洒脱日記186:ドキュメンタリー評:「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影(The Social Dilemma)」

ネットフリックスで公開になったドキュメンタリーが今話題になっています。「見なければいけない」と強迫観念になるまで、色々な友達のポストでの「この映画みるべし!」勧告。今週末に鑑賞した今、私もブログでシェアしようと突き動かされています。まだ日本語の公開はされていないようです。

フェースブック、ツウィッター、グーグル、ユーチューブ、ピントレスト...これらの会社の重役としてかつて働いた人達。彼らが「我々は重大な間違えを犯した。ソーシャルメディアは社会を脅かしている」と、会社を辞め、このドキュメンタリーのインタビューに答えています。

「If you are not paying for the product, YOU are the product. (無料の商品は使用者を商品にしている)」

ソーシャルメディアは使用が無料です。彼らは使用者のデータを利用して儲けることもします。が、それよりもお金になるのは二つ。一つは使用者の時間。使用者がソーシャルメディアに費やす時間が長ければ長いほど広告料を取れます。次に使用者の行動パターンを変える事。例えば消費パターンを変えたら?更には政治思考を変えたら?ソーシャルメディアのアルゴリズムは心理作戦を使っています。我々は自由意志を持ってソーシャルメディアで色々選択をしているつもりで、実は簡単にAIに操られているのです。

「There are only two industries that call their customers “users”: illegal drugs and software.(顧客を「ユーザー」と呼ぶ産業は二つだけ:麻薬とソフトウェア。」

ソーシャルメディアは中毒性を持つようにデザインされています。そしてユーザーのデータを逆利用し、ユーザーがより長い時間をソーシャルメディアに費やすように、ユーザーの興味をそそるコンテンツを次から次へと流します。その結果、これらのソーシャルメディアのデザイナーにも予期できなかったことが起きてしまいました。

1.フェイクニュースが実際のニュースよりも6倍の速度で流れてしまう

AIには真実と偽りの違いが区別できません。AIに分かるのはクリックだけです。そしてクリックの回数が多い方をより沢山のユーザーに流している結果こういう結果になってしまったのです。

2.ユーザーの意見に沿ったニュースしか読めなくなる。

この結果例えば現在のアメリカの政治の様に、極端な世界観の相違が生じてしまいます。ミャンマーでのロヒンギャの虐殺はフェースブックで煽られた、と番組中での証言があります。また、Facebookのかつての重役が「一番心配していることは何ですか」という質問に対し「一番直接的な未来に関して言えば、内争の勃発」と答えています。今の選挙戦や「マスク論争」などを観ていると、私も怖くなってきます。

Facebookの「いいね!」ボタンを開発した人は「私はこれは良い物だと思っていました。皆の人類愛を増殖するような...しかし「いいね!」が付かない事に悲嘆した10代の子たちが鬱症状を併発し、自殺してしまったりする。こんな事は予測もしていなかった。」と言っています。

日本語の字幕が付いていませんが、こちらが予告編です。

一番の問題は、これらの会社はお金儲けが最大目的なので、お金が儲かり続けている以上、儲けを減らすような改正をするインセンティブが無いことです。だから、この番組のインタビューに出演しているかつての重役たちは、政府が介入するべきだ、としています。

今日嬉しかったこと。

今日は野の君の誕生日でした。何を隠そう、我々の今朝の朝食はこれです!

  • コストコの子羊のすね肉を低音加熱で柔らかく焼いたもの。ザクロのソースと一緒に(コストコの冷凍食品)
  • スピナッチ・タグリアテーレと黒コショウウォッカソース。人参と玉ねぎとマッシュルームとニンニクと一緒に。

海賊のようにもりもり食べました!美味しかった~!!

そしてこれが土曜日に行った前祝いです。

店内での飲食はまだ無理ですが、お店の外にテーブルを出して営業をしている飲食店が多くなりました。土曜日は暑くもなく、最高のそよ風の中で、二人で久しぶりに外食を楽しみました。ずっと気になっていたお洒落なお店で二人で沢山おしゃべりをしながらお腹いっぱい食べました。お祝い出来ることは多いにお祝いするべき、そして良い思い出を沢山つくるべき、というのが我々の信条です。

2 thoughts on “洒脱日記186:ドキュメンタリー評:「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影(The Social Dilemma)」”

  1. お疲れ様です。

    思い出和若い時分にたくさん作ること。
    と、若い時分は、好きだった宝塚を見に行きました。
    映画、演劇、演奏会としょっちゅう出かけていました。
    今は遠い思い出が燦燦と煌めいています。

    小川久男

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