コロナ日記54:音楽家として尽くすには

  • 遺伝子分析でコロナが2019年の暮れより前に存在していた可能性は無し。
    • 誰かがどこかで抗体を持っているのではないかという淡い望み消える。
  • ホワイト・ハウス:新型コロナ対策チーム縮小を発表
    • 縮小開始は5月下旬ごろ。
  • 武漢の学校が再開:受験準備中の最高学年だけ、今の所登校

床屋や小売店が営業許可されているのに、教会や祈祷所や美術館や博物館を開けないのはおかしい!何が『必要不可欠』と誰が決めているんだ!床屋だって生存には必要不可欠じゃない。人間に必要なのは文化的アイデンティティーだ。演奏会場は確かに感染のリスクが高すぎる。それは分かる。でも祈祷所や博物館・美術館ではソーシャル・ディスタンシングはそこまで難しくないはずだ!

電話ごしに唾が飛んでくるのでは、と思うほど早口で熱く訴えてきたのは、私のかつての恩師。私が博士号を取った日に「もうDr. Swannじゃない。我々は同僚なんだ。ジェフリーと呼んでくれ」と言ってくれた我が尊敬するピアニスト・学者‣知識人にして熱血的な博愛主義者。

どういう形で我々は社会に尽くしたいと思っているとアピールできるのか...胸が痛いんだ」とため息をついたのは、フィラデルフィアで貧困層の子供たちに無料音楽レッスンを提供するNPO「Play on Philly!」の創業者。「自分の楽器を持っていない子もいる。そして、皆狭い空間にひしめき合って暮らしていて、自由に音が出せる環境じゃない。インターネットが無い家に住んでいる子供たちもいる。ネットがあっても一番安い契約で、両親とも在宅勤務の子供は、皆が一斉にインターネットを使えないから時間割を決めてるんだ。そしてネットが使える限られた時間は宿題。オンライン・レッスンは無理なんだ。...いつまでこの状態が続くんだ、子供の一年は貴重なのに...

頭を抱えている姿が電話越しに見えるようで、こちらも胸が痛くなる。「そして僕は演奏会やリハーサルが早くしたいんだ。でも、我々の聴衆は高齢者が多い。感染のリスクと経済的懸念...いつになったら音楽会は再開できるのか...」

でも、残念ながら見通しは立たないし、予想は悲観的な物が多い。

今日読んだ記事では、「ソーシャルディスタンシングをしたまま、演奏会を再開したとすると...」という想定で、この様な計算をしていた。

  • 通常のキャパの20%~25パーセントしかお客さんに入っていただけない。
    • お客様とお客様の間に2席空席を設ける。
    • 列と列の間に、誰も座らない列を設ける。
  • チケットを4~5倍の値段にしないと、興行として成り立たない。
  • オーケストラが壇上に乗りきらないので、管楽器などを客席に移動させて演奏させる。そうすると、売れる席数が更に減る。

ワクチンは早くてもこの秋、遅くて18か月かかると言われている。しかもそれがワクチンを必要とする全ての人に行き渡るまでに、どれくらいかかるのだろう?

音楽家は本当に演奏し、教えるだけが社会的役割なのか?

私はそうではないと思っている。私は芸術家は芸を極める過程で培ってきた精神性で、社会に貢献をするべきだと思っている。でもそういう社会的システムがなく、一般的に芸術家にそういう期待が寄せられていない中で、具体的に何をどうしたらそのヴィジョンに沿った行動が取れるのか...?

音楽家はどうやったら尽くしたいと思っている、尽くす準備がある、とアピールできるのか?どうやったら頼ってもらえるのか?そして具体的に何をすれば、尽くせるのか?

アイディア募集中です。

ちなみに今朝は、そんなこんなを考察しながらゆっくり散歩をしました。いつもは外に出る時は足音高らかに(鼻息荒く)走っているから、でしょうか…こんな事初めて!タヌキに遭遇!!

交通量も減り、野生の動物が街に現れるとニュースになっていましたが、まさかタヌキが我が物顔で近所をのそのそ歩いているなんて!写真を撮られても屁とも思わず、私ともばっちりと目を合わせて、なんだか何かを言いたそうな顔をしていました。

午後はコストコに行ってきました。車中はハンドルに触れない熱さです。コストコは、パッケージの変わった商品が多く、値上がりと品薄が見え始めていました。精肉コーナーはは売り切れの物もあり。パニック買いのせいか、本当に足りていないのか...これから正念場のような気がします。

夏!という景色ですね。実際は朝は涼しく、パーカーを着てのお散歩です。

4 thoughts on “コロナ日記54:音楽家として尽くすには”

  1. 小川 久男

    お疲れ様です。

    内容が濃くて。
    それにしても想像を超えるアカデミックな交友関係に驚きです。

    小川久男

    1. 初めまして!
      この 新型コロナのゴタゴタに ディストピアの事を調べてて こちらに来ました
      素晴らしい意見が多くて 感激しています!

      因みに 知り合いの地区では アライグマの 捕獲機を無料貸し出ししてます!
      害獣なので!! 尻尾の模様が多分‥‥ 良く似てますので!

      1. Makiko Hirata

        ご縁に感謝です!
        毎日、観察や試行錯誤を綴ってます。
        ディストピアに陥る可能性が少しでもあるからこそ、音楽家として今まで培わせて頂けたものを最大限発揮するべきだと思っています。
        これからも、お読みいただければ嬉しいです。

        アライグマータヌキでは無かったのですね...(笑)
        そう言えば、アライグマ「ラスカル」に似ていますね。
        真希子

    2. Makiko Hirata

      私は本当に交友関係に恵まれているんです。
      これは音楽をやって来た恩恵の一つ、発揮すべき培わせて頂いて来たものの一つです。

      つい論調に熱がこもってしまいます。
      いつもお付き合い、ありがとうございます。
      真希子

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *