幸せについて

ポジティブ・サイコロジー、と言うのが最近新聞やテレビで話題になっている。
自分の過去や現在の問題に注目するのではなく、どうやって幸せになるかと言うことを研究する心理学だ。
色々な学者が色々な統計を発表して、そのたびに結構面白い。
例えば、周りの人間の幸せ度、と言うのは本人の幸せ度に大きく関係するらしい。友達の幸せ度は15%、友達の友達(例え、直接知らない人間であっても)は10%、人生の伴侶に置いては45%、とか。これをパーセンテージで示すというのもまた面白い。ここではちょっと面倒なので説明しないが、かなりきちんと論理立てて計算してある。
それから、どう言う状況の人が自分を幸せだと考えるか、という統計もある。これらの統計は全てアメリカの統計なので、日本では少し違うかも知れないが、例えば、既婚の人の方が独身の人よりも一般的に自分を幸せだと考える確率が大きい。意外なのは、育児中の人、と言うのは子供が居ない人よりも幸せ度が低い、と言うことだ。お金は幸せ度の要素になりえるが、それは金持ちが幸せ、そうじゃない人が不幸せという単純なものではなく、それぞれの人間が人生の中で一番貧乏だった時に比べて今どれだけ多く持っているか、と言う比率らしい。
それで、じゃあ今現在与えられた状況の中では、どうやって幸せになったら良いのか、と言えば、自分の思考回路は自分でコントロールできるもの、と言う事実をまずしっかり肝に銘じて、出来るだけ楽しい考え方、視点を選ぶ。その為の訓練としては、寝る前に三つ、今日在った嬉しいことを書いてみて、その嬉しいことがどうして嬉しかったのか、と言う理由をそれぞれ三つずつ書き出してみる。と言うのが一番実際的そうだ。「笑う門には福が来る」と言うが、英語でも「happy go lucky (幸せで入れば、好運がやってくる)」と言うのが似ているなあ、と思う。
それから瞑想、と言うのが凄く効果があるらしい。仏教のお坊さんの脳波や、脳のスキャン図などを見てみると、瞑想のエキスパートの瞑想をしている時の脳の状態、と言うのは実は普通に起きて活動をしている脳よりもずっと活発になっているらしい。普通瞑想している時は半分睡眠状態なのか、と思っていたが、その反対らしい。そして、楽しい考えをプロセスする脳の部分が一番活発になっているそうだ。

2 thoughts on “幸せについて”

  1. 幸せって信じる心になにやらつながってますね。
    望むことが無ければやってこない、
    けれども望みすぎると離れてゆく、
    それが仏教でいうと中道みたいなことなのかな、とも思います。そしてアメリカ流のプラグマテックな幸福論も、なるほどと思わせてくれますね。

  2. >abbrosさん
    全くおっしゃる通りです。「アメリカ流のプラグマチックな幸福論」と言う所で笑ってしまいました。
    もうひとつ面白い統計があって、それは宗教を信仰している人の方が、宗教に関係ない生活を送っている人たちよりも自分たちを「幸せだ」と考える確率が大きい、と言う統計です。
    「苦労は芸術の肥やし」と言う考え方はもう古いようです。幸せで健康的な人の方が自由な発想と、生産的な生活で、よりよい作品を生み出す、と言うことで、物書きも音楽家もこのごろマラソンや健康食など、随分健康的です。私も幸せになりたい、と思うようになりました。
    マキコ

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