ、と思います。 後半ではシューベルトの死去数か月前の傑作、ピアノソナタ21番変ロ長調、D.960。全4楽章を弾きとおすと40分以上かかる大曲です。 これが、大まかな私の演目の流れです。 でもクラシックの演奏会様式に色々疑問を持っている私は、今年の帰国ツアーの際に試してみたいことがあります。それは、お客様からのリクエストを受け付けてみると言うことです。 お客様により積極的な姿勢で演奏会に参加していただく、体験型音楽会を押したい、と言うこともあります。 それから最近演奏会型食体験、と言うのがアメリカで話題になっているのを受けて、逆にレストラン型演奏会と言うのが可能か、実験してみたい、と言うのもあります。 演奏会型食体験と言うのはこうです。レストラン側は数週間前から、カレンダーでその日に提供されるメニューのコースを発表しておく。お客さんは予約の際に、その料金はもう払っている。そして、時間は限定。例えば6時に食事開始なら、お客様は演奏会のために集まるように6時の開始前にはすでに全員着席している。そして、コースはすべてのお客様に同時進行で配膳され、みんなが同じメニューを共体験する。それぞれのコースはメインシェフによってその材料、心、季節性などが説明されながら配られる。 この形式だとレストラン側は、材料や料理に無駄が排除でき経費削減できます。さらに、同じ料理を同じタイミング食べることでお客様側に連帯感が生まれる。 この発想を聞いて、私がじゃあ逆に演奏会をもっと自由な注文型にできないか、とおもって考えたのはこういう形です。まず、その演奏会で演奏可能な演目をあらかじめお客様にお知らせしておく。お客様に「この曲が生で聞きたい」と言うご希望を持ってご入場いらしていただければ最高です。そして会場で多数決などで、演奏する曲と、その順番などを進行型で決めていく、と言う方法です。 下にその演目メニューを書き出します。私の演奏会にご参加ご予定の方々に多く読んでいただいて「これを平田真希子の生演奏で聞きたいな」と思って楽しみにご来場いただければとてもうれしいです。 大まかな流れ 前半「歌は感情伝達の声の抑揚の集大成」 どっちがどっち?「人類愛」vs。「男女愛」 リスト作曲「愛の夢(Libestraum)」(1850) 5分 シューマン作曲リスト編曲「献呈(Widmung)」(1840)4分 「歌曲の王様」シューベルトの有名歌曲 シューベルト作曲リスト編曲「アヴェ・マリア」(1825-1838/1876)6分 シューベルト作曲リスト編曲「糸を紡ぐグレートヒェン」(1814-1838/1876)5分 シューベルト作曲リスト編曲「魔王」(1815-1838/1876)4分 ここでリクエストや質問を受け付けます! 後半「大曲の中のメロディー展開」 シューベルト作曲ピアノソナタ21番変ロ長調、D.960 (1828)43分 第一楽章「モルト・モデラート」20分 第二楽章「アンダンテ・ソステヌート」11分 第三楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ・コン・デリカテッツォートリオ」4分 第四楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポープレスト」8分 アンコールにもリクエストや質問を受け付けます! お客様のリクエストに応じられる曲:テーマとの関連性 メロディーは世界共通語!? 「『サクラ』に恋するブラームス ブラームス作曲「狂詩曲作品79-1」(1879)9分 ブラームス作曲「間奏曲作品116-2」(1892) 4分 「恋するベートーヴェン」 ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」(1810) 3分 「苦しむ反逆児モーツァルト」 モーツァルト作曲「幻想曲」二短調K.397/385g(1782) 6分 […]
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