5月5日(金): スタンフォード大学主催の効果的な教授法の学会に出席。「Sound Communication: How Musicality can Enhance your Teaching (音楽性で教授力アップ!)」というワークショップを行った他、スタンフォードで行われている様々な分野での問題提示や試みや成功例のお話しを学生・教授・学長/総長・スタッフのプレゼンで学びました。
5月6日(土):リトル東京図書支部で「日本初の西洋音楽家:幸田延」と題した音楽と文学のプレゼンを行いました。
5月10日(水) Music at Noon演奏会シリーズで30分の独奏会を行います。
この盛沢山マラソンは5月4日(木)に始まりました。LAからスタンフォードの在るPalo Altoまでは600キロ弱あります。東京から東北まで位。そして新幹線がない。車でも飛行機でもドアツードアで6時間かかります。朝8時から5時までの学会に出席するためにはどうしても一泊する事になります。今回は前日木曜日の朝7時半に自宅を出発し、飛行場に向かいます。飛行時間は1時間弱。でも警備を通り抜け、搭乗口で待機し、飛行機に乗り込み、離陸ー飛行ー着陸と、飛行機は飛行機で時間がかかります。13時半に大学構内についてSPICE関係の同僚と会ったり友人とご飯をしたりした後ホテルに泊まり。
学びも出会いも刺激も盛沢山の学会に出席できた光栄。義務教育の教員には科目の他に「教え方」の学習も義務付けられ、また正規教員となってもチェックが入るのに対し、高等教育ではその分野の専門知識と実績さえあれば、教え方について何も学んだことが無い人を教員にしてしまう。そして教えが上手か下手かのチェックも中々入らず、教授の評価はその研究に対する物が主になる。そんな中「高等教育での教えのクオリティー・コントロールを!」という使命感を持った熱血教員たちが沢山発表したこの学会。熱い想いが蔓延。そしてワークショップが予想を超えた反響だったのも嬉しい高揚感。
閉会後ワークショップの為にお借りしたキーボードをお返ししたりしてから空港に向かい、結局帰宅は午前様。起きて待ってくれていた野の君に話したい事が沢山あります。でもしっかり寝なくては。
翌日土曜日は朝からパワポ作成。移動日は大切な読書日。そして幸田延・露伴の兄妹の文献を読めば読むほど明治維新後の日本の西洋と伝統的日本のせめぎ合いが浮き彫りになって来て、パワポにまとめ切らない。出発15分前までノートパソコンの不調も相まって必死でパワポ作成。結構アドレナリン!
個人的には非常に面白い研究トピックだったけれど、知名度の低い幸田延を会のタイトルに持ってきたのは失敗だったのかも。「明治維新の文学と西洋音楽」とでもすれば良かった。そしてアメリカ人にとっては日本は戦後史のみ。明治維新とかKurofuneとか言っても、あんまりピンと来なかったのかも。私の友人が無理やり引っ張って来てくれた13歳の息子とその友人が席中で退屈に身悶えしているのが手に取るようにありありと分かった。野の君は音楽・演奏になる度に仏様の様な笑顔を浮かべて静かに寝ていた。何しろお客さんが少ないので、一人一人の反応がよく分かってしまう。
15時半に会が終わってそのまま野の君の同僚のパーティーに直行。盛沢山!
楽しく社交をした翌日の今日。まだまだ気を緩めてはいけない。水曜日には短くてもソロの本番。そして木・金・土と練習をする時間が全く無かった。さあ、練習練習。