まだまだ気を緩めてはいけない。水曜日には短くてもソロの本番。そして木・金・土と練習をする時間が全く無かった。さあ、練習練習。
スタンフォード大学でオンライン講師として秋から教えさせていただくことは実は6月下旬に正式決定になったことでした。でも帰宅して数日目に、1000枚の大きな名刺の箱が郵送されてきたのです。そのスタンフォードカラーの名刺の量と、箱のずっしりとした手応えに思わず笑ってしまい、そしてSSNでシェアしたら暖かい反応を沢山いただき、何だか本当に嬉しくなってしまったのです。
演奏にムラがあったり、曲の難易度がそこまで高くなくても、本人がどう弾きたいのか、どうしてその楽器・この曲を弾きたいのかが伝わってくる演奏やそういう演奏者の将来性を評価したいと思いました。
教えていて「通じた!」と実感する時がある。 昨日教えたFちゃんは、多分とても頭脳明晰なのだけれど、とっても控えめな女の子。 毎週頑張って練習してくるのだけれど、 レッスンを始めたころは弱音で弾く事に戸惑った。 「腕を使ってみよう!」とか、「強弱のコントラストを大げさに」とか 「演劇をやっているつもりで」とか、「私をびっくりさせて!」とか思いつく限り言ってみたけど。 数週間頑張ってダメだったので最後に「Fちゃんはなんでそんなにソッと弾くの?」と尋ねたら 「お家に赤ちゃんが生まれたので、大きな音を出すと起きちゃう」と言われて涙してしまった。 こんなに小さいのに。もっとわがままで良いのに。 でも赤ちゃんも成長して、Fちゃんもその頃よりずいぶん元気になって、 最近は物凄くしっかりとした音を出せるようになった。 でもスタッカートが書いてあると、なぜ?と考えずに一生懸命スタッカート。 フォルテと書いてあると、やっぱり一生懸命フォルテ。 昨日はアルペッジョの時に「ドミソッドミソッドミソ!」と 親指をくぐらせるために正直に元気よくぶつぶつ音を切ってしまうFちゃんにこう言ってみた。 「音楽と言うのはプレゼントなんだよ。 大事なお友達にプレゼントする時はどうやったら喜んでもらえるか一生懸命考えるでしょ? 自分が出来る一番の事をしてあげた方が自分も一番嬉しいでしょ? だから一音一音どうやったら一番きれいに弾けるか、 プレゼントをするつもりで一生懸命考えて?」 そして親指をくぐらせる前にソの指をラにぎりぎりまで押し当てて ドまでの距離を最短にして、出来るだけ音と音のギャップが小さくなるように工夫すること、 そして♪ドミソドミソドミソ~♪と、なめらかにクレッシェンドを付けて気持ちを高めること、 その時に手首の動き、手の動き、指の動きがバレリーナの様に音形を表現すること、 そういう事を細か~く、それこそ私からFちゃんへのプレゼントのつもりで丁寧に教えた。 そしたら別人かと思うほど音楽的に弾いたのだ! びっくり。 この「音楽はプレゼント」と言うのは私の幼少の頃のI先生の受け売り。 4歳からご指示いただいた先生には渡米する13歳までみっちり教えて頂いた。 その最初の方のレッスンで 「一つ一つの音をプレゼントだと思って。 綺麗な包装紙に包んで大事に送り出してあげてね。」 と言われたのを、今でもちゃんと覚えている。 こうやってプレゼントはリレーの様にみんなを幸せにしてくれる。 I先生、ありがとうございました。 Fちゃん、ありがとう! 音楽人生、万歳!!
今日は夏休みの前、最後の教える日だった。 色々な生徒が居る。 インターナショナル・スクールなので、親の転勤などで転校して行ってしまう子も多い。 9歳の生徒に涙ぐまれたりすると、こちらもググっと来てしまう。 生徒はやっぱり可愛い。 そんな中、最高の贈り物をもらった。 14人教えている中の2人がそれぞれのレッスンで息せきって真っ先に報告してくれた事。 ちょっとさかのぼって。 私の教えている学校では先月「発明週」と言うのがあった。 クラスの中で4~5人のチームを作って世界に貢献できるような発明を考え、 自分たちの学習を総動員して出来るだけ具体化し、提出して学校内のコンクールをし、 それで勝ったチームは学校外の同じようなコンクールにエントリーする、と言う物だ。 私の生徒から聞いたので、一番すごいと思ったのは、難聴者用の眼鏡! 難聴者、あるいは聾唖の方がこのメガネをかけると、 周りの会話が字幕になって眼鏡のガラスに表示される、と言う物! 凄い。 これは6年生のアイディア。 テキサス・メディカル・センターの「若い発明家」のファイナリストに選抜された、 私の生徒の二人がチームメンバーの、4人組。 この4人は7歳~8歳。 彼らのアイディアは、指が無い人、あるいは麻痺している人のための手袋。 この手袋には電気シグナルで指令が出せるような仕組みになっていて、 麻痺していたり、無かったりする指が、動いて作業を出来るようになる。 「だから、指が無い人でもピアノが弾けるでしょ?」 と、言われたときはもう本当に、本当に嬉しくってギュッとしてしまった。 4人組の内、二人は私と一緒にピアノを本当に始めた。 どの鍵盤が「ド」か、楽譜はどう読むのか、リズムはどういう仕組みなのか、 そう言う全くの初歩から始めて、今では二人共簡単な教則本の曲は弾ける。 その二人が「指の無い人でもピアノを弾けるように」と言ってくれたのは 本当に本当に、本当に嬉しい! ピアノを教えていて、良かった~!!!! 音楽人生、万歳!