自分で言うのもなんですが、私はかなりタフだと、自分で思っている。 大抵の事に動じない。 もう少しか弱かった方が可愛げがあるのかな、とたまに思うほどである。 脳天気なほどポジティブで、逆境になればなるほど張り切って行動的になったりする。 そんな私だが、眠れない夜は苦手である。 らしくもなく、ネガティブ思考に走ったりして、そんな自分に驚いて、あたふたしてしまう。 眠れない理由がはっきりしていても。 例えば昨晩は、明らかに時差ぼけ。 疲れているのに眠れない。 眠れないこと自体を心配しているうちに、他の事も心配になってくる。 こうやって書き出すと滑稽だが、楽しいものではない。 そういう時には、楽しいこと、自分が好きな事を考えよう! …と、やっと正午を過ぎて元気を取り戻し始めている。 これを聴きながら、私のFavorite thingsのリストをお読みください。 <iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/0IagRZBvLtw" frameborder="0" allowfullscreen></iframe> 1.我が愛しの妹。 …生まれたときから大好きだった。誕生日が3年違いの同じ日で、そのせいか双子のように以心伝心できる、と二人で信じて育った。放課後、それぞれのお友達のお家にお呼ばれして、出されたお菓子は必ず半分持って帰って、お家に帰って交換した。家族みんなを和ませてくれる天使のような妹です。 2.家族で食べる朝食 私が子供のころ病気勝ちだったこともあり、我が家の食生活は非常に健康(ありがとう、お母さん)!毎朝、ホームメードのヨーグルトに黒ゴマ黄粉とバナナとブルーベリーとプルーンを入れて、その日の果物と一緒に食べます。毎日同じ朝食だから、準備もルーティーン化されていて、役割分担して手早く準備し、みんなでニュースを見ながら食べます。なんでも無い事だけど、平和を感じます。そして、どんなに熟していてもバナナをきれいに輪切りにして、きれいにヨーグルトの上に並べていく父の職人技も大好きです。 3.熱中する練習。 本当に没頭してできる練習と言うのは、非常な充実感と意欲に満ち溢れ、すごいものである。練習しながら、音楽だけでなく、身体の動かし方、重力や物理、音響、音楽の歴史、音楽の理論、歴史一般、言語と音楽の関係など、自分の拙い知識を総動員して色々な事を超スピードで考えている。そして、音楽に触発されたイメージが続々湧いてきたり、ストーリを思いついたり、突然突拍子もない哲学的な観念を思いついたりする。そういうものがあふれ出てくると、興奮を閉じ込めていられなくなってつい「ウォー」とか「ワ―」とか雄たけびのようなものを上げてしまったり、おいおい泣いてしまったりする。最高である。(が、雄たけびは気を付けないと。真夜中の練習室で雄たけびをあげて、警備員がびっくりして駆けつけてきたことがある。) 4.はっきりとした目的意識 明確な目標がある時、それに向かってイノシシのようにまっしぐらに突進するのは大好きである。例えば急に演奏会のオファーが来た!あと数日までしかないけれど新曲を弾かなければいけない!ぐおーっと練習する。 …今回のストーカーの件で私が怖がったりしなく、みんなをびっくりさせるくらい行動的でいられたのは、彼が他の人の財産を充てにして生きる寄生虫のような確信犯で、過去に色々弱い者いじめの前科があり、どうしても正当化できない悪者だったから、「正義は勝つ!」とグオーっと突進できたのである。警察の人手が足りないとか、法律が完璧でないとか、お役所仕事、とか色々な理由で、逮捕状がでるまでに物凄い時間が経過し、逮捕状が出た今でも、彼がまだ自由の身と言う、本当に不本意な状態で、それも眠れない理由の一つ。でも、私はどう考えても正しい。悪い物を悪いと言うのは、社会人の義務だ!私はまた突進するぞ!グオー。 5.成功した演奏会の思い出。 