だんだん、生活が自分のものになってくる。
引っ越し、完了!
荷物を全て片づけて、小さな自分なりのこだわりをあちこちにしてみました。
いつも素敵なプレゼントをしてくれる、幼馴染のみっちゃんのママから頂いた
書道の大書の練習書きの大きな紙をクロゼットのドアに貼ってみたり、
私のNYの大好きなお友達の画伯が、まだ絵を勉強中に描いた絵を
LAに引っ越し記念にと郵送してくださったのを、玄関にかけたり、
そうやってこの小さなスペースをマイホームにしてみました。
仮住まいですが、でも幸せに、生産的に、活動的に、創造力豊かに生活するために
住環境にも心を籠めようと思ったのです。
優先順位の問題ですよね。
小さいころ繰り返し読んだ本の中でも特に好きだったミヒャエル・エンデのモモ。
その中の登場人物の一人、道路掃除夫のベッポのこんな言葉を思い出します。
「なあ、モモ、とっても長い道路を受け持つことがよくあるんだ。おっそろしく長くて。これじゃとてもやりきれない、こう、思ってしまう。」
彼はしばらく口をつぐんで、じっとまえのほうを見ていますが、やがてまたつづけます。
「そこでせかせかと働きだす。どんどんスピードをあげてゆく。ときどき目をあげて見るんだが、いつ見てものこりの道路はちっともへってない。だからもっとすごいいきおいで働きまくる。心配でたまらないんだ。そしてしまいには息が切れて、動けなくなってしまう。こういうやりかたは、いかんのだ。」
ここで彼はしばらく考えこみます。それからやおらさきにつづけます。
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひとはきのことだけを考えるんだ、いつもただつぎのことだけをな。」
またひとやすみして、考えこみ、それから、
「するとたのしくなってくる。これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ。」
そしてまた長い休みをとってから、
「ひょっと気がついたときには、一歩一歩すすんできた道路がぜんぶ終わっとる。どうやってやりとげたかは、じぶんでもわからん。」
彼はひとりうなずいて、こうむすびます。
「これがだいじなんだ。」
~「モモ」第一部第4章“無口なおじいさんとおしゃべりな若もの”より~
今朝は朝一から練習!
久しぶりに朝は丸々練習できます!
楽しみ。頑張るぞ。