演奏

今週末はリハーサルが8つ、次の一週間は本番5つ

予測はしていたことだけど、段々スケジュールの密度が濃くなってきている。 まず、演奏の数そのものが増えて来ている。 今週の8日(火)はDa Camera of Houstonの企画で病院で患者、患者の家族、病院勤務の人などの為の演奏会が在る。11日は朝に同じくDa Cameraで小学校への出張演奏会が在り、その夜はライスのオケの演奏会でピアノ・パートを担当する。そしてその翌日、12日はDe Menil Collectionと言う近代美術館で演奏が在り、最後に日曜日に先学期指揮をしたヒンデミットのヴィオラ協奏曲「白鳥を焼く男」の本番を今度はピアノ伴奏で行う。 そして、3月にワシントンD.C.に在るアメリカの国会図書館, library of Congressで行う二回の演奏会に向けてのリハーサルが内容、回数と共にどんどん充実して来ている。 宿題も、練習もある。 昨日の夜は眠りに着く前、ちょっと心配になって来てしまった。どうやって全部こなすんだろう。。。  大丈夫、大丈夫。 タングルウッドではもっと演奏会が立て込んだこともあるし、成せば、意外と成る物です。 案ずるより産むが安し。 余裕は気持ちと表情から。 笑顔と、周りを思いやる気持ちを忘れずに、心をこめて一つ一つこなしていこう。

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楽しく無ければ、音楽じゃない!

昨日は、大変楽しく音楽を出来た日でした。 ドヴォルザークも大変楽しく振れたし、美術館での演奏会も成功しました。 美術館では、Erwin Schulhoffと言うドイツのダダイストの作曲家の「Jazz Etudes」と言う曲集からブルースとトッカータを弾いたのですが、トッカータはジャズ定番の「kitten on the keys」と言う曲のアレンジで非常に速く、連打が多く、早口言葉の様につっかえやすい所も結構あって、私はちょっとビビっていました。楽譜が手に入ったのが、2週間前、色々な事情で譜読みを始めたのが1週間前でまだかなり青い仕上がりだったからです。でも、同じプロジェクトのチームメートに励まされて思い切って弾きました。今回の企画では聴衆の方々に展示物に関係ある音楽を、展示物を見た後、あるいは見る前に鑑賞して頂き、展示物への理解をより深めて頂こうと言う企画だったので、15分のプログラムを午後数時間にわたって数回弾きました。その2回目、新しい境地に達する事が出来ました。それは「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損!」に似た境地で、次の様なものです。 私は音楽が好きでたまらなくて、貧乏でも良いから音楽がしたくて、こう言う人生を送っているんだ。。その「好きでたまらない」と言う気持ちを前面に出して演奏しよう。その方が私も楽しいし、音楽的にも良いはず。それにビビって演奏してたら防御的になり、演奏が精巧でもつまらなく成りやすいだけで無く、近視的になり、全体像や方向性が見えにくい演奏になる。少々こけても、誰が死ぬわけでなし、楽しく無ければ音楽じゃ無い! こう言う風に演奏中に実感できたのは、初めてでした。そしてこの境地に達したので、何度も演奏しているうちに(朝はドヴォルザークも振ったし)少々疲れが出て、ちょっとこける事も在ったのですが、そのたびに音楽を楽しんでリラックスしていたので、即興で切り抜ける事に成功しました。いつもなら、一音間違えるたびに恐縮(文字通り)してしまい、手が止まったり、息がつまったりしてしまうのですが。 その後Da Cameraのスポンサーお家で豪勢な夕食会が在り、皆で沢山おしゃべりしました。 ご馳走も美味しかった!

