コロナ日記⑳:人情のぬくもり

  • フロリダ州知事が遅ればせながら外出禁止令を発令
  • 軍人にも囚人にもホームレスにも警察にもコロナ感染者が出始める
  • アマゾンの倉庫やスーパーで労働環境の危険性を訴えストライキ

緊急のお知らせ。

4月4日(土)に締め切りのアメリカ国内の零細企業対象の復興支援金をVerizonが応募募集しています。行政・NGO・NPO・大企業などが沢山この類の支援金の応募募集をしていますが、このVerizonの特徴は応募が非常に簡単な事。私は30分で終わりました。あまりに簡単だったので、応募要項と応募用紙の質問を日本語に訳しました。是非ご利用下さい。そして、アーティストも個人事業主で応募ができます。もちろん飲食店オーナーや起業家などもOK。拡散してください。

子供の頃、昔話を読んで不思議に思うことが在った。全く初対面の旅人同士が、道中ばったり会うと座り込んで身の上話をしたり、「旅は道連れ」と仲良く一緒に旅を続けたりするのである。なんで全然知らない人と、ただ単に会っただけでそんなに話し込んだり、一緒に数日歩いたりするのだろう。

今は分かる。人恋しいのだ。そして時間の単位が違う。飛行機や電車で世界を飛び回って分単位で行動していた現代人が今、渡航禁止令・外出禁止令で週単位で動いている。そして人との接触が少ない。まるで鎖国中の日本と同じだ。旅人同士がどっかり座り込んで何時間も話しをする昔しだ。

同じコースでジョギングをしていると、段々顔見知りができてくる。感染を恐れて距離を取って、わざわざ道の反対側に横断したりするのだが、それでも大声で挨拶を交わす。頬っぺたの赤いころころしたおじいちゃんは、数日前私に向かって両手を合わせお辞儀をして見せた。私が手を振って「Good morning!」と返したら、顔がどぎまぎして(あ、文化を間違えちゃったかもしれない…)と言う戸惑いの後に手を振ってくれた。このおじいちゃんはほぼ毎日会う。今は私をみると両手で手を振って体全体で挨拶してくれる。

今日は犬の飼い主二人が道端で会話をしていた。二人ともご高齢。感染ハイリスクだ。距離を取ろうと二人とも努力をしているのは分かるが、男性の方が耳が遠く、女性が話していると自然と顔がどんどん女性に近づいていく。女性は男性に気づかれないようにじりじりと後退する。男性は聞こえなくてますます前かがみになる。でも会話は途切れず、談笑は続く。なんだか滑稽で、でもちょっと考えて悲しくなってしまった。難聴の人は2メートル離れての会話は難しいだろう。一人暮らしの難聴の高齢者は本当に寂しいだろう。

寂しい人は他にもいる。例えば医療関係者。感染を避けるため仕事中は飲まず食わずで働き続け、家に帰ったら着ているものを全て洗濯機に放り込んで洗濯。それでも家族は感染を怖がって実家に帰ってしまったり、夫婦で寝室を別にしたり、子供が近くに寄って来てくれなかったりするらしい。

でも、こういう寂しさがあるから、道の両端で交わすジェスチャーがこんなに嬉しい。そして心配せずに心置きなくハグし合える相手が本当にありがたく愛おしい。

人恋しさが人を優しくするのか?私に色々な支援金の情報を沢山の人が回してくれる。その気持ちが嬉しくって、私もその情報を拡散する。皆がお互いの事を気遣っている。肉体的な距離を強要されている今だから、気持ちが近づいている。

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