December 2018

チャイコフスキーの「四季」

12月の20日と31日に演奏の機会があります。 選曲に思いあぐねて、考え付いたのがこの作曲家。   ピョートル・イリッヒ・チャイコフスキー(1840-1893)。               アメリカでは特に最近、イスラム教・ユダヤ教・無宗教など他宗教文化を重んじて 「メリークリスマス!」ではなく「ハッピーホリデーズ!」と季節の挨拶を交わします。 が、それでも変わらない年末の風物詩はこちら。 「くるみ割り人形」の作曲家チャイコフスキーのピアノ曲は数少ないのですが「四季」と言う曲集が在るんです。 1876年に作曲されたこの作品集。月間音楽雑誌にそれぞれの月に相応しいタイトルと詩の抜粋を編集者が選び、それにチャイコフスキーが曲を付けると言うプロジェクトでした。 年の暮れに弾くと、一年を振り返って色々思い出せて良いかな~。私は抜粋で5か月分を弾きます。 詩がある曲と言うのも弾いていて、想像を刺激されてなかなか楽しいです。 下に、私が弾く抜粋した曲のタイトルと詩を載せます。 オンラインで「チャイコフスキー、四季、詩」と検索すると色々出てきますがばらつきがあるので 私が一番主流の英訳を邦訳してみました。 カッコ内は詩人です。 一月。「暖炉のそばで」 安心と至福の小さな片隅 / 黄昏で着飾る夕刻 / 暖炉では小さな火が虫の息 / ろうそくの灯はもう消えた (プーシキン) 二月。「謝肉祭」 賑やかなお祭り / もりだくさんのご馳走がお出ましになるぞ (ヴャゼムスキー) 六月。「舟歌」 岸に行こう / 波が僕たちの足を / 不思議な悲しみを込めてキスをする / 星が僕たちに光を注ぐ (プレシチェーエフ) 十一月。「トロイカ(ロシアの3頭立ての馬車・馬ぞり)」 寂しいからと言って道を見たり / トロイカの後を追いかけたりしちゃだめだ / 切望を恐れる心なんて圧し潰せ (ネクラソフ) 一二月。「クリスマス週間」 あるクリスマスの夜、少女たちは占った / 靴を脱いで門の外に投げて (ジュコーフスキー) 聴衆の皆さまにそれぞれの思い出にふけっていただこうと企画した演目ですが、練習しながら自分がふけっています。

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投票結果発表!ご協力ありがとうございました。

投票結果発表!ご協力ありがとうございました。

この前のブログエントリーで、今年の夏の日本での独奏会の演目を3つの選択肢の中から1つご投票頂きました。聴衆参加型演奏会を目指す私の新しい試みです。このブログのリンクをメールやFacebookで公開して、色々な方に投票をお願いいたしました。中には「もっと詳しい方がご投票した方が良いのでは...」としり込みなさる方もいらっしゃいましたが、沢山の方に喜んでご投票頂けたようで、嬉しいです。 選択肢は三つ:#1:水をテーマにしたピアノ曲を中心とした「水のある風景」、#2:映画や小説で取り扱われているピアノ曲を中心とhした「物語るピアノ」、#3:人間と社会の進化を影響して来た音楽を6タイプに分けた脳神経科学者ダニエル・レヴィティンの著書に基づいた「世界を司る6つの音楽」。 私の予想では#2が勝つと思ったのですが...結果は意外! 大きなマージンで#1、「水のある風景」がトップに躍り出ました! 沢山の方々にコメントを頂きました。ここでいくつかご紹介いたします。 まず、「水のある風景」にご投票くださっているけれど「世界を司る6つの音楽」にコメントをなさった方が多くいらっしゃいました。 ープロコフィエフのソナタを弾くなら3番ではなく、6番か7番を。時間が足りないなら一楽章だけでも良い。 ー「世界を司る6つの音楽」はアンサンブル演奏で聴きたい。 そして「水のある風景」をお選びくださった方々には「水」のこだわりに関するコメントを多くいただきました。 ー暑い夏を乗り越えるためにも「水のある風景」に一票! ー清流の美しい群馬県水上町での演奏会があるので「水のある風景」が良いと思います。 結果をパイチャートにまとめました。 まだご投票はしばらく受け付けますが、ここまで差が開いてしまうでどんでん返しは難しいのでは...? 私は「水のある風景」の練習をぼちぼち始めます!

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