Groupmuse主催で、演奏のライブ配信を行います。アメリカ西海岸時間の7月26日(日)の16時、東海岸では19時、日本時間では7月27日(月)の8時から約1時間半のイベントです。ピアノ曲の中でも最も幅広く愛されている曲の数々をお届けしながら、演奏の間に音楽の癒し効果を活用するためにはどのように音楽と関われば良いのか、少しずつご紹介します。今日は、グループミューズの興味深いビジネスモデルやその理想とするところ、そして私のプログラムなどについて書きます。
Groupmuseって何?
2013年に創立されたGroupmuseはクラシック音楽をもっと気楽な環境で聴きたい!という創立者の願いから始まりました。自分の家に音楽家を招待して、ホームコンサートを開きたい音楽愛好家たち。そして聴衆との交流を大切にしたホームコンサートでの演奏を望む演奏家たち。この二つのニーズを繋げるのがGroupmuseです。そして、主催側でも演奏者でもないお客さんは、オンラインで好きな演奏会を予約の際にまず$3を払います。この金額はGroupmuseの運営資金となります。当日は、演奏の前と途中と最後に、バスケットが回ってきます。ここで聴衆は演奏者に小切手や現金で謝礼をします。10ドル以上が奨励されていますが、任意です。私が聴衆として出席したGroupmuseの演奏会は、ホストがワインや簡単な前菜などを用意してくれていて、音楽だけでなく社交も楽しめる、本当に楽しい夜でした。ボストン、NY、LAなどアメリカの限られた都市でしか運営されていなかったGroupmuseですが、今回のCovid-19パンデミックを受け、全てがヴァ―チュアルに!これは好機でもあります。
GroupmuseはCovid-19で演奏会がキャンセルになった瞬間から色々とライブ配信演奏会の試行錯誤を始めました。今回ご一緒させて頂くことになり、その微に入り細に入る工夫と誠意に舌を巻いています。ヴァ―チュアルでも何とか、人と人とのつながりを音楽と同じくらい大切にした体験を提供しよう、という意気込みが感じられます。
Groupmuseの演奏会は3つのパートから成っています。
- 演奏前のちょっとした説明会。(Zoomで行われます。約15分)
- GroupmuseのスタッフMC(フィリップ)と私を個人的に知っているホスト(トビー)が、いらして下さった方々をZoomにご招待します。(早く着いた方にはZoomの待合室がご用意されています)
- フィリップとトビーがまず「ようこそ」のご挨拶。Zoomの使い方(発言時以外はミュートにしておく。発言する時はミュートを解除、どのようにチャットボックスを使うか、など)
- ご来場の皆さまにそれぞれお名前と、今居る場所などの簡単な自己紹介の時間が在ります。
- MCのフィリップがGroupmuseの理想などのお話しをし、その後演奏者に対する謝礼の集金が在ります。
- この時に演奏会のリンクはどこで見つけるかや、ミュート中拍手のやり方の説明・練習もあります。
- 演奏(25分ー休憩ー25分:YouTubeを通じたライブ配信になります。)
- 前半:ショパン「エオリアン・ハープ」、ドビュッシー「アラベスク」「月の光」、ベートーヴェン「月光」
- 後半:ショパン「夜想曲」作品9-2、スクリャービン「左手のための夜想曲」、バッハ「ゴルトベルグ変奏曲」より抜粋。
- MCのフィリップは演奏中ずっとご質問やコメントをZoomで受け付けています。
- 演奏後の奏者への質問コーナー(Zoomにて約20分)
- 質問は、アンミュートして発言していただくか、チャットボックスにご記入頂きます。
明日の演目「Dr.ピアニストの癒しの音楽」について
色々なチャレンジに直面している今だからこそ、音楽で一時の憩いがより重要になります。今回はピアノレパートリーの中でも特に多くの方々に幅広く愛されている、馴染み深いものを揃えました。そして弾き進めながら、音楽の癒し効果を最大に活用する事ができるのか少しずつご説明します。音楽はBGMとして流して受け身に聴いているよりも、積極的に集中する方がその効果を発揮する事が分かっています。音楽はストレスや苦痛を軽減し、「ラブホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を活性化し私たちに共感力や人間性を高めてくれます。一緒に音楽をツールとして見直して、より幸せ・健康・社交的になりましょう!
- ショパン:エチュード作品25-1「エオリアン・ハープ」(一緒に呼吸)
- ドビュッシー:アラベスク一番(音型のパターン認識)
- ドビュッシー:「月の光」(バロックのダンスに合わせてゆったり体をゆすります)
- ベートーヴェン:「月光」(1楽章)(メロディーを耳で追います)
- ショパン:「夜想曲」作品9-2(メロディーを声で追います)
- スクリャービン:左手のための夜想曲、作品9-2「メロディーを探せ!」
- バッハ;ゴルトベルグ変奏曲より抜粋(音の迷路)
ご一緒できるのをとても楽しみにしています。