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演奏の前後

演奏と言うのは極限状態になるものです。 ちょっと下ネタになってしまうが、演奏直前に吐く、あるいは下す人はとても多いらしい。 私は演奏まじかに吐いた記憶は一度しか無いし、これは車酔いとも、食べ過ぎとも言える状態であったので実際に「演奏の直前に緊張で吐いた」と言うのとはちょっと違う気もする。しかし下す方はもう当たり前だった時期も在った。全米ツアーで毎日、日中車移動、夜は演奏と言う生活を送っていた時は、もう儀式の様に演奏10分くらい前は自然に下っていた。下らない日は何だか変な気持ちがする位だったのである。今ではそう言う事もほとんど無くなったが、それでもやはり演奏前、中、そして後の身体の状態と言うのは、つくづく普通では無い。 これは前にも少し書いた事があるが、物の本によると、演奏の際の緊張と言うのを身体は「命の危険状態」と勘違いするらしい。心拍数が上がるのも、発汗するのも、「いざという時に逃げる瞬発力を出すため」だそうだし、指先やつま先が冷たくなるのは、「身体の先っぽに傷を負っても最小限の出血で済むように」、そしてつばが出なくなり、口の中が渇くのも、普段消化に使っているエネルギーを瞬発力に回すため、だそうだ。この状態、と言うのは五感が非常に敏感になって、まるで超能力者になったようである。一秒が普段の倍以上の長さに感じられ、気配などを感じ取る力が普段の数十倍、小さな音、動きを見分ける力もグ~ンと高まる。 そうして演奏した後、状態は様々である。非常にお腹がすく時は健康な時である。脳みそが充血したように重く感じられたり、頭痛がしたりする時もある。やたらとハイテンションになって喋りまくったり笑いまくっている時もある。逆に息をするのもおっくうなほど疲れてしまって呆然自失、と言う時もある。 昨日の演奏は私は指揮で、しかも普段は2時間弾きっぱなしだったりするけれど、昨日は30分の曲を振っただけで、こう言う状態になるとは余り予測していなかったけれど、今日の私はほとんど使い物にならず。今夜の8時ですが、すでに睡魔と闘っている状態。過労を感情的なものと誤解してしまう前に今日はもう寝てしまおうと思います。 宿題は明日の朝! 練習も明日! 明日は明日の風が吹く!

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"Traces"の録音、無料一般公開!

先々週末にシカゴまで出向いて編集セッションに参加し、ついに完成した Augusta Read Thomasの5楽章からなるソロのピアノの為の"Traces"。 タングルウッドで7月上旬からAugustaと一緒に色々会合と談義を重ね、 8月1日に初演、8月11日の深夜に録音、8月14日にタングルウッドの現代曲フェスティバルで演奏、 9月25日にライス大学の自分の博士課程最初のリサイタルでまた演奏、と一緒に歩んで来て リサイタルの次の週末にシカゴでAugustaのお家に二泊させてもらって 一緒に編集作業をしました。 いずれはアルバムの含まれるはずですが、とりあえずAugustaのHPで無料一般公開です。 音質は、ファイルのサイズが縮小されていますので、妥協されてしまっていますが、 やはりとても嬉しい気持ちです。 良かったら聴いてください。 今日はヒューストンは爽やかに晴れ渡っています。 昨日はぐっすり寝て、今朝は早朝からびっしり練習し、午後も精力的に色々取り組んでいます。 すがすがしい!   http://public.me.com/augustareadthomas  上をクリックするとAugusta のHPの録音の一覧のページに行きます。 その中から"01 ART TRACES…II TANGLEWOOD”を選んでお聞きください。

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演奏後のブルー。。。の暇ナシ!

演奏の後、と言うのは情緒不安定になりがちだ。 演奏会と言うのは大抵夜遅い。 終わってから打ち上げに行ったりして夜更かしする。 そしてハイのまま、眠ろうとするのだが、頭の中でぐるぐる音楽が回って中々寝付けなかったりする。 アルコールに頼れば二日酔い、頼らなければ寝不足で、 結局翌日は何とも情けない在り様の人が多い。 デモ今回はあんまりそう言う暇が無い。 リサイタル前に後回しにしていた宿題は押せ押せだし、 指揮の練習もリサイタルが終わったら始めよう、とずっと前から決めてたし、 今週末はシカゴに行くから、その準備も在るし。。。。 そうだ、まだこの話をしていなかった! 今週末シカゴに行くのです。 タングルウッドで弾いた、アウガスタ・リード・トーマスと言う作曲家の“Traces"と言う曲。 作曲家が凄く喜んでくれて、タングルウッドでホールを借りて録音セッションをしました。 その編集が来週末で、何と20分の曲の為に録音技師と録音編集スタジオが12時間抑えて在るのです! しかもその録音技師は去年「今年の最高録音技師」と言うグラミー賞を受賞している人で、 私は凄く興奮しています。 20分の曲を編集するのに12時間も何をやるんだろう。。。。 それからシカゴには友達も多いし、何よりまたアウガスタとお仕事出来るのも、楽しみです。 ちなみに私のCD製作時はCD一枚(約70分)に付き、編集時間は多くて4時間です。

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