- 米国のCovid-19犠牲者が10万人を超える。
- ベトナム戦争のアメリカ側戦没者の約2倍の数字。
- フランス:StopCovidアプリ(感染者の接近者と人数を計測)の適応を議会で圧倒数で支持。
- ラスヴェガス:6月4日から徐々にカシノの営業再開を発表
- ディズニー:フロリダのディズニーワールドを7月に再開の発表
上の写真は今朝、朝一の静かな時間に撮ったサボテンの花です。それぞれの花が私の顔ほどの大きさがあります。
去年。ギリシャに出発の早朝、この花が余りに見事で野の君と一緒に写真を撮りました。
「一緒にヨーロッパに行って大きいことしよう!ヨーロッパは芸術復興支援金がふんだんにあるよ。このままアメリカに居てもだめだよ!」
学部時代の学友が一年ぶりに電話してきたと思ったら、「韓国に一年くらい帰る。」との報告。「このままNYに居て高い家賃払い続けても意味が無い。演奏会は無いし、韓国の方が安全だし、韓国には家族がいるし。」
まあ、ごもっとも。
「その後はヨーロッパに行くの。絶対ヨーロッパの方が芸術復興支援を優先すると思うし、お客さんも集めやすいと思うの。マキコだってヨーロッパに行くべきだよ。もっともっといろいろするべきだよ。」
ヨーロッパに行くのならどこに行くのか、何をするのか、二人で夢の計画を話し合いながら盛り上がってわくわくしてしまいました。
今日は20年前の自分の録画をYouTubeにあげました。
人生も音楽も暗中模索だったあの頃...でも、表現したい、上達したい、もがいている状態を打破して前進したい...そういう我武者羅な熱情だけは有り余っていました。動きに無駄が多い。わざわざ不必要に難しく弾いている。でもそれでも何とかしてしまうエネルギーが若さだったのでしょうか。
1905年に作曲された「道化の朝の歌」はラヴェルの最も有名な作品の一つです。組曲「鏡」の三曲目に当たるこの曲は、オープニングのギターを真似た連続和音からスペインの雰囲気が特徴的です。ここにマドリッドで育ったバスク人だったラヴェルの母の影響があったことは想像にかたくありません。
この曲で有名な超速連打音はどんなに調整されたピアノでも完璧に弾くのが難しい。そして3度のグリッサンド(このヴィデオでは4:47, 4:50, 4:53)は、ピアニスト泣かせ。下手をすると血が出ることもあります!
負けず嫌いのわたしが一番最初にこの曲に挑んだのは16の時。1998年12月のカーネギーホールデビューの際、演目に組曲「鏡」全曲を載せたのも、よい思い出です。
このヴィデオ収録は2001年。スイスのバーゼルの音楽学校に送るための受験テープでした。この時もヨーロッパに行って、もがいている状態を打破しようと思っていたのです。合格通知は来たのですが、色々な葛藤と涙の末、結局アメリカに残る事にしました。あの時ヨーロッパに移住していたら...なんて今言うつもりは毛頭ありません。あの苦しかった時期から今までに出会った全ての縁と出来事に感謝しています。でも、一生に一度くらいはヨーロッパに住んでみたい、という気持ちもあります。歴史ある空気の中で日本人の自分がピアニストであること、クラシック音楽を専門にしている意義をもう一回見直してみたい。そして沢山演奏して、色々な人々と触れ合いたい。
次にヨーロッパに行けるのはいつなのでしょうか?それまでヨーロッパの夢を見てワクワクしながら、練習とオンライン配信を続けます。
お疲れ様です。
新天地は未知数ですから誰しも憧れます。
行けば何とかなります。
生活はできても芸術家として演奏活動ができるかそれが大問題です。
小川久男
仰る通りです。
感染の恐怖が消えない限り演奏活動はどこにいても難しいですね。
真希子