音楽人生

ハロウィーンの思い出

香港でもハロウィーンがあって、 子供のころは仮装してマンションの一軒一軒を回ってお菓子をもらうのが楽しみでした。 幼馴染と一緒にはしゃぎながら回ったのを覚えています。 今年は10月31日はなんだか忙しく、お菓子の買い置きが無かった。 子供が来るたびに「ごめ~ん、なんにもありませ~ん」と謝っていました。 相棒の家では、玄関の横が音楽室になっていて、練習しているとピンポンピンポン。 その度に謝っていました。 夕方は親に連れられた幼児が多かったのが、 暗くなってくると今度が高校生くらいの子達が結構手の込んだ仮装で来ます。 もう反射神経のように「ごめ~ん」「ごめ~ん」と謝っていたら、 その中の一グループが中々立ち去りません。なんか玄関の外で叫んでいます。 良く聞くと「ピアノ、聞かせて~!」と言っているのです。 玄関を開けて、ドビュッシーのアラベスクのサワリを1分くらい弾きました。 どんな子たちか分からないし、ドンナ音楽を期待してるかも分からない。 正直、猜疑心で一杯でした。 ピアノから見上げると、結構一生懸命聞いているのです。 そして弾き終わった私に拍手してくれて、 「きれ~い!」「お菓子より、嬉しい!」 …私も嬉しい!! もっとちゃんと弾いてあげれば良かった。

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演奏活動!

星座とか「タイミング」とかって本当にある、って実感する時があります。 私は博士過程を終えたら、もっと演奏活動をしたい!とひそかにずっと思っていました。 まあ、厳密にはまだ論文が残っているし色々あるのですが、 でももうこの学年度から授業は無いし、随分自由な身になって パリに行ったらこれからの演奏の機会の打診を色々始めてみよう、とか考えていました。 パリからヒューストン降り立った瞬間! …ずっとチェックしていなかった携帯メールに着信。 「12月に協奏曲、弾く?」 何と!(これは今時期など交渉中) さらにヒューストンに戻って2日目! クラリネットとヴィオラとピアノの室内楽コンサートが テキサス州のオースチンで10月26日に予定されているが、 ピアニストがドタキャン -と言う事で私に出演依頼! これは2日間に及ぶリハーサル量、出演料などの交渉の末、出演決定! 24日に現地入りして、2泊三日の予定。 これはコルバーン時代に何度も一緒に弾いた、 今ではハーレム四重奏のヴィオリストとして有名になってしまったMiguelとの演奏会。 私とMiguelの共演はYoutubeでもご覧になれます。 楽しみ! さあ、練習頑張るぞ!

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実はパリに居りました。

試験が終わったのにずっとブログを怠っていた理由(言い訳!?)。 …実はパリに居たのです。 この夏もHouston – NY – 日本 - パリ - 日本 - パリと 飛行機の旅の多い日々でしたが、機内では必死に勉強していて、 映画のメニューさえ見ない、まあ充実はしているけどちょっと忙しい旅でした。 それに夏だったからいつも満席。 でも、今回の飛行機は違います! 秋半ば。 半分も満たない飛行機の中で、行きも帰りも一列丸々独り占め。 そして約10時間の飛行機の旅で行きは3本も立て続けに映画を見てしまいました。 最近映画を観ていなかった私はそう言うものに対する免疫力が落ちており、 もう、つぼにはまりまくり! 機内にも関わらず顔中べたべたにして大泣きしてしまったり、 エンジンの轟音にかき消されるのを良いことに腸がねじれるのではと思うほど大笑いしたり。 3本見た中の2本が日本映画だったことも我ながら興味深い選択です。 「奇跡のりんご」ではもう本当に泣きました。 「図書館戦争」も面白かった。この映画は自衛隊を揶揄って居るのかな? さて、パリ。 試験が終わって、人生一段落して、ゆっくりとカフェでコーヒーでも飲みながら これからの人生について思いをめぐらせれば… など、と夢想していたこの旅ですが、着いてみたらばトンでもない! たまたま現地合流できた相棒と こちらのフォアグラ、あちらの鴨、向こうのTart Titinと食べ歩き。 中でも人生観が変わるほど美味しかったのは かの有名な焼き菓子屋, Pierre Herme! そしてやはり忘れられないのは、朝一番に隣で買う、香り高いバゲット。 本当に焼き立てで、抱えている腕がジンワリと暖かくなり、 魅力的なパンの芳香で頭がくらくらする中、 階段をとことこ上がっていく時の、楽しみな気持ち。 そしてドアを開けて、キッチンに直行して、まな板の上で 「パリパリ!パリパリ!」とそのバゲットを切って、 チーズとジャムで食べるバゲットの美味しさ! トロトロのチーズ(数種)も本当に美味しくて、 でもその臭さは形容不可。 冷蔵庫を開けるたびに(何事!?)と思う臭さです。 さらに意外なことにアジア食もパリで進出しており、 本格的で美味なベトナム、タイ、そして中華も美味しく頂きました。 さらに音楽人生で培った友情は世界中に広がっており、 残念ながら全員に会え切れないほど! そして次のパリでの演奏に向けての会合、打診、お願い… と、言うことで予想に反して非常に充実はしてしまった私のパリ滞在。 しかし、試験が終わって飽和状態に陥る危険をはらんでいた私の試験後の人生は、 これでしっかりとまたフォーカスして来ました。 帰りの飛行機では映画はドキュメンタリーを一本観ただけで、 読書に没頭。 そして一昨日ヒューストンに帰ってきてからはひたすらやることリストをこなし、 練習、練習、練習! いつものリズムが戻ってきました。

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ショパン、バッハ、ブラームス、人生…素晴らしい!!

受験勉強している間は本当に練習しなかった。 こんなに練習しなかったのは実に二十歳の時、1ヶ月位入院していた時以来です。 それでも試験の3週間くらいまでは一日1時間くらいは弾くようにしていた。 それが一日置きになって、二日置きになって… この頃です。本当に弾くと言う行為が恋しくて、恋しくて。 久しぶりにピアノにたどり着くときは、本当に一音一音、一和音、一和音が愛おしい! そうやって、うっとり弾いていると、なんか新しい音楽の境地に達したようで (エ!?私って勉強している間になんか上手くなった!?)とまで思ってしまいます。 試験が終わって、演奏会に行く度に大感激です。 ブラームスって素晴らしい! 4番を聞きました。 本当に、なんて美しいのでしょう! それに、学校のオケだったのですが、演奏している皆が本当にいい顔! 私が聴音のクラスで受け持った、学部三年生のチェリスト。 苦学生なのか、いつ見てもステマネのアルバイトを物言わず黙々とこなしている子が もう、ピカピカの笑顔で目をきらきらさせています。 弦楽器が、あわせるためにお互い目線を交わせるとき、皆嬉しそうに微笑みあっています。 そして、金曜日の演奏は特別良かったのです。 私が演奏を聞くことに飢えていた、ということを差し引いても良かったのです。 それが証拠に、演奏後、観客からの拍手を受けている間、オケのメンバーがハグし合い始めました。 もう、私は感涙ものです。 そして、ショパンと言うのは、何と美しい音楽を書くことでしょう! 音楽理論の試験の時、分析するために試験の24時間前に渡された楽譜は 作品62-1のショパンのノクターンでした。 ピアノ禁断症状の私は、本当にこの楽譜を読みながら、分析を忘れてうっとりしてしまい、 筆記試験が終了した直後にピアノに向かってこの楽譜を弾き始めました。 子供の時は、その単刀直入な感情表現に、 バッハやベートーヴェンに比べて少し馬鹿にしていた自分がおろかに思えます。 ショパンは、凄い! 試験が終わったと思ったら、突然秋めいて、毎日風が気持ち良い! そして、雨が降っても、雨の音が心地よい! 私は試験から開放されて、人生をただ今、満喫しています。

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「ピアノで奏でる東洋」最終回ー大成功!

演奏会の出来で、文字通り一喜一憂する。 そして今夜は一喜、一輝! 千葉県の美浜文化ホールは小さいホールで収容150席くらいなのですが、 ピアノとホールの愛称が良く、音がきらきら面白いように転がって、 それにパリ訪問をきっかけに次々と重ねた発見が良かったのでしょう、 自分で言うのもなんですが、みなとみらいからは何枚か皮の剥けた演奏となりました。 勿論、パリでの見聞の一つ一つがインスピレーションになったであろうことも忘れてはいけません。 色々な方との出会い、そしてご支援に恵まれて、今日の一輝、一喜。 ありがとうございます。

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