楽器奏者特有の怪我というのがあります。腱鞘炎が有名ですが、他にもディストニア、手根管症候群、リュウマチなど種類も沢山あって、痛みを伴ったり、体の自由が減少したり、最悪の場合は弾けなくなります。我々の周りにはいつもそういう怪我の為に治療中だったり、演奏のキャリアを断念した知り合いが直接や間接的にいて、可能性としていつも気にしています。
最近、私は色々悩みが多いのです。調べれば調べるほど明らかになるNPO業界の陰と落とし穴。オミクロンが落ち着いて急に舞い込み始めた演奏のお話しは、全部受ければ譜読みが追い付かないほど!でも、はっきり言って、譜読み・リハーサル・本番の為の旅行などなどの拘束時間を単純計算すると、最低賃金にさえ到底追いつかない。最近、42歳の同僚ピアニストが「過労死」とも言えるような心臓発作で亡くなった。演奏をするための音楽人生。でも演奏自体が収入にならないので、朝から晩まで教える羽目になったり。その中で爪に火をともす想いで練習時間を捻出し、なんとか音楽人生の綱渡りを毎月生き延びている人もいる。「音楽の治癒効果」を謳い始めた最初の動機の一つには、音楽家の生活向上を、せめて生活の心配をしなくて良いほどのまともな報酬を得られる世の中の尊重をゲットしたい、ということもあったのです。
そんな中、火曜日に練習中、左手に「ピリピリ」っと走る感覚があり、その後左手の3・4・5の指が痺れたような感触がありました。
(やばい!!!)
ストレッチ。さする。いつもの倍~3倍のヨが。補水。血流をよくするために軽く運動する。入浴。湿布をする。出来るだけ睡眠。
考えつく限りの処置を取りました。幸い私は今まで怪我を患った事はありません。でも、だから余計怖い。これからリハーサルの嵐が始まるのに。本番がバンバン入ってるのに。なぜこのタイミング?
野の君がマッサージしてくれます。優しい。早寝をして、更に朝は眠れるまで寝て...としていると、妙なことにいつまでも気持ちよく眠れる。そして、ピリピリ感や痺れがなくなった代わりに、体中が痛い。(ヨガのし過ぎ?ただの筋肉痛?)いやいや、そう言えば最近野の君も私もくしゃみが多い...
こ、これはコロナか...!!!??
そんなこんなの数日を経て、気がつけばすっかり元通り。今日は朝数時間練習して、午後は3時間リハーサルして、全然元気に楽しくこなせました。今から思うと、ただ単に「弾きたくない病」だったのかな?練習しながら時給とか計算してたから..
.( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
お疲れ様です。
アカデミック環境の激変と
アメリカの母の死による喪失感。
日薬しかありません。
やがて、力が湧き上がります。
小川久男
追伸
パソコンクラッシュ。暫く不具合が
あります。