今回の千葉の演奏会で、自分の流した涙の後が点々と付いたシャツを見せに来てくれた女性。 末期がんの方が家族と一緒に私の演奏会に来てくださった。その方が逝ってしまわれたあと何年も、私の演奏会に遺族の方が毎年いらしてくださっている。 協奏曲の演奏で、言葉の通じないオケの団員と、リハーサルがあまりできなかった急遽ピンチヒッターの指揮者との共演が、みんなの緊張感からびっくりするほど良い物に仕上がった。すごい一体感でそのまま寝てしまうのには忍びず、みんなで歩いて近くの海まで行って大騒ぎをした。 6.次のプロジェクトに対してワクワクする気持ち。 子供のころから、書きたい作文とか物語の一文を思いついたり、曲に対する構想が沸き上がってきたりすると、居ても立っても居られない、そわそわした気持ちになった。今もそう。今楽しみなのは、11月の演奏会。テキサス出身かテキサス在住の存命の作曲家を5人集めて、彼らのピアノ・ソロ曲特集。楽しい曲も、挑戦しがいのある曲も、みんな楽しみ! 7.書く、と言うこと。 ブログとかを書くのも好きなのですが、私の書くと言う行為のルーツはやっぱり鉛筆と紙。昔、就職面接で同じ質問をされた妹が「お姉ちゃんは、生き延びるための必需品はすべてそろっている無人島に一年流されるとしたら、3つ何を持っていく?」と聞かれて『紙と鉛筆と消しゴム』と即答した。音楽関係の物が一つもないのに、自分でも後からびっくりしたが、その時は「書きたい」と言うことしか思っていなかった。それから学術論文をリサーチして書くのも、好き。没頭すると、それこそ「ウォー」と叫びたくなるくらい、楽しくなります。さすがに図書館では叫びませんが。 8.私の素晴らしいお友達たち 私は何度も言うように没頭型なので、一度没頭してしまうと周りが見えなくなってしまう。本に熱中して、駅を何個も乗り過ごしてしまったり、時間を忘れて練習にふけってしまったりもするけれど、周りに居る人々を顧みることを忘れてしまうこともある。小学生のころ、級友に本を隠された。一度本を読み始めると熱中して、授業中でも5分休みでもずっと読みふける。「一緒に遊べなくてつまらない」と言う理由で本を隠されたのである。大人になってからは意識して感謝を表明したり、もう少し大人げある、責任ある行動を取るようにしているが、やはり生来の性格はそういう風なのである。だから自分がどうしてこんなにも素晴らしい友情に恵まれているのか、本当に時々不思議になる。そして本当に感謝している。何十年と言う友人を始め、沢山の友達と、本当に心から語り合える良い関係を持たせてもらっている。私が色々な意味で尊敬できる素晴らしい人々だ。音楽家の方も、そうでない方も、私の常識からは少し外れた人生を面白く見守って、理解して、応援してくれている。そして私が間違っているときはびしっと言ってくれる。いつも、私は同じだけの友情を返せているだろうか、と考えて不安になるが、みんな大好きで、本当に大事である。 9.ランドムな見知らぬ人のやさしさの思い出。 大学一年生になったばかりで、マンハッタンでの一人生活が不安だらけだったころ、暗くなりかかったブロードウェーを歩いていたら、物乞いのホームレスに「Cheer up, it’s Friday!」と声をかけられた。 ある日、なぜそんなに悲しかったのか、泣きたい気持ちでNYの地下鉄に乗り込んだら、私の真向かいに座った男性が仕切りに「笑ってごらん」と言うように笑いかけてきた。一生懸命笑って見せようとしたら、涙がこぼれてしまった。私も恥ずかしかったし、彼もあわてていたのだと思う。次の駅で降りる際、うつむいて泣いている私の肩を「トン、トン、トン!」と物凄く勢いよく、タップして降りて行った。下車までの数分、どうやってコミュニケートして元気づけてくれようかと一生懸命考えてくれていたのに違い無い、と思ったら、ほろりとした。 まだまだありますが、段々元気になってきたし、出かける時間も迫ってきました。 外は快晴!今日も楽しみが一杯待っているぞ! エイ、エイ、オ~!!