みなとみらいの録音

明日はみなとみらい以来初めての演奏。
…と言う事で今日はみなとみらいの演奏を聴く、自己反省会をしました。
全体的には3つ。
1.演奏中は主観的に致命的に思えるミスタッチが実は一瞬のかすり傷。
2.内声部に集中しすぎると、主旋律が影が薄くなる。
3.拍に固執すると、『歌』がおろそかになることがある。
要するに全てはバランス。
視点も、声部の弾き分けも、拍vs歌も。
1.についてですが、このような話しを聞いた事があります。
スポーツ選手のスカウト・マンと言うのは、
その選手がいかにミスをしないかではなく、
ミスからの立ち直りがいかに早いか、を見るそうです。
人間、誰でもミスはする。
そのミスから来る心理的動揺と言うのから
どれだけ素早く立ち直っていつもの自分のペースに戻れるか、
それがその選手の本当の価値だ、と言うのです。
私はこの話しを聞いて感銘を受けてから10年近く、
この事を心がけて頑張って来て、随分良くなった。
でもまだ上達の余地が多いにある。
例えば、普通の人なら気が付きもしないような小さなミスに一々細かく動揺している。
さらに、ミスの可能性がある難所で、ミスの可能性に動揺していることがある。
まだまだ、まだまだ。
2.はこれはみなとみらいのピアノにも少し問題があったかも知れませんが、
全体的にソプラノの音域に当たる部分、
人が一番一緒に声を合わせて歌いたくなるメロディーがもう少しはっきりしていたら
もっと共感を呼び起こす演奏になっていたと思う。
3.はメトロノーム練習のし過ぎ。
メトロノーム練習はプレッシャーがかかる中での演奏に安定感をもたらしますが、
安定感と言うのは裏を返せば、つまらない、と言う事にも成りえる。
その瞬間の音の響きや観客の吐息、会場の雰囲気に臨場した反応を
もっと細やかにするためには、安定したテンポ感よりも大切な物がある。
次にこれから明日、さらに5日と8日の演奏に向けて
細かい練習を要する曲の順位は。
1.ベルグ(入り組んだ内声部をきちんと整理して歌えるところまで練習)
2.リスト(ペース配分。最後のパッセージが自動的に弾けるまで技術練習)
3.ジョップリン(のり、ゆっくりメトロノームをかける練習)
4.ラフマニノフ (旋律の歌い回し)
5.ベートーヴェン(特に1楽章の第二旋律の手の交差を集中的に)
頑張るぞ!